第1話 沼津

 沼津駅の近くにホテルが密集している。周辺1キロほどで知る限り5軒ある。周辺100mだけで2軒あり、200m歩くと3軒。沼津駅に最も近い2軒のうち、1軒は最新だ。古参であるホテルの売りの沼津駅の景観を無くしてしまった。高さも劣らない。さて、この後どうなるか楽しみだ。

 秋月健の予想は、古参のホテルの勝ちだ。古参のホテルはへこたれないと思う。なぜってあのホテルには他にもいくつも売りがあるから。

 というと観光のパンフレットのようになってしまうが、とりあえずこの後何文字も沼津を舞台にした物語は続くので、ひとまず沼津を知っていてほしい。

 アクセスの良さが沼津は強い。近くの三島は新幹線の駅でもある。三島さいこうー、ウエーイ、沼津さいこうー。

 駿河湾は深い湾で、天気の良い日は富士山も望める。素晴らしい。そんな沼津に、一人の青年が住んでいる。

 名前は秋月健。詳細はプロローグにて説明したから省く。背が少し高い、すらりとした体。均整は整っているが、あまりモテない少年。

 秋月健はアパートを借りて住んでいる。202号室。その近く、205号室に、秋月と同じイースト高校に通う、柊紫雲ひいらぎしうんが住んでいる。正確にいうと、柊紫雲は二年の兄の名前だ。一年の弟もいる、柊睦ひいらぎちかしだ。

 今回はこの三人の物語を描く。

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僕らが一番輝くとき——なんでもない高校生 沼津平成 @Numadu-StickmanNovel

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