メダカの体色に由来した品種名

第10話

メダカの体色に由来した品種名



次は色に由来した品種名をご紹介します。こちらは『黒メダカ』や『白メダカ』のように体色がそのまま名前になっているケースが多いです。


ちなみに、メダカは以下の4つの色素を持っており、その組み合わせや配合によって体色が決まります。


・黒色

・黄色

・白色

・虹色


個体によって特定の色素を持っていなかったり、色の濃さが異なっていたりするため、組み合わせによってはオレンジや青、白など様々な体色が現れる可能性があります。



体色のバリエーション


メダカが持つ体色のバリエーションは、次の7つに大きく分けられます。


・茶色(黒)、黄色

・白、青

・ブラック

・オレンジ、朱赤

・紅白

・三色

・ピンク


体色に関与している色素や作出方法など、メダカの体色の特徴を具体的に解説していきます。


茶色(黒)、黄色



原種のメダカ、もしくはそれに近いカラーのメダカです。


『クロメダカ』はまさに、野生そのままの姿で、濃い茶色~薄い黒色をしたメダカです。



『茶メダカ』は原種に比べればやや薄い色をしたメダカで、こちらは改良品種のメダカに分類されます。

『ヒメダカ』は黒色の色素が少なく、体色が薄い(黄色い)ものを固定化したものです。


どの品種も流通量が多く、数ある品種のなかでも一番馴染み深いメダカに近い種類といえます。


白、青



白や青い体色のメダカは、それぞれ『白メダカ』『青メダカ』と呼びます。


白メダカは黒色を持っておらず、ヒメダカよりもさらに黄色の色素が少ない品種です。一方、青メダカは黒色の色素のみ持っているので、青みを帯びた色に見えます。


ブラック



黒色が強く現れた品種で、『ブラックメダカ』や作出者の名前から『小川ブラック』と呼ばれています。


なかでも『スーパーブラック』や『オロチ』と名の付いたメダカは、より深い黒い体色を持った品種です。なぜ真っ黒になるかは、実はまだ解明されていません。


オレンジ、朱赤



『楊貴妃(ようきひ)』を代表とする朱赤系の品種です。


ヒメダカよりも濃い体色で、まるで金魚のようなオレンジ~朱色の体色をしています。メダカは赤色の色素を持っていないため、黄色の発現具合や他の色の組み合わせによって赤く見えます。


紅白



『紅白メダカ』と呼ばれ、体色が赤と白の2色に分かれているのが特徴です。


楊貴妃系メダカのなかで、透明な鱗や色素の欠けを持つ個体を固定化することで作出されました。


三色



紅白をさらに複雑にした品種で、体色に赤・白・黒の三色が入ります。


『三色メダカ』と呼ばれますが、体色の濃淡と模様で個体差が激しいです。紅白メダカと同様、楊貴妃の品種改良とかけ合わせによって作出されます。


ピンク



楊貴妃系の赤みが強い形質に白い体色が合わさることで生まれた品種です。


『ピンクメダカ』は、白メダカやヒメダカに近い印象ですが、ヒレが若干オレンジ~朱色に色付きます。

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