第17話 森の試練 白狼公と邪神の覚醒者②
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虚無の邪神 クロヴィス
種類:ユニット(レジェンド)
攻撃力:7
体力:10
防御力:1
効果: 召喚時、虚無の邪神クロヴィスを中心とした一定範囲内の敵ユニットすべてに防御貫通2ダメージ。
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事実上、EDDの主力歩兵たちが軒並み全滅する空から飛来する化け物。
どんな防御力を持っていようとも、空を自由に支配するその姿は、まるで隕石のように空から飛来し、2ダメージを確実に与える。雑魚ユニットを無力化するその能力から、EDDプレイヤーがつけたあだ名は“メテオ邪神”。
デッキには同じレジェンドユニットを複数入れることはできないため、ゲーム時代においては1枚のカードを戦いのさなかデッキから引かねばならなかった。とはいえ、一マッチにおいては約50%の確率で引けるわけだが、コンボカードとなる「邪神の封印」デッキに組み込むことができるため、合計で5枚により約98%とという驚異のどこでも召喚可能なメテオのような存在となる。
まさに理不尽の権化であった。
『グゥォオオオオオオアアアアアア!』
ガルディウスの叫び声が響く。
黒紫の雷が彼の体を貫き、その巨体は震え上がった。
クロヴィスの攻撃はすさまじく、まるでガルディウスが神そのものの怒りを受けているかのようだった。
リオトはその光景を見ながらも、緊張感を解かず、冷静さを保とうと努めた。
「今しかない……!」
リオトは心の中でそう呟くと、ベルノスに視線を向けた。
ベルノスも同じことを感じ取っていた。
「ベルノス、行くぞ!」
リオトは力強く声をかけ、ベルノスも頷いた。
二人は全力でガルディウスに向かって駆け出した。
ガルディウスの巨体はクロヴィスの一撃を受けて、ぐらついていた。
傷口からは深い赤い血が流れ出し、毛皮が焦げていた。
気づけば、ベルノスの傷が完全ではないものの、徐々に
それはリオトも同じだった。
虚無の邪神クロヴィスの二つ目の効果が、リオトとベルノスに強力なバフを与えていた。
召喚時、自分を中心とした範囲内の敵ユニットすべてに2ダメージを与え、「同じ範囲内の味方全ユニットには「虚無のオーラ(攻撃力+2、防御力+2)」が一定時間付与される」のだ。
召喚時に発動した虚無のオーラが彼らの攻撃力と防御力を大幅に上昇させ、今こそ、ガルディウスを打ち倒す最後のチャンスだった。
「虚無の邪神 クロヴィスの加護だ!一時的だが、ステータスが上がっている......だから今しかないッ!」
「これが神の御加護…...っ!」
ベルノスは驚嘆の声を漏らしながらも、リオトに従い、攻撃の機会を逃さなかった。
そう言っている間に、虚無の邪神クロヴィスは黒紫の雷をまとった巨大な両刃の槍を再び振り上げ、白狼公ガルディウスに向けて強烈な一撃を加えていた。
『グゥオアァァアアアアアアアア……』
ガルディウスの姿が
素のステータスもクロヴィスがガルディウスよりも高い。
同じレジェンドユニットでも、
何よりも、リオトとベルノスが積み重ねてきたダメージも響いていた。
彼らを相手にするには十分な体力と余裕があった......だが、今、ガルディウスの体力に余裕はなかった。あるはずもない。
リオトとベルノスが加護によって回復した体力で急いで駆け寄るも、クロヴィスの槍がもう一度振り上げられ、今まさに振り下ろされようとしていた。
おそらく、この一撃でガルディウスは倒れるだろう、そう確信した―――
しかし、その一撃は振り下ろされなかった。
【むぅ。時間切れか……】
クロヴィスがそう言うや否や、闇の呼び声と同じように、辺り一帯に黒い霧が包まれ、味方であるはずの彼の体をすべて拘束していた。
その瞬間、黒い霧が集まり、クロヴィス自身の体を包み込み、拘束していく。
まるで闇そのものが彼を押し返すように。
「リオトよ、ゆめゆめ、忘れるな。我を呼び出した
そう告げると、クロヴィスは目を閉じ、黒い霧が彼の体を覆い、大きな漆黒の繭となった。ガキンッという音とともに、その霧は漆黒の石に変わり、彼は完全に封印された。
「邪神の封印」の効果――召喚されたユニットは一定時間後にフィールド上で封印される。封印されたユニットは効果を発揮できず、解除されるまで行動不能となる。
だが、これは大きなチャンスだった。
虚無の邪神クロヴィスの巨大な両刃の槍による一撃を食らった白狼公ガルディウスは
今まさに自分の命を刈り取ろうとしていた邪神が、なぜか黒い霧に包まれ封印されてしまう。
だが、それは大きなチャンスでもあった。
虚無の邪神クロヴィスの巨大な槍が放った一撃で、白狼公ガルディウスは瀕死の状態に陥っていたのだ。
ガルディウスは、まさに命を刈り取ろうとする邪神が、突如として封印されたことに驚き、理解が追いつかない様子で
そして、その隙をリオトたちは見逃さなかった。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「漆黒の虚空よ、永遠の闇を裂きて、我が声に応えよ。深淵の底より生じし力よ、今ここに顕現せよ……!」
クロヴィスが封印されようとも、リオトとベルノスはその足を止めず、白狼公ガルディウスに向かって突進していた。
邪神の加護は、まだ彼らの体を強化していた。
今こそが、絶好の機会である。
「くらええええええええ!」
「……アビサル……ブレイドォッ!」
リオトはその勢いで剣を振り下ろし、ベルノスも叫びながらアビサル・ブレイドを放つ。
『......グハァっ……』
『グゥァァッ……』
ガルディウスの首筋にベルノスの斬撃が走り、そのすぐ下にリオトの剣が深く突き刺さった。
まさにとどめの一撃だった。
だが、ガルディウスはその状態でなおも威厳を保ちながら、
ゆっくりとリオトたちを見下ろす
『......
