薬殺公爵⑧
それから数日、観光に旅の準備にラグド市を歩き回った、歩き回るにはラグド市はデカ過ぎるから路面電車で観光する方が多かったけどな、今は街中のカフェでランチ中だ
メディ「マンダ君!ここで問題です!ここ南の三角大陸には何体の公爵がいるでしょうか?」
マンダ「ん?なんだ唐突に…まずメディちゃんだろ!そんでこの前、線路の話に出た焼殺公爵が東側にいるんだろ?あとは兵器開発研究の所に行った時に射殺公爵の話しただろ?大陸の形的に3体かな?鉤大陸で3体いるって話も聞いたしな」
メディ「だ~いせ~いか~い!」
頭の上で○を作るメディちゃんは今日もかわいい
メディ「僕の領域は南の三角大陸南西部、射殺公爵の領域は北側、焼殺公爵の領域は南東部にあるんだよ、そこでマンダ君には射殺公爵から殺して貰いたいと思うんだよ!」
マンダ「なんで射殺公爵からなんだ?」
メディ「もう1体の焼殺公爵は仲は悪いけど話は通じるんだよ!だから線路引く事も許可してくれたんだよ!けど射殺公爵は聞く耳もたずどころかお互いの領域の境をミサイルで穴だらけにして人類の行き来を出来なくしたんだよ!」
マンダ「みさいるってのはそんなにスゴい兵器なのかよ…地形変わっちゃう感じか…殺しに行くどころか一歩踏み入れただけで木っ端微塵だなぁ…どうするか…」
メディ「心配ないよ!射殺公爵に気付かれず近付く秘策があるからね!マンダ君には殺す方法を考えて欲しいのさ!もちろん僕も一緒に考えるよ!」
マンダ「秘策か…秘策ね!メディちゃんが言うなら平気そうだな!当日までの楽しみにしとくか!」
メディ「サプライズってやつだね!」
殺し方かぁ…火薬の武器を自由自在に扱ってくるんだろ?いや撃てれば何でも撃ってくるんだろうな…なんせ射殺だもんなぁ…
メディ「いくらマンダ君でも頭を拳銃でパンッて撃たれちゃったら死んじゃうでしょ?だからすぐに殺されないようにするところから考えなきゃね!」
マンダ「そうだな、射殺公爵の時も絞殺公爵の時もそこから考えたんだよなぁ…けど今回は射殺公爵の情報が何にも無いんだよなぁ…」
メディ「ふふんっ!そこで僕の情報網が役に立つのさ!言っただろ?各領域に諜報員を送っているって!射殺公爵と話は出来なくてもある程度の思考くらいまでは推察出来るはずさ!」
マンダ「あのー………ラグド市観光してる時たまに視線を感じたんだけどもしかして今も俺に諜報員さんは張り付いているの?」
メディ「もちろんさ!マンダ君の行動と言動はトイレの時以外全部記録済みさ!」
マンダ「いやー!やめてー!!俺と言う個人をもっと尊重して!」
メディ「それは無理な話さ!マンダ君の偉業は後世に残さなきゃいけないんだよ!『殺人公爵殺しマンダの殺人漫遊記』って本を書き記すのさ!」
マンダ「殺、殺、殺って入ってて物騒なタイトルだな…」
メディ「それとも『マンダ君とメディちゃんのラブラブ公爵殺し旅行』とかどうだい?」
マンダ「それは却下だな…」
今も視線を感じるけど…どこから見てるんだ?メディちゃんの言う通りなら会話が聞こえてる距離のはずだけど……
メディ「んんっ…それで話を戻すけど…諜報員からの情報だと射殺公爵の領域の人類はかなり理不尽で無残な殺され方をされててね…射殺公爵は南の三角大陸最北端にある岬の灯台にいて、そこから領域の遠くの人類まで監視しててね目についた人類を気まぐれに撃ち殺しているんだよ…それで殺された人類が腐り始めたらそこまで出向いてヒューマナタイトを摂取ってのが定番らしいのさ…」
マンダ「殺して腐るまで放置してか…人類を虫ケラとすら思って無いのかもな…けど刺殺公爵も絞殺公爵も似たようなもんだったぞ、死体が腐っても美術品みたいに飾ってたんだからな!刺したり吊るしたり」
メディ「人類は愛すべき存在なのに同じ公爵として恥ずかしいよ!」
腕組んでプンプンしてるメディちゃんも良いな
マンダ「腐るまで放置して摂取か……んっ!思い付いたぞ!」
メディ「なんだか嫌な予感がするけど…死ぬ前提の作戦じゃないよね?」
マンダ「大丈夫と思うけどこれまでも綱渡りみたいな作戦だったからきっと大丈夫な…はず、あとは隙を狙って一撃で殺せる発明品の開発だけだな!」
メディ「心配しかないけど僕は元々信じるしかないもんね…」
マンダ「俺に任せとけよ!公爵を2体も殺してるんだぜ!今回の作戦は毒を以て毒を制すならぬ毒を以て射を制すさ!メディちゃんの力が最重要さ!」
メディ「僕も協力出来るのかい?それは願ってもない事だよ!」
はぁ~お目目がキラキラで期待を向けて来るメディちゃんがかわいい
その期待に応えてビシッと決めて殺るか!次回の射殺公爵殺しを!
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