第13話 大調査&告白からの即返事(その1)
「
「「、、、、は??」」
「、、、、そうなんだ」
次の日、喫茶店に行き、
「ぇ、湊斗さん、、ぇ?は?」
「
「、、、、まぁ、好き好きとか大好き〜、みたいな事は良く言ってるしね」
「、、、、湊斗が
「あぁ、どっかそー言う雰囲気ありますよね。湊斗って」
何て驚いた顔をしながら言う賢治と
「、、、、それで?湊斗さんは告白とかしないの??結や蘭君先輩に」
と、晴樹が聞いて来たので、俺は真剣な表情をして相談を始める。
「それが、今回相談したい内容で、、、、」
「湊斗さんね、「告白して欲しかったら、何で俺がゆいゆいと蘭君の両方を好きになったか調べてよ」って言ったの。それで、湊斗さんがいつ俺と蘭の事を好きになったのかってのを分かったら何か、、うん、」
「、、、、結人は告白をして貰いたい訳じゃないけど、何で結人と蘭夜君の事を両方好きで居続けているのかが、知りたいって事?」
菜月に確信を突く事を言われでただ無言で頷く。
「蘭君は多分俺らが湊斗さんと会う前から好きだとして、結はいつからなのかが分かんないんだよなぁ〜」
「そうだね。湊斗さんって最初から結の事気に入ってたし、最初から好意満載って感じしてたけどね」
「、、、、そう言えば、アイツ前々から結人の事知ってたし写真持ってたわね。1年ぐらい前に持ってたから」
「「「「「、、、、、、、、ぇ???」」」」」
店長の衝撃発言で俺達はびっくりして硬直してしまった。あの柚木さんも驚いた表情をしている。
「ど、どー言う事?店長?ぇ?湊斗さん、俺の写真持ってたって?ぇ、?はっ?」
「1年ぐらい前に愛おしそうに見つめてた写真が今の結人より幼い結人が写ってて、一瞬しか見えなかったけど、あれは確実に結人だったわよ」
「隠し撮り写真っぽかったのよね〜」
「、蘭君先輩が持ってた写真とかじゃなくて?」
「ん〜、多分違うわよ。写真の撮り方が湊斗っぽかったから、違う」
「、、、、そう言えば、今思えば、湊斗さんって、結人に会った時、ビックリって言うより、驚きと混乱が混ざった表情してたんだよね〜」
「最初から結人の事を知ってて、それに隠し撮りもしてたから、、ってのもあるんじゃない?」
そう菜月が確信を突く事を言って俺達は納得出来た。
「前々から湊斗は結人の事を知ってたって事は、、、、結人も湊斗の事を知ってるんじゃないの?最初に会った時以前に?」
「そー言われても、あんな印象的な人忘れるわけないじゃないですか、1回で覚えますよ。柚木さんだって分かりますよね〜」
「、、、、まぁ、否定は出来ない」
「ぁ、そう言えば、店長、湊斗って1年前に急に見た目変えませんでした?長い前髪とか服のイメージとか」
「、、、、!ぁ、言われてみれば、アイツ去年の夏休みで一気に見た目が変化したのよ。驚くほどにね」
柚木さんに言われて思い出したのかスマホを操作しながらそう言ってスマホの画面を俺らに見える様に出した。俺らが画面を見ると、そこには、
「「「「誰!?!?」」」」
俺たちは声を揃えてそう言った。だって、見るからに今の湊斗さんと雰囲気も見た目も完全に違う。前髪は長くチェック柄のシャツに猫背で笑顔じゃなくて真顔で全くイメージが違った。
「うわぁ、凄い変化じゃん、ヤバッ」
「これがあれになるとか、、、、何が」
「賢治、笑、、、、でも今の湊斗さんから考えられないね、、、、結?」
「、ぇ、ぁ、いや、ちょっと引っ掛かるんだよね、これ」
再度写真を見ると何処か心の何処かが気になる、引っかかってしまった。今の湊斗さんとは違うけど印象に残りやすいこの写真の湊斗さん、何処かで会った事が、見た事、、、、、
「、、、、ぁ!思い出した!!」
「「「「「ビクッ、!」」」」」
「ど、どうした?結人、思い出したって?」
「この湊斗さんに会った事ある事思い出した?」
「うん、晴樹。俺、何で忘れてたんだろ、、、、」
「ぇ、いつ会った?どの時?!?俺知ってる!?」
「賢治落ち着け、、それでいつ会ったの?」
「店長、アンタも落ち着きなさいよ」
俺に詰め寄る賢治と店長を嗜める柚木さんと、気になっている顔をする菜月と昔の湊斗さんの写真を見ている晴樹に俺は大きな声で、
「それはまた今度!!今は俺の推測が合ってるか、が先なので!また明日!」
俺はそう言って、バックヤードに行って着替えて、家に急いで帰宅した。
帰宅してすぐに自室に向かって、押入れの中からお菓子が入ってた宝箱と書かれた箱を取り出して蓋と開けると、
「、、、、あった、」
箱の中に俺が映った写真が十数枚入っていた。その内の1枚を取る。
「なぁんで、忘れてたんだろ、笑
そう呟いながら、写真達を見つめる。
これらの写真の撮り方は色んな癖がある、少し上から撮り上目遣いにさせたり小さく見させたりしてそして他のカメラマンでも居ると思うけど、笑顔以外の写真は撮らないのだ。被写体が笑顔でカメラマンは少し上から撮り、そして1番の癖、、、、指で体の一部を隠す。
何言ってんだって言うかもしれないけど、例えばこの写真は、右目を隠したりこっちの写真は口を隠す。この写真を撮った人、七四さん特有の撮り方、忘れる訳がないと思ってた。
