メダカの鱗に由来した品種名
第11話
メダカの鱗に由来した品種名
メダカは体色だけでなく、鱗にも特徴が現れます。光沢の出方によってラメが入ったように光って見えたり、透明で透き通ったような印象になったりといったように、色味にアクセントとして入るのが鱗の特徴です。
これは体色とはまた別物としてそれぞれに名前がつけられ、体色と組み合わせて表記されます。
また、部分的だったり、背面全体だったりなど特徴的な鱗が現れる範囲によって呼び方が変わるのもポイントです。
鱗のバリエーション
メダカの鱗のバリエーションは、次の9つです。
・体外光
・幹之(みゆき)
・鉄仮面(フルボディ)
・ラメ
・透明鱗、スケルトン
・サファイア
・マリンブルー、深海
・黄金
・ダイヤモンド
体色と比べると少しわかりづらいかもしれませんが、外見を色濃く現わしている点に変わりはありません。
体外光・体内光
主に背面に光沢が出現した品種で、光の反射によって体のライン(水との境界部分)が光り輝くように美しく見えます。
体外光は比較的はっきりとした光沢を放つのに対し、体内光は体の内側から柔らかく光るのが特徴です。また、体外光は光る範囲によって横から鑑賞した場合にも光沢を確認できることがあるのに対し、体内光は上から見なければ光沢が確認できません。
幹之(みゆき)
体外光を持つメダカの中で一番数の多い品種で、青系の体色の背中に光沢のラインが入るのが特徴です。体外光が現れる範囲によってグレードが変わります。
ちなみに、幹之という名前は、作出者のご家族の名前が由来といわれています。
鉄仮面(フルボディ)
幹之のなかでも、特に光沢が頭から尾までくっきりと強力に入ったものを『鉄仮面』もしくは、鎧をまとっているようにも見えることから『フルボディ』と呼びます。
メタリックな輝きが特徴の、幹之で一番グレードが高い品種です。
ラメ
全身にランダムに光沢鱗が入る品種で、透明鱗との比率で輝きが変わります。
青や白のラメが多いですが、虹色に見える複数のラメを持った種類も作出されています。
透明鱗、スケルトン
体内が赤く透けて見えるような、透明感のある不思議な鱗を持つ品種です。
三色メダカなどは透明鱗を持つことで、体色のわずかな変化を際立たせています。
サファイア
黒系の体色に青色のラメの鱗を持っているメダカです。
多色ラメのなかから選抜・作出することで、青いラメを持つ割合が多い美しいメダカが生まれました。
マリンブルー、深海
黒い体色が少ない幹之系の品種です。
わずかな黒色の色素の加減によって、体内が水色~青に見えます。体外光を持つ品種を『マリンブルー』持たないものを『深海』として区別します。
黄金
透明鱗を持った、まさに金色をまとうメダカです。楊貴妃よりも色素が薄く、茶メダカよりも濃い中間色をしています。
さらにラメ鱗を持つ個体は『黄金ラメメダカ』として区別されます。
濃くても薄くても黄金にはならないため、繁殖できれいな個体を維持するのは簡単ではありません。
ダイヤモンド
白ベースの体外光を持つメダカにラメ鱗の特徴を持たせた品種です。
白い体色と体外光・ラメがきらきらと美しいことから、『ダイヤモンドダスト』という品種名で流通しています。
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