画角編
画角編前半:分割された世界で
今日も
俺たち他団体兼任ファイターの副業として機能している
ように見えた。
誰かから
俺はスマホで
「
こちらを見なくても
「俺達もやらされるかもしれませんよ。
つい本音がこぼれた。
「都会か田舎か楽に選べる科学は日本にもない以上、おえらいさんは見限った
ひでえ話しだ。
俺達は国の
「また
「
今に始まったことじゃない。
だけど納得できない。
でも俺達には今のところ関係がない。
ただリングで戦えばいいだけだ。
他のファイターがまた
ただ強さを観客へお届けするのみ。
--復讐のため、未来のために俺は戦って勝つ--
くそっ。
どうにもできない現状だけが自分をおそう。
SNSも使わせてもらえない。
所属団体や世間にどれだけ文句があっても。
他のやつらは勝手に盛り上がっているのに!
どうして俺だけ!
どこにもぶつけられない感情を胸に日々を過ごす。
*
ふつうニュースになるだろ。
それがなぜか何もなかった。
そういえば給食か何かだっけ?
ふだん知らないニュースを一般人が話したものもふくめ目を通すようになって知った話だ。
「結局力が全てなのかよ」
そうではない人間はたがいをけおとしあって悪口を言うだけ言って老いぼれるだけ。
くだらない。
だから俺は格闘技で
結果はずっと負けっぱなし。
勝った試合もあったしベルトもとった。
でも団体が乱立しているからかタイトルの価値にピンと来てくれる人間は身内しかいなかった。
しかも立ち技ファイターは他団体で戦って勝たないと目立てない。
エンタメだのなんだのいまだにSNSや動画を使って自己プロデュースをしてようやく世間の評価はマシ。
「リスクだらけのインターネットに民度の悪い信用できねえ人間達のためになんで余計なことをしなきゃならねえ!」
世界は俺にも誰かにも優しくは出来ていない。
だから悔しかった。
リング外で誰かをなぐりたくなかったし、心霊現象に使えない意味不明な
なぜファイターが
俺だって欲しくないと言えば嘘になる。
でもリングの上で勝利と自分の価値を
話を少し変える。
まさか
彼は俺が昔先輩ファイターにいじめられた時に助けてくれた。
「
当時は先輩ファイターに勝てないと思い込んでいた。
「あんたに助けてもらったからもうどうだっていい」
俺がそういって去ろうとすると
ただ
「俺をなぐれないか……甘い!」
いつの間にか
そして俺は
ここで俺は彼へ宣言する。
「俺はあんたの
「次の試合でお前をいじめたやつとカード組まされたんだってな? そこでリベンジしろ。客のことは置いとけ。自分の人生を歩み進めろ!」
彼に言われるのは
はっはっはっ。
久しぶりだ。
笑ったのは。
それから
次に彼を知ったのは
試合にもしばらく現れないし、どこへ行ってるのやら。
俺にはもう関係ない。
SNSも
次の戦いでどうにか勝ち続けたい!
「金、ないんだろ?」
誰だ?
ってこいつは
俺とは
「金がないのはお前らも一緒だろ? なんのようだか知らないが俺は
「
「それがどうした?」
「彼が
なんだと?
*
心霊現象には使えない
存在しないものはなぐれない。
暴力への
後輩だった本名がわからないリングネーム・
そいつが
まあ
「俺もかつては所属していた場所もいまは他団体や。そこだけでの試合じゃ知名度も得られんし、ベルトの価値も見ている連中に思い知らせられへん。おまけに
「よくしゃべるやつや思ったやろ? 自己紹介するか。俺は
ちっ。話を聞かんやつや。
「今でも売れてるファイターの話は最後まで聞く耳もたへんか。面白い。でもな。
「よけれると思ったから攻撃した。それだけだ」
たしかに
SNSの使い方的に人気が出る選手ではないと思っていたから
「せっかくだ。こんなところじゃ悪い意味で目立つ。命令は出てへんけど心霊スポットめぐりとして
でもこんなやつと戦うのならギャラリーがいない方がええやろ。
そう耳打ちして作戦を変更した。
「もうなくなった
「まあそうやな。だから心霊スポットめぐりと言った。あの場所には何かおもろそうなネタありそうやからな」
数は多い方がいい。
それに
自分達の
おそらく
「じゃあ、ケンカの続きはあの爆破された場所で」
なんだか
まるでこの世界が人が多い場所と少ない場所、または『誰もいない場所』で分割されているような。
そうだろう。
おまえら。
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