第3章 装飾的な一致
K
ひと目見ただけでで電撃が走った。
名古屋に出掛けたときに、自治体を挙げた芸術祭をやっていた。
何の気なしに見に行った。
人の住まなくなった民家を利用して、展示用に解放していた。
入ってすぐのところに梯子のような階段があり、それを恐る恐る上がると2階につながっていた。
天井の低い、狭い廊下。
先に鑑賞していた人とすれ違うのもやっと。
奥へ奥へ。
カラフルなテープの吊り下がる間を進むとそれはあった。
人間かと思った。
でも全裸の人間をここに展示するような非倫理的で非道徳的なことはないだろうと思ってすぐに切り替えた。
人形だった。
栗色のうねるような髪。白い肌。青い眼。赤い唇。
「人形No.2」
燕 薊幽(えん けいゆう)
運命の出会いだった。
眼が離せなかった。
私は、この作品と出会うためにここに存在していたと思った。
しかし、この作品はすぐに展示から外された。
材料に本当の人間を使ったと根も葉もない言いがかりをつけられたからだ。
確かに本当に人間のようにしか見えなかった。
肌の質感。髪の艶やかさ。唇の生々しさ。
私もそう思った。
だから皆がそう思うのも無理はない。
あれから10年。
私は念願の学芸員になった。
あの人形にもう一度会いたかったからだ。
あの人形を中心にした展覧会を開きたかったからだ。
これまで国内で何度かあの人形が展示されたことはあった。
しかし、そのいずれもあのアーティストの個展ではなかった。
中国現代美術。
人形。
肖像画。
いろんなテーマの中に含まれる断片的な展示。
評判はいつだってあまり良くなかった。
不気味。
気持ちが悪い。
怖い。
言いがかりをつけられることのほうが多く、誰も本当の価値を理解していなかった。
燕薊幽と直接会う機会を得たときは飛び上るほど嬉しかった。
ちょうど東京で人形を集めた写真の展示をしている展覧会会場に行った際に。
特別講演会が開催された。
人の入りはまばらで、整理券は私が1番だった。
美術館内のホールを使ってそれは行われた。
私は最前列に座った。
燕薊幽は、私が最初に出会った人形によく似ていた。
栗色のうねった長い髪。白い肌。青い眼。赤い唇。
鮮血色のチャイナドレスを着ていた。
「皆様、本日は貴重な時間をいただいてありがとうございます」燕薊幽はとても滑らかな日本語を喋った。「短い時間ではございますが、私の作品の解説をしようと思います」
客はキャパ100名の会場に1割程度。申し訳なく思った美術館スタッフが後ろの席にちらほらと座っていた。
「まずこの作品をご覧ください」
私が一番最初に見たあの人形。
人形No.2
「これは言わずもがな、私をモデルに作成しました。私の代表作です。これがNo.2なのは、私がNo.1に当たるからです。そのあとのナンバリングは、歯抜けになっている部分は失敗したと思っていただいて構いません」
講演は30分程度。
そのあと、図録やポストカードと言った美術館で購入できる商品に限り一人一点サインをもらえる催しに移った。私は大判の複製写真を買ってそこにサインをもらった。
今回は実物は持ちこまれていない。
写真のみ。
人形の写真の展示だからだ。
実物が見たい。
「先ほどはありがとうございました」帰りにまさかの人物に声を掛けられた。
燕薊幽。
丈の長いスカートに薄手のコートを羽織っている。鮮血色のチャイナドレスはステージ衣装だったようだ。
「少し、よろしいですか?」燕薊幽が言う。
美術館の裏が林になっており、遊歩道がつながっている。
紅葉の時期なのでちょうどイチョウが見頃だ。
黄色い葉が空の黒に映えて、足元は銀杏爆弾で埋め尽くされている。
17時。
「あの、なにか」
「物足りなさそうなお顔をしていたのが印象的でしたので」
確かに。30分の講演ではうわべだけの一見様向けの情報しか得られない。
実は閉館ぎりぎりまで燕薊幽の人形の写真の前に座っていた。
何時間見ていても飽きない。
日帰りで長野に帰るので眼に焼き付けようと思った。
