閑話休題③

◆自然文明-ナチュラ-◆

大地と共に生き、森を聖域とする民。

彼らは森羅万象と調和を保ち、外敵には冷酷な鉄槌を下す。

草木は盾となり、獣たちは兵となる。

自然を侵す者には、大地の無慈悲な怒りが牙を剥き、

その者の運命を静かに、確実に終焉へと導く。


彼らは静かに待つ。

森の奥深く、永遠に続く闇の中で。

侵略者が自らの愚行を悔い、滅びの時を迎えるその瞬間を――。


冒険者の記録:第13章「森の怒り」より

「……聞いてくれ。あの森はただの森じゃない。何かが……何かがずっとこちらを見ていたんだ。

足音は一つもなかった。静寂だけが俺たちを包んでいた。だけど、息苦しいほどの圧迫感。

木々の間で、目が、無数の目がこちらを睨んでいるような……気がしてな……。


もしあのまま進んでいたら?……考えたくもないよ」


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