第3話 2人きりの甘さ

「りょうたぁ。」

「ん?…」


事後、僕に背中を向けるかける。


「今度、泊まりに行こ?」

「いいよ。温泉がいいな。」

「スキーとかスノボーとかは?」

「講師、レッスンお願いします。」

「いいよ。僕が『手とり足とり』教えてあげる。」


かけるは僕の方を向いて体に触れてきた。


「…本当にお前って不思議、」

「不思議?」

「うん。『ジェンダーレス』な生き物。なのにめちゃくちゃ色っぽい。なんか、『子作り対象』というよりかは、『神々しいもの』って感じ。」

「そんなピカピカしてないよ。」

「あぁ…そっちじゃなくて『神々』って書く方な。」


と、かけるの胸に指で書いた。


「…暖かいね。りょうたの指。」

「お前のもな…。」


かけるの手を取って指を自らくわえた。


そう…僕らは体で直接繋がるよりも、

触れ合うことが好き。

手とか口とか、直接触らなくても出してしまうくらいそれくらい…尊い関係。


「僕の指…好き?」

「すき…」

「僕のことは?」

「好き…、」

「こういうことは?」


かけるが残りの手で僕の胸の先端に優しく触れる。


……当然反応してしまって声が漏れる。


「好き…」

「りょうたはいい子だね…。僕の意のままだ…。」


完全に溶け切っていた…。

僕はこれが好き…。


小さい頃から好きだった。

普段は可愛くて、愛らしくて、か弱くて…。でも2人きりになるとかけるの手の中で転がる。


小学生の頃、初めてキスされた。

驚いたけど嬉しくて…。

ずっとずっと好きだった…。


今も、毎日好き。


『女性的』『男性的』


そんな言葉は僕らには無意味。無価値。


心から僕らは求めて溶けて。。。




「かける…」

「なぁに?…」

「もっとして…」

「もう、りょうたは欲しがりだな…」

「お前にだけだから…」

「知ってるよ。だから僕はりょうたが好きなんだよ。。」


───────────────。

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