第3話 コイツ無自覚でやってるのかやってないのかが分からん!!



カチッ

朝、ぼっーとしながら目玉焼きを焼き終わり、ふと昨日の事を思い出す。


『ずっと、結の事を愛してる。ずっと付き合いたい、恋人になりたいって思ってたよ?』


『やからな、これからは結が俺の事好きになる様にしていくから、覚悟しといてな、笑』


「、、、、ボフッ /////////」


思い出しただけで顔が真っ赤になって熱くなる。夢なんじゃないかって何回思ったか、でも、これ夢じゃないんだぁ、って思うと幸せになるが、、、、まだ付き合ってないと来た。俺が好きって言えば良い話だけど、あっちはそれ知らずにアプローチするって息巻いてるし、、、、とりあえず暫くは言わなくても良いんじゃね??

何て考えながら時間を見ると、9時半にろうしていてすぐに蘭の部屋に入ってらんを起こそうと、蘭の体を揺らして声をかける。


「、、、、蘭、起きて」


「ンンッ、、、、(結人かぁ、、、、悪戯すっかぁなぁ)」


「ムッ 、、、、スゥ 起きっ ウワッ‼︎」


起きようとしない蘭をどうにかしようと起こそうと思い、大声で起こそうとした瞬間、布団の中から手が伸びて左手首を掴まれて引っ張られた。引っ張られるとその勢いで布団の中に吸い込まれた。


「プハッ ら、蘭!?何急、ニッ ムグッ/////」


チュッー


起きていて俺に覆い被さっている蘭に怒ろうと蘭に話しかけた瞬間、蘭にキスされて口を塞がれた。キスされた事で身体が変に反応するからか上手く力が入らないので抵抗出来ず。


「チュッー、、、、」


「《ちょ、、、、、辞めっ》」


ヌルッ


「!!!??!?」

「(待て待て!!!!コイツ寝ぼけてんの!!?イヤ、この感じ寝ぼけてない!!)」


声を出そうにも、キス攻めで声が出せなくドキドキして息が上手くできなくて口を開けたら待ってましたかと言うかの様に、舌を俺の中に入れる蘭。俺の舌と蘭の舌が絡み合って熱と熱が感じあってか、無駄に身体が熱くなって俺は咄嗟に蘭の頬に綺麗な平手打ちをした。



「、、、、結人ゆいと〜、悪かったって〜、ほんまこの通りやから?なっ?(顔真っ赤にした結、ホンマに可愛かたまたなぁ、、、、またやろ)」


「許しません。告白したらキスしても良いって言う法律ないからね?」


ご飯を食べながら俺に謝ってくる蘭夜らんやに俺は許しませんと言う意思を持ちながらお味噌汁を啜る。


「、、、、ゆいは俺の事嫌いなん?」


「好きだよ、家族として(恋愛的にもね!)」


「やよなぁ、やから、俺は結に色んな意味で意識して貰おうと行動するって昨日言ったんやん?」


そう言われて俺は心の中で、ツッコんでしまう。


「、、、、(もう既に貴方のことを意識してますけどね!?)」

「迷惑かけない程度なら」


「ほんま?、、、、ヤッタ笑」


「/// そ、そうだ。蘭、今日はどっか行くの??友達と遊んだり?(その笑顔本当にずるい)」


「ん〜、特にそんな予定はあらへんけど、、、、ぁ、新作映画、見に行かへん?ほら、あの恋愛映画」


そう言われて俺は、一瞬の硬直の後疑問をぶつける。


「ぇ?、、、、俺と?」


「他に誰がおんねん笑、結やからええんやろ??」


そう笑顔で言い、目玉焼きを食べている蘭。俺はその笑顔にドキッ としてしまう。本当にすぐに気持ちがバレそうだな。イヤ、バレた方がええんだけどね!?俺と蘭的には!!

