逆張りと嫉妬
私はよく逆張りをします。
逆張りというのは、時代の流れや流行に反発して逆のことをする、ということです。ただ、私の逆張りというのは「逆のことをする」のではなく「拒否をしてしまう」というもの。逆張りというよりも「拒否張り」に近いです。
たとえば、流行しているミュージシャンの音楽は聞きません。いいと思わないからです。これは完全に逆張りの偏見が入ってしまっていて、「流行っているから自分にとっては悪いもの」と思い込んでしまうんです。流行が落ち着いたあとで聞いてみると「めちゃくちゃいいじゃん!」となることが多いです。
また、自分は小説を書くのですが、小説も拒否張りで書きます。
流行しているジャンルは大嫌いで、人気ジャンルで小説を書きません。ネット小説だと(少し古いかもしれませんが)異世界転生や悪役令嬢などですが、書きません。書けば人気になる可能性があったとしても、書きません。そして、読みません。中には自分に会う面白い作品もあると思いますが、拒否張りをするので読まないのです。
では、なぜ逆張り――それも「拒否張り」をしてしまうのか?
それは「プライド」です。プライドが邪魔をして、正常な思考を歪めてしまっているのです。人気のものに飛びつかない自分がかっこいいとか、自分は流行ではないもので小説を書いて人気になるんだとか、みんなは自分のアイディアの良さをわかっていない、とか。かなり偏屈なプライドですよね。これのせいで、たくさんの可能性を潰してきました。
そして、最大の敵は……嫉妬です。
人気のジャンルを作った人たちはもちろん人気者です。色んな人から称賛され、数字や実績も付きます。インタビューでは成功体験を語っています。私もできることなら、そうなりたいです。でもなれていません。その劣等感が、嫉妬として強く自分を歪めます。嫉妬は向こう見ずの感情で、冷静さを失わせます。本当なら「なんで人気になったのか?」「自分にもできることはないか?」「このいいところを真似しよう」と判断できるはずが、嫉妬によってすべてが見れなくなります。そうしてさらに自分の可能性を潰してしまいます。それどころか、伸びしろさえも失ってしまうのです。恐ろしいですが、私はめちゃくちゃしてきました。失敗です。
(嫉妬はうまく使えばすさまじいエネルギーになります。ただ、使い方がかなり難しいです。ほんとうに。)
では、そんな逆張りと嫉妬を辞める方法は?
正直、現時点でも逆張りと嫉妬をしてしまっているので、明確な解消法はできていません。机上の空論ですが、以下のものを考えました。
・まったく関係のない環境に行く
・自分にもできそうな人気ジャンルに行く
・数字が気にならない場所で活動を続ける
・嫉妬や逆張りを人に話す(ことで落ち着く)
・諦めて嫉妬し続ける→嫉妬を行動エネルギーに変える(手塚治虫的な)
・気にしない(無理ですが)
逆張りと嫉妬について調べても、いい解消法が見つかりません。
この感情は現代、それもインターネット世代から急速に出てきた感情なんでしょうね。ネットを開けばすぐ自分の上位互換(に見える)が出てきますからね。嫌にもなります。
ただ、やっぱりモノは作りたいし、ネットで活動はしたい。だからこそ、この逆張りと嫉妬をうまいこと使いたいと思っています。マジで難しいですけど、なんとかやってみたいです。
追記
さっき思ったんですが、すべてのものに逆張りをするわけではないことを思い出しました。人気のものでも自分が本当に面白いと思っているものは逆張りしません。
例えば、人気の漫画でも読めるものと読めないものがあります。ジャンプ系で読めるものは「ワンピース」「チェンソーマン」「ヒロアカ」「タコピーの原罪」など。逆に読めないのは「鬼滅の刃」「呪術廻戦」です。このふたつは最初の数巻まで読んだのですが、やっぱりつらくて無理でした。
おそらく法則としては「流行っているけど自分に合わないもの」を「逆張り」と捉えているのかもしれません。当時話題になった「タコピーの原罪」はすんなり読みましたし、めちゃくちゃおもしろくて最後まで見ました。話題になることはあまり問題ではなく「話題になったけど自分に合わないもの」に逆張りと嫉妬をするのかもしれません。
そう考えたら、逆張りと嫉妬の答えは「自分に合わないものなのだから気にしない」が一番かもしれませんね。これだけたくさんのモノに溢れた現代なのですから、自分の好きなものぐらい自分で選びましょうってことかもしれません。
自分の好きなものをしっかりと好きでいること。
それが逆張りと嫉妬との向き合い方だと私は考えます。
私の失敗体験をまとめました ようひ @youhi0924
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