ガルディウスはかすれた声で語り出す。
『......さぁ、名を告げよ、
彼の視線はベルノスに向けられていた。
ベルノスはその重い瞳を見つめ返した。
「ベルノスです......」
ガルディウスは静かに頷き、リオトにも視線を向ける。
リオトはその圧倒的な瞳に引き込まれそうになりながらも、一歩も引かず、名を告げた。
「......俺の名はリオトだ」
ガルディウスの黄金の瞳が一瞬光り、彼の名を呟いた。
『リオト......』
ガルディウスはその名を静かに口にするかのように、わずかに瞳を細め、まるで長い時の中でその名前を知っていたかのように、低く呟いた。
『……人の子よ、お前の歩むべき道は既に定まっている。だが、その行く末を決めるのはお前自身だ』
その言葉がリオトの胸に響いた。まるで、彼の未来がすでに何かと深く結びついているかのように。
「それってどういう意味だ......?」とリオトが言いかけるも、ガルディウスは無言で目を閉じ、まるで全てを知り尽くしているかのような表情を浮かべる。
『リオト......そしてベルノスよ……
その名は我が魂に刻まれよう……
神々もまた、貴様らを見守るだろう。
……この自由の地で、己の結末を見出すがよい……試練を乗り越えた者に栄光あれ』
その言葉が響き渡ると、
ガルディウスの巨体は静かに力を失い、
地面へと沈んでいった。
彼の白い毛並みが揺れ、
最後に息を吐き出すかのように、
重々しく倒れ込んだ。
――――ドシンッ。
その音は、
リオトは剣を握ったまま、息を切らしながらガルディウスの倒れた体を見つめていた。
心の中には達成感と、同時に
だが、何か
彼は静かに剣を鞘に収め、ベルノスに目を向けた。
ベルノスも疲れた表情を浮かべながら、リオトの方に頷いた。
こうして、
――白狼公ガルディウスとの長き激戦が幕を閉じたのだった。
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《太古の森の守護者 白狼公 ネームドボス・ガルディウスを倒しました》
《太古の森の守護者 白狼公 ネームドボス・ガルディウス討伐:+50,000XP獲得しました。》
《ダイヤウルフ:を倒しました。 x8》
《ダイヤウルフ討伐報酬:+1000XP獲得しました。x8》
《ダイヤウルフ討伐報酬:自然文明カード・ダイヤウルフが解放されました。》
《緊急クエスト!森の試練。森を縄張りとする白狼を撃退、または討伐せよ!:をクリアしました》
《クリア報酬:+50,000XP獲得しました。》
《クリア報酬:森の試練を乗り越えしものを獲得しました。》
《クリア報酬:自然文明カード・森を守護する神獣 白狼公が解放されました。》
《クリア報酬:自然文明カード・太古の森の守護者 白狼公ガルディウスが解放されました。》
《クリア報酬:自然文明強化パックx10を獲得しました》
《経験値が一定以上溜まりましたため、レベルアップします。》
《リオトのレベルが4から10に上がりました!》
《レベルアップ報酬:デッキ拡張用パックx23を獲得しました。》
《レベルアップ報酬:指定カードパックx3を獲得しました。》
《レベルアップ報酬:深淵文明強化パックx3を獲得しました。》
《レベルアップ報酬:デッキ拡張パック(レア以上1枚確定)x2を獲得しました。》
《レベルアップ報酬:デッキ拡張パック(ハイレア以上1枚確定)x1を獲得しました。》
《レベルアップ報酬:ステータスポイント+1を獲得しました。》
《レベルアップ報酬:称号の効果を獲得しました。》
《討伐報酬:白狼公の毛皮x3を獲得しました。》
《討伐報酬:白狼公ガルディウスの牙x2を獲得しました。》
《討伐報酬:白狼公ガルディウスの魂石x1を獲得しました。》
《討伐報酬:ダイヤウルフの骨x5を獲得しました。》
《討伐報酬:ダイヤウルフの牙x8を獲得しました。》
《討伐報酬:ダイヤウルフの毛皮x4を獲得しました。》
《討伐報酬:ダイヤウルフの瞳x2を獲得しました。》
《討伐報酬:自然文明カード・ダイヤウルフを3枚獲得しました。》
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