「実は私は長野で学芸員をしていまして」
そこからの話は早かった。
来年の夏休み時期に、周辺の美術館を巻き込んだ大掛かりな展示。
湖畔の散歩がてら、夏休みの観光客にも美術館を周ってもらえる。
実はその日に日帰りはしなかった。
燕薊幽の泊まっているホテルに行って一夜を過ごした。
夢のような夜だった。
身体の関係は結ばなかった。
燕薊幽が持ち込んでいたあの「人形No.2」を一晩中至近距離で眺めることができたのだから。
「あれ、これ」
左手の中指に切れ目があった。
10年前に見たときはさすがに気づかなかった。
「取れかけています」
「違います。取り外しができるようにしているんです」
「どうしてですか?」
私は激しく拒否感を覚えた。
完璧であるはずの人形をあえて傷つけるような行為に思えて。
「あ、すみません。部外者が」
私は立ち上がっていた。
その振り上げた手を、燕薊幽の冷たい手が包んだ。
「理由があるのです。申し訳ありませんがあなたには教えられませんが」
「わかりました。といっても、そもそも私が口を出すべき内容じゃなかったですね」
燕薊幽は優しく微笑んでくれた。
そして、翌年の夏。
念願の燕薊幽の人形展(規模は小さいものだが)を他ならぬ私の主催で開くことができた。
もちろん「人形No.2」は私の勤めるK美術館に展示した。
仕事をすべて投げ出して、24時間ずっとこの前に座っていたい。そう思わせる魅力がこの人形にはある。
しかし、やはり評判は決して良いとは言えず、むしろクレームのような話も初日から聞かれる始末。
誰もその価値を理解していない。
むしろしなくていいか。
私にだけわかっていれば。
欲しい。
この人形が欲しい。
この人が欲しい。
手に入れて、自分の部屋で、自分だけの物にしたい。
どうすればいいか。
代わりを用意すればいい。
人形の代わりを。
そうすれば、眼の利かない奴は騙せるし、燕薊幽も納得してくれるはずだ。
あの綺麗な栗色の髪の女がどこにも見当たらない。
髪の色はいい。
長い髪の女なら。
いくらでもいる。
違う。
似てない。
違う。
別人だ。
気づいたら、
4人も手にかけていた。
4人目は人形をどかして空いた展示室に置いてみた。
駄目だ。
全然駄目だった。
何のために左手の中指を切断したのか。
完璧な人形にお前らは及ばない。
だからせめて燕薊幽の意に沿うようにしたのに。
なんで。
なんでなんで。
お前らは息の音が止まっても人間止まりなのだ。
他の学芸員が私の真似をしていると聞いた。
模倣犯が。
いまさら。
1
燕薊幽が那賀川(K美術館)以外の学芸員も洗脳した。
これで捜査が撹乱できる。
俺は埼玉に帰ってきた。もうやることがないからだ。
陣内千尋がさっきまで家にいた。
なんか言ってた気がしたがぜんぶ忘れた。
どうせ捕まえる気もないくせに。
燕薊幽ことベイ=ジンを捕まえる部署の最高責任者を気取っている。
ベイ=ジンの罪状は誘拐。
好みの男を攫って人形にしている。
行方不明の成人男性がいたら、まずベイ=ジンによる犯行を疑ったほうがいい。
俺の家は、陣内千尋の実家だ。
何十年も経ってる古い日本家屋。ところどころガタが来ている。
俺みたいだ。
庭に通じるガラス戸を網戸にして障子を開け放つ。
暑い。
長野から帰ってきたら空調が故障していた。
修理はこの夏真っ只中では3週間待ち。
ふざけるな。
殺す気か。
麦茶に氷をしこたま入れて一気飲みした。
暑さが和らぐわけもなし。
畳の上で横になる。
暑すぎて寝れやしない。
飯も暑すぎてなんも喰う気が起きない。
ピンポーン。
尋ねてくる人間が思い当たらない。宅配便は今日発送したとメールがあったからまだだろうし。
14時。
ピンポーンピンポーン。
陣内千尋は鍵を持っているのでピンポン鳴らすわけはないし、さっき帰ったばかりだし。
ピンポーンピンポーンピンポ。
「はい」インターフォンに出た。セールスだったら呪い殺してやろうと思った。
「探偵か」鬼立の声だった。「寝てたなら悪い。近くを通ったから」
近くを通ったから?
