反省してる?まぁ許さないけどね!

「やっぱさぁ、福田へのイジメの報復なんだよ。これって」

「うーん、だからって殺す?そこまでのイジメだった?」

「あーね、あいつにも問題あったんじゃね?なに言っても反論しないしさ、

 あの陰キャが、マジでキモかった」

イジメられた側にも問題があったというカースト最上位のギャル。

「でも、あいつにも良いとこあったじゃんさ。あたし見たんだ」

そのギャルは白杖をもった視覚障碍者を誘導していたのを見たらしい。

「ホントはあたしたちと話したかったんじゃね?」

「うーん、それはあるかもな。でもカラオケに誘っても来なかったじゃん」

それがイジメの原因なのかと自問自答するクラスメイトだが・・・

「あの子は、内気な子なんでしょ?静かにしていたかったんだろうなぁ

 何か言っても返事もできないかったしね、それをあたしたちは利用した

 親とか学校からのプレッシャーのガス抜きに、あの子をイジメた 

 そう言うことじゃないかな」

「そうかもな。そう言う意味では俺たちにも問題はあったと思う」


すこしは理子へのイジメを反省し始めたクラスメイトたち。

「ここを出て、あいつに謝ろうよ」

「そのためにこの武器で魔物を斃せば出られるんだろ、戦おう」

「そうだな。そうしよう」


そこへ再びダークエルフが入って来た。

「これから選んだ武器を使う訓練をする」そう言うと魔物たちが入って来た。

と言ってもこれは訓練用の魔物。斃してもまた生き返って練習台となるのだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


訓練をしていくうちに、武器を持つ姿もサマになってきたようだ。


「貴様たち、なかなか筋がいいぞ。それではこんどは防具を与える」

「防具?」

「そうだ、鎧とかそう言ったものだ」


「うわぁ!!!カワイイ!」

魔法のつえを持った女子はフリフリのドレスを選んでいるし

剣を持った女子も「あら!これはカッコよすぎじゃね」

「いいね、それ。俺のこの鎧、良くね?」「カッコいいね!」

まるでコスプレ大会のようだが・・・


「おまえたち浮かれている場合じゃないぞ!これから現れる魔物は今までよりも

 強力だ。一人ではなくグループで共同して戦わないと。待っているのは死だ」

その言葉に一瞬で浮かれていた気持ちが消えうせた・・・


「そうだ!戦わないと俺たちは。帰れないしあいつに謝る事も出来ないぞ」

「何人かグループに分かれて戦うことにしよう」

「練習も今まで以上に頑張らないとダメだ」

「なぁ、俺たちに闘い方を教えてくれよ!」

男がダークエルフに聞いてみた

「ダメだ。お前たちだけで考えろ。生き残るとはそう言うことだ」

「えーでも、俺たち今までそんなこと考えたこともなかったんだぜ」

「そうだな、お前たちはいままで甘やかされてきたからな。戦うとはこういう事だ」

と柔道の猛者に闘い仕掛けるダークエルフ。


しかし

ダークエルフに一瞬のスキを突かれ、鋭い蹴りを鳩尾に食らった!

その瞬間にバキッ!と異様な音がし、肋骨がすべて折れたようだ。

猛者が倒れ込むとダークエルフが斃れた猛者の鳩尾をかかとで踏みつぶす!


ぐわぁぁぁぁ!!!!!

血反吐を吐いた猛者は息を吹き返すことは無かった・・・


おののくクラスメイト

「だからこれからは一人じゃダメなんだ!グループに分かれて戦おう!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「うん、面白くなってきたわねミリア」

「そのようですね魔王さま」

「ではこちらも迎撃態勢を構築しないとね」

「参謀を召喚しましょう」

「解ったわ」


ミリアが持って来た魔物リスト(?)のなかに〚参謀〛と書かれた複数のページが。

老若男女いろいろな参謀がいるようだが・・・

「この人にしましょう」

理子が指さしたのは、頭脳明晰、容姿端麗、参謀レベル100と書かれた女の子。

名前は・・・えーっとメレイ15歳。

「解りました魔王さま。では召喚します」

「王を支えし若き頭脳よ!出でよ!!!」


洞窟の奥から現れたのは、さっきの魔物リストに出ていた女の子だ。

「魔王さま。メレイと申します。15歳です。

 これから魔王さまの頭脳として勇者とか英雄とかほざく連中を斃し

 魔王さまに、ご安心をお届けいたします」

「頼むよメレイ!」

「魔王さま直々のお言葉を賜り、この上ない感激と存じます」

金髪のツインテール。ミリアと同じく陶磁器のような白い肌。

青い瞳、高い鼻、赤い唇。赤いワンピースに黒いニーハイソックスと黒いローファー

(かわいい・・・こんな子に生まれていれば)と思う理子。


「メレイはここに足らないものは何だと思う?」

「魔王さまとミリアさまだけですか?」

「今はそうよ」

「魔王さまの手となり足となって、攻めてくる連中を殺す部下が必要ですね」

「いまはダークエルフが二人だけだね」

「それでは足りません。魔王さまのレベルはMAXと聞いています。 

 それであるならば、最強レベルの魔物を召喚し戦わせることが出来ますから

 まずはそのレベルの魔物を召喚し、それに従うその部下魔物を使うことが

 手始めかと」

「というとどんな魔物?」

「そうですね、私がまずは選びますがよろしいですか?魔王さま」

「いいよ」


するとあのメデューサが目の前に!

メデューサと言えば、見たものを石に変えるって言う、あの魔物というか怪物

「魔王さまもごぞんじですよね?メデューサは”支配する女”という意味もあります。

 これに部下の魔物を付けましょう」

「なるほど。ではメデューサではなく今後、レカセと呼ぶわ」

「承知しました。魔王さま、レカセ!これがお前の名前だ、解ったな」

「御意!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


いくつかのグループを作ったクラスメイトたち

剣士のリナ、騎士はケント、魔術師はミツル、弓士はレイナ、回復術士にミイナが

ダークエルフの先導で魔物討伐に出発した

「魔物が出ても怯むな!まずリナとケントが先陣を。レイナは弓で支援してくれ

 ミイナは俺をのぞいた全員をバックアップするんだ。いいな!」

ミツルがまとめ役としてダークエルフにつづいて暗い洞窟内を進んでいく。



うぉぁあぁぁぁぃぉぉぉ・・・・・


きょわぁぁぁぁぁぁーーー

魔物の声らしき声が遠くから聞こえてくる。



そして












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