第二章
第18話 マーリンの日記
王都1日目。
今日から王都での新しい生活がはじまる。
心機一転頑張っていこう!と気持ちを切り替えるという意味もこめて、
そして、きっといろいろなことが起こりそうなので、頭の整理や備忘録のためにも、日記をはじめていこうとおもう。
ちなみに、今日は王都まで飛行船で移動した。あっというまに着いた。
というか途中物凄いスピードで飛んだのでちょっと怖かった。
子どもたちは大丈夫そうというか、
もっともっとスピードだしてって楽しんでいた。
……まあ、楽しかったようだからよしとしよう。
王都での家は、王様が命じて用意してくれたものだ。
いわゆる、
ファンタジー世界のザ・貴族の邸宅だ。
もっと質素な家でも良かったと思うのだが、
ミラも、子どもたちも気に入ったようなのでよしとする。
というか、
いつ引っ越すとかそういうスケジュールをちゃんと決めてなかったにも関わらず、
あらゆる手配をテキパキとしていつでも我々を迎えられる準備をしてくれた筆頭執事のセバスチャンは本当に仕事ができる人だなと思う。
私の執事を務めることが決まってすぐに、いつ来ても良いように準備に取り掛かったらしい。
逆に無理させたようで申し訳なく思ってしまう。
しかも!
ファンタジー小説にでてくる、
「実はものすごく強い執事」のイメージぴったりな人だった!
思わず、
どこかに暗器が隠れてないかな、
とか、
実は糸を使った戦い方するのかな、
とか、
メイドのうちの何人かも暗殺術の使い手なのかな、
とか、妄想してジロジロみてしまったが、
そんなのはファンタジー小説や、アニメや漫画くらいの話だろう。
セバスチャンには、今後とも宜しく頼むよ、と微笑みながら優しく伝えたつもりだったのだけれども、ははっとかしこまられてしまった。
もう少し砕けた感じに接してもらえるといいなと思うが、まあちょっとずつ仲良くなっていくとしよう。
明日は魔法学校に理事長として挨拶をしにいく日だ。
今日の日記はここまでにして、
また明日日記を書くとしよう。
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