警察庁のキャリアがわざわざ埼玉を通るか?
「勝手に上がっていい」
「鍵が」鬼立が躊躇ったように言う。
「庭のほうに回れ」
鬼立がクソ暑そうなスーツの上下でやってきた。「入るぞ」
「クーラーぶっ壊れててもいいなら」
「マジか」鬼立が眉を寄せて、開けようとした網戸を止めた。
「マジだ」
「車に乗れ。どうせ何も食べてないんだろ」
「汗臭い」
「気になるならシャワーを浴びろ。車で待ってる」鬼立は俺の家の車庫に勝手に車を止めていた。
庭に通じるガラス戸から屋根付き車庫が見える。
シャワーか。
めんどいな。
でも仕方ない。
言う通りにして着替えた。鬼立は車内をガンガンに冷やして待っていた。
「何食いたい?」鬼立がシートベルトをしながら言う。
「金は俺が払う」
「食べた分だけ払えば問題ないだろ。行くぞ」
近くのうどん屋(俺がよく行く店)に入った。このクソ暑いのにうどん?
冷やし中華もあったのでそれにした。鬼立も同じものを食べた。
15時。
「飯っていうよりはわけわからん感じだな」
「文句言わずに食え」鬼立が苛々しながら言う。
提供時間が遅かったせいか、このクソ暑い中でスーツなんか着こんでいるせいか。
俺に当たるなよ。
コンコンつつくものがないので、鬼立は貧乏ゆすりをしていた。
案外行儀が悪い。
「今日まで何してた」鬼立が言う。
8月の終わり。
「なんも」
「家にいたのか」
「いただろ。だからお前に見つかった」
結局あの後、そのまま戻るのも格好悪かったので。
燕薊幽に助言して、那賀川の捜査を撹乱するために他の学芸員を燕薊幽が洗脳して。
遺体は増えなかったが、行方不明者が出た。
他の学芸員が“自白”する中、一旦家に帰ることになった那賀川の行方が知れなくなる。
燕薊幽が人形にしてスーツケースに詰めた。
今日で燕薊幽の展示の会期が終わる。
8月31日。
夏休みも終わる。
「お前は役に立ったのか?」鬼立が車を走らせながら言う。
家に戻っても暑いのでその辺を流すことにした。
「直接的に失礼な奴だな。那賀川が黒だろ」
「那賀川は行方をくらました。なんであのとき解放したんだ」
「俺に聞くな」
車通りも街ゆく人も多い。
避暑地とはえらい違いだ。
「那賀川はいまどこにいる」鬼立が言う。
「さあな。それを探すのが警察の仕事だろ」
「それはそうだが」
容疑者失踪で見事に迷宮入りになりそうだ。
ざまあみろ。
だから陣内千尋が苛立って俺に当たって行った。
いつものことだ。
慣れてる。
「まだ何か隠してないか」鬼立が言う。
「あっても言わねえよ」
「陣内という名前に聞き覚えがある」
ついに辿りついてしまったか。
「俺の父親は、ああ、また俺。もういい。聞き流せ」鬼立は誤魔化すのを放棄した。「俺が生まれる前に俺と母親を捨ててどこぞに行ってしまった。母親は俺を一人で育てて大学にも行かせてくれた。母親は落ち着いた理性的な人だが、酔うとさすがにストッパーが外れるのか、本音を言うことがある。一度、陣内という名を口走ったことがある。それをついさっき思い出した」
「それで?」
「もしそれがお前の名字と関係しているなら」
「なら?」
「いや、いい。俺の気のせいだろう」
なんでそこで詰めない。事実を確認しない。
眼を逸らしているのだろうか。
教えてやってもいいが、自分で気づいたほうが衝撃がでかいだろう。
まさかお前らを捨てた最低のクズが、俺を私利私欲のために育てたクソ親父だってことは。
いや、知らないほうがいいか。
「相変わらず、上からの命令はお前の監視だ」鬼立が言う。「お前の家を突き止めた」
「もう逃げられねえじゃねえか」
どうしてくれる。