何て思いながら、蘭に返事する。


「うん、行こっか。昼前に」


「ほんま!何着ようかなぁ〜」


俺がそう言うと嬉しそうな顔をしてご飯を食べ進む蘭の顔はちょと可愛いな、何て思ったり、思わなかったり。



・・・・・・・・・・・・・・


「結は、オレンジジュースでええやろ?」


「うん、ぁ、ポップコーン食べたい!」


「はいはい、2種類のやつな、てかさっき俺ら牛丼食べたと思うんやけど?」


「別腹ですけど?」


俺達は昼前の11時半に家を出てショッピングセンターの途中にある牛丼屋さんでお腹を満たした後に映画館に来た。


「、、、、この映画、結構面白いって、真斗まさとが言っててさ」


「真斗先輩が言うなら、面白いのか」


「何やその言い方、俺が言うと面白くないってか??」


「ハハッ 気にしないで気にしないで」


そう言いながら映画を観る。途中キスシーンが流れて、俺は顔が真っ赤になり、


「ピャッ /////」


「、、、、《ほんま、こーゆうのに慣れてへんなぁ?もう少しなれたら?》」


「ムッ 《小声でも俺を揶揄わないで!》」


何て言いながらも、ハラハラドキドキを味わえて楽しかった約2時間だった。俺はそのまま帰ろうとしたら、


「超美味しいって有名なカフェのカレー食べに行きたいんやけど?行こ!」


「イヤ、蘭の場合、カレーじゃなくてライスの方が目的なんでしょ」


そう言いながらも一緒に行く俺は本当に蘭に甘いなって思う今日この頃。美味しそうに食べる蘭をよそ目にショートケーキを1口食べていると周りからの多くの女性からの視線で味が良く分からない。


「、、、、?結、どうしたん?食べへんの?」


「イヤ、蘭気付いてないの?この視線の数」


「、、、、あぁ、これ全部、結と俺に向けられとるやつやろ?」


「、、、、は?イヤイヤ蘭はともかく俺はないない」

「蘭みたいなイケメンを見る女性は分かるけど、俺はね〜」


俺がそう言うと、蘭の顔が途端に笑顔から冷静で真剣な顔へと変化して、じっと俺を見たかと言うと口を開いて、


「結はホンマに気付いてないん?自分が超魅力的な人間やって?」


「へっ?魅力的?」


「そうやで、結の顔ってちょっと外国の血が入ってそうって良く言われたりするぐらい濃いけど、顔立ちは可愛い寄りのイケメンで、性格は明るくて優しい性格で人見知りだけど仲良くなった人には子犬みたいに接して、人一倍泣き虫で、ビビりなうさちゃん気質を兼ね備えてて、家族と友達が大好きで寂しがり屋な性格。超甘えん坊気質で甘えたい時は、俺に対して蘭にぃかにぃにって言ったりするとことか超可愛い」

「それでいて、可愛いとエロいの使い方が上手くて演技が実は上手いんじゃないかって、俺は思うし天然だけど結構しっかりしてる部分もあって基本的に結人の周りにはふわふわ、暖かい雰囲気を纏ってて、好きな事には何事も全力でやるそんな、結を俺は好きになったんやで?笑」


「ブワッ //////////////////」


そう優しく諭す様な口調と視線を俺に向けてくる蘭に、俺は一瞬で顔が真っ赤になった。今俺の心の声は「イケメン過ぎんだろ〜!!!!!!」一択と言っても良い。そして俺は言われっぱなしもあれなんです、反撃しようと思います。俺だって、蘭の事大好きだからね!!俺はショートケーキを1口食べ後、蘭に、


「、、、、蘭だって」


「ん?俺が?」


「蘭だって、魅力的な人だよ。初対面の人には基本猫被ってて、クールに見られる事が多いけど実際は俺以上の人見知りで慣れた人にしか本性見せないところとか。性格は冷静でしっかりしてて周りを良く見てるけど実は天然で、距離感がバグってて、下ネタが好きでお米が大好