呪われたトンネルでの怪奇

呪われたトンネルでの怪奇

タイトル：呪われたトンネルでの怪奇

某所に呪われたトンネルがあると言うのを聞いた。

私と美香子は早速そのトンネルへ夜中、行ってみた。

結構、オカルト好きな私たちで、

都市伝説情報なんかもこぞって集めたりしていた。

あっちでこんなのがある、

こっちでこんなのがあるなんて聞くと、

つい2人でそこへ行ってしまうのだ。

都内からかなり郊外に

外れた所にあるそのトンネル。

夜中の1時ごろ。

美香子「…うわぁ、やっぱり雰囲気あるね〜」

「そろそろ帰りたくなってきたんじゃない？」

美香子「ンな訳ないじゃない♪行ってみよ」

とりあえずトンネルの中ほどまで入った私たち。

呪われたトンネルって言っても

屋内街灯が結構ついてるし明るい。

確かにそれなりに長いのだけが

怖いと言えば怖かったけど、

想像していたより別にどうと言う事もなかった。

「ヤッホ〜〜！」

美香子「うわっびっくりしたぁ〜！何よ急にw」

「ちょっと叫びたくなって来ちゃったからw美香子も何か言ってみてよ」

美香子「ええ〜w…んじゃ、誰か居ますかあ〜〜！？」

「キャハハ」

ちょっといたずら心でそんな遊びもした。

「誰か居るんなら返事してえ〜！」

美香子「呪われたトンネルさん居ますかぁ〜！？」

「あははwそれじゃ…アブダビィ〜〜！！」

美香子「は？？アブダビ？なにそれww」

「わかんないwなんか急に叫びたくなっちゃってw」

美香子「ヘンなのww」

そして次に美香子が叫んだ時。

美香子「呪われたトンネルなんてどうせ嘘っぱちなんでしょおぉ〜〜！！」

「それひどくないw？」と言おうとした瞬間だった。

「えっ？？」

美香子「キャッ…え？な、なに…？」

トンネル内についていた電気が全部ぱっと消え、

辺りは真っ暗。

それだけで超常現象が起きたと恐怖が襲ってきたが、

さらに襲った恐怖は…

バタン！……

「え？ちょ、ちょっと美香子…？え、なに？返事してよ！」

真っ暗すぎてよくわからなかったが、

多分すぐ横で美香子が倒れたんだ。

「ちょ、ちょっとぉ！こんな…」

真っ暗闇の中で私1人。

美香子が何で倒れたのか？

…それを思えばさっきまでのいたずら。

これに怒った霊が本当に現れたのか…？

この恐怖が絶大な不安と絶望のようなものを

持ってきて、私たちの周りを一気に取り巻いたのだ。

私は気が気じゃなくなり、

「美香子が今ここで呪い殺された？！」

とすっかり思い込んでしまって、

その美香子を置き去り、私は1人で逃げてしまった。

怖すぎてどうしようもなかったんだ。

「ハァハァ！ハァハァ…！」

ジュンジュンじゅんじゅん走って行くと、

ようやくトンネルの出口付近に明かりが見えた。

出口から少し向こうに

おそらく街頭の明かり？

「とにかく…！とにかくここから出なきゃ…！」

やっとの思いで私はトンネルを走り抜けた。

「ハァハァハァハァハァハァ…」

もう動悸と苦しさでその場に倒れそうだった。

「み…美香子…」

でも美香子は当然トンネルの中。

あのまま倒れたままで、

ちょうど今トンネルの中腹辺りに居る。

私はトンネルの中にどうしても戻ることができず、

そこからまた一目散に駆けて行って、

誰でも良いから人と出会えないか！？

それだけを求めていた。

そして警察へ行こうと。

少しして救急車も呼ぼうと考えていた。

（トンネルの中）

美香子「ちょ…ちょっとぉ…アリサぁ、どこに居るのよぉ…急に消えちゃったりして…どこに居るのぉ！」

私はあれからまだ誰とも出会ってない。

私が抜けたトンネルの先は、人が居なかったのだ。

美香子はトンネルに閉じ込められてしまったようで、

そこから出ることは2度と無かった。

私と美香子は行方不明者になったが、

私たちが居なくなったその場所は、

捜索されることがなかった。

信じられないことだったが、

私たちがあの夜行った場所は地図のどこにも載っておらず、

存在しなかった。

動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=0xOjspjS-wc