なんで追ってきた。
あんなことまでしたのに。
「上がお前の監視を外さない限り、俺、いや、私はお前に付くことになる」
「それはまた結構なことで」
17時。
一番西日がきつい時間帯に送り返された。嫌がらせか。
「クーラーが壊れてるなら私の家に来るか」鬼立が言う。車に乗ったまま。
「続きがしたいのか?」
「ば」鬼立の顔が真っ赤になった。
これは見逃さなかった。
「もういい。暑くて熱中症にでもなればいい」
「はいはい、どうも」
鬼立のいかにも警察車両な車を見送った。マイカーだろうか。
こないだとナンバーが一緒だった。
まあ、憶えたし。
また来ることもあるだろう。
HLS
私がやったかもしれない。
あの人形が欲しいばっかりに。
警察にそう言った。
同じように考えた人が他にもいた。
3人。
1人はあの那賀川さん。
燕薊幽の人形に随分傾倒しているようだった。
あれ?
じゃあ、那賀川さんじゃないの?
違う。
違う違う。
私だ。
私がやったんだ。
私はあの人形が欲しい。
人形を手に入れるには代わりを用意しないといけない。
長い髪の女。
おかっぱの女。
白髪の女。
用意したのに全然違った。
だから捨てた。
湖に。
ぽちゃんと。
欲しい。
欲しい欲しい欲しい。
あれ?
何が欲しかったんだっけ?
2
暗い部屋に呼ばれた。
息遣いがする。
自分以外の。
「今回の報告を聞こう」自分以外の声が言う。
「報告書にまとめたはずですが」
眼が全然慣れない。
圧倒的な暗闇。
相手の姿を絶対に見せまいとする強い意志を感じる。
そんなことまでしなくても、上が誰かなんてどうでもいい。
私はただ、
自分の正義を遂行するだけ。
「君の口から聞きたい」闇が言う。
「結論から言うと、容疑者は失踪しました」
「もう少し詳しく」
「失踪した容疑者が黒だとわかっているのに、捕まえることができなかった。あの探偵は本当に役に立っているんでしょうか」
「役に立つかどうかの判断は私がする。君は事実だけを報告すればいい」
「ですから報告書を」
「
「どう、というと」
唇と舌のぬめぬめした感触が思い出される。
胸部をガサガサした大きな手で撫でられたことを思い出す。
「探偵として役に立つのか甚だ疑問です」
「二度は言わない。判断は私がする。質問の意図を理解していないようだ。陣内千色に襲われただろ」
なんで。
それを。
「図星のようだ。君は陣内千色の好みの顔をしている」
「そんな話のために呼び出されたんですか」
「怒らないでくれ。久しぶりの再会なのに」
だれと。
だれが。
「憶えていないのも無理はない。君はまだ生まれてすらいなかった」
なんの。
はなしだ。
「私の名を聞きたいか」
「結構です。私がそこまでのし上がってそれで確かめます」
「そうか。でもその頃には私は殉職しているだろうね」
「間に合わせます」
「頼もしい返答だ。“息子”によろしく」
闇が晴れた。
パチパチと照明が明滅する。
その部屋には誰もいない。
幻と話をしていたのだろうか。
違う。
確かに奴はそこにいた。
陣内。
探偵の父親。
自分の息子を使って事件を解決させている。
解決できるかは二の次で。
伝説の探偵と呼ばせているのもこの男発信だろう。
探偵が動きやすくするために。
陣内という名を印籠に。
部屋を出て洗面所で口をすすいだ。
吸い込んではいけない空気が肺に入った気がした。
意味がない。
そんなのわかっている。
探偵の家を調べて会いに行くことにした。
3
「ちーろ、よかったね。キリュウに会えて」
からかうな。
「からかってないよ。本気で喜んでるんだよ」
ならいいが。
お前のほうは?