「こんな印象的な撮り方する人、もう1人居るとは、、いや同一人物だから、か」
そう自分自身の言葉で納得する。
湊斗さんの趣味で撮る写真は全て、少し上から撮り被写体は笑顔で指で体の一部を隠していた。最初は、ミスかな?何て思ってたし雑誌、SNS用に撮ってたのはそう撮ってなかったけど、あれは湊斗さんなりのヒントだったんだ。
七四さん、この人は俺にとって言えば数少ない年上の友人とも言える人。でもたった3ヶ月だけの関係、だった。あれは去年の5月、、、、
『うぅ〜、思い、、、、何で、こんな重い物大学まで運ばなきゃいk、ウワァッ 』バサバサバサァッ
先生に頼まれた本や書類を大学の研究室まで運んでいる最中バランスを崩して本や書類をばら撒いてしまった。
『もぉ、今日は早く帰りたいのに〜』
と呟きながら書類を集めていたら、1枚の紙で手を切ってしまった。
『ッ 痛っ、、、、どうしよ、絆創膏持ってないし、』
俺は困ってその場に座り込んで居ると、背後から誰かが来た。
『大丈夫ですか??』
『へっ?ぁ、その、紙で指切っちゃって、それに』
言い終わる前に声をかけて来た男性は散らばった本や書類を集めてまとめ持ち上げた。
『これ何処の部屋まで?』
『ぁ、えっと桃瀬先生の研究室に』
『ぁ〜、そっち方面に行くし場所分かるから持って行くよ、ついでに、今あの先生居ないし』
そう言って本や書類を持ったまま研究室まで運んでくれた男性。見た目は完全ちょっと言い方悪いが不審者っぽいが優しいな、何て思ってしまった。
『あの、えっとありがとうございます。運んでくれて』
『別に用事まで時間あったし、じゃ、俺はこれで、、、、ぁ、ちょっと待って』
俺はお礼をして男性はその場から立ち去ろうとしたら、立ち止まってポケットから何かを取り出して俺に差し出した。
『絆創膏』
『たまたま持ってたから、良かったら使って、持ってても俺使わないし』
『じゃ、本当にこれで、』
そう言ってその場から立ち去った男性に俺はただただ立ち止まる事しか出来なかった。
この時、俺は既にこの男性の事が気になりまくっていたし興味津々だった。それから、3日後、土日明けに俺は放課後大学に向かってある物を手に持ちながらあの男性を探した。
『何処だろ〜、、、、ぁ、!居た、』
暫く探していたら、ベンチに座ってカメラを持って居るあの男性を見つけた。
『あの、!』
『ビクッ 、、、、誰? 何?』
『あの、俺、3日前の金曜日に絆創膏を渡した、』
『、、、、ぁ、、ぁ〜、あの時の、ね。で?何か様ですか?』
『その、えっと、』
俺は緊張しながらも、両手で持っていた紙袋を男性に差し出す。
『この前のお礼、ちゃんと出来なかったので、これ良かったらどうぞ、!!』
『、、、、これって、』
不思議そうな表情をしながら、紙袋を受け取って中身を確認する男性。中に入って居るのは、
『パン?、、、、メロンパン、カレーパン、あんぱん』
『最近、パン作りにハマってて、上手く作れたので、、、、ぁ、殆ど初対面の人間が作ったパンとか、嫌ですよね、すいm 』
『有り難く貰うよ。パン好きだし』
言い終わる前にそう言って、メロンパンを取って1口食べる男性。
『パクッ んっ、美味い、、、、サクッとした食感に、砂糖とクッキーの甘さが良く合う』
『本当ですか!良かった、!』
『、、、、良ければ隣座って、年下を立たせたままとか、、』
『、お言葉に甘えて、』
俺はそう言って男性の隣に座る。男性が持っていたカメラに目線をやると、それに気付いた男性が、
『気になる?』
『ぁ、えっと、、はい。カメラとかあんまり至近距離で見たりする事ないので』
『そっ、、、、俺もパン作れる人あんまり近くに居ないからビックリ』
そう表情を変えずに言いながらメロンパンを食べ続ける男性に俺はその空気感に耐えれず自己紹介をする。
『そうですかね、、、、ぁ、そうだ、俺、
『双野、、結人、、、、それって』
『?どうかしましたか?俺の名前に何か?』
『ぁ、いや、何でもない。俺は、、、、ナナシとでも呼んで、大学1年』
『!、何で本名じゃないんですか』
『わざわざ本名言うとか、ないし面倒いし』
『ぇ、何で俺は自己紹介したじゃないですか、!』
『殆ど初対面の奴に本名言う馬鹿は居ないだろ』
そう言って紙袋を持って立ち上がってその場から離れる様に歩いたかと思えば振り返って、悪戯っ子みたいな顔をしながら、一言
『、、、、もっと仲良くなってから教えてやる』
『、!はい、ナナシさん!』
俺はそう言って、その場から立ち去るナナシさんに一礼した。
「今思えば、遊ばれてたな、笑」
「てか、今の湊斗さんとは全然違う。いや、多分今の方は素だけどこっちは、、演技かな〜」
何て呟きながら昔の事を思い出し続ける。全く印象も性格も違った人が同一人物、、、、何て言う事に驚きながらも、過去の出来事に思いをふけている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます