第10話 甘い棘(とげ)
「…りょうた」
「ん?…」
「愛してる」
「俺も。」
「『俺も?』」
「翔のこと愛してる。」
「りょうた…。」
かけるの腕に包まれた…。
柔らかな肌。優しい匂い。
スベスベの肌…。
「今日もスベスベだ。」
「胸もあった方がいい?」
「お前が欲しいなら付ければ?」
「うーん…要らない。僕はありのままがいい。」
「……。」
「生きてる?」
「生きてる。」
「僕も聞かせて?」
翔が下に下に……。
「うるさい。」とかけるが笑う。
「うるさいだろ?」
「猛犬注意だね」
「……お前はすごいよな。どんな狂犬も扱えるんだからさ。」
「…空気だよ。」
「空気?」
「そう。空気で伝えるんだ。『僕が上だ』って。ひざまづけって。」
「……やっぱ好きだわ。」
「知ってる。…言ったでしょ?『明』を超えるって?」
「?!……?!……」
「りょうたが悪いんだよ?僕から離れようとするから。」
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