「僕? 先生がガキに入れ込んでてね。困ってるよ」
殺すのか。
「物騒だね。そんなことしないよ」
お前も大変だな。
「そっちこそ」
お互い苦労するな。
「今度だけど、おばさんが京都に来てるらしいよ」
マジか。何しに。
「キメラの材料を探しに来てるんじゃない?」
マジか。そっち行かねえとじゃんか。
「誰と話してるんだ」鬼立が網戸の向こうに立っていた。
9月1日。
「勝手にのぞくな」
クーラーは直ったが、換気をしている最中だった。
9時。
「暇だな」
「お前に言われたくない。今日はどこに行く?」鬼立が言う。
「今日は出掛ける予定はないな」
「上がっていいか」
「勝手にしろ」
居間に鬼立が入ってきた。俺は仰向けに寝たまま。
ちゃぶ台に麦茶の飲みかけとバナナが置いてある。
「いい加減に起きたらどうだ。寝ぐされ探偵」鬼立の声が上から降って来る。
「寝てもないし腐ってもない。それに探偵じゃない」
「屁理屈はいい」鬼立がちゃぶ台に紙の束をのせた。「燕薊幽について調べた」
「よくそんなに資料があったな」手探りで一枚手元に手繰り寄せた。
燕薊幽と名を入れてWeb検索した出処も不確かな情報のプリントアウトにすぎなかった。
「そっちのデータベースにはないのか」
「閲覧権限がなかった」鬼立が言う。「お前の父親なら見れるだろう」
「だから、俺は知ってるんだって」
いや、待て。
「陣内。俺の上にいる人間の名前だ」鬼立が俺を見ながら言う。「お前の父親だと名乗った」
「そうかい」
鬼立の生物学上の父親だとは名乗らなかったのか。
よりにもよって。
不要なほうの情報だけ寄越したわけか。
あいつらしい。
「ここで待ってたらたまに来るぞ」
「会いたいわけじゃない。燕薊幽について」
「ベイ=ジン、な。そっちで検索すりゃあ」
「閲覧制限は変わらない」鬼立が首を振る。「お前は案外闇が深いところにいるのかもしれない」
「なんだそりゃ」
馬鹿馬鹿しくなって起きた。上体を起こす。
「茶も出さずに悪かったな」
「茶よりは有益な話がしたい」鬼立が言う。「探偵、お前は出掛ける先でご遺体と遭遇する稀有な体質だそうだな」
「らしいな。俺は望んでないんだが」
「だからお前を見張っていれば、真っ先に事件現場に駆けつけられる」
「理屈から言うとそうだろうな」
「だから、お前の監視を強化することにした」
「強化?」
「毎日お前の家に来ることにした」
自分で入れた麦茶を吐きそうになった。
「莫迦が。なんで」
「それが俺の正義だ」
莫迦だろう。
なんでよりにもよって。
「出掛けるときは俺の車で行ってくれていい」
「そんなこと言ってねえって」
何されても揺らがないんだったら、いっそ一回くらい。
いや、それはさすがに。
現役警察庁キャリア相手にレイプはやばい。
鬼立はいつもの暑苦しそうなスーツ上下に銀縁眼鏡。
そっくりだよ。
ほんと、
そっくり。
世界で一番憎らしい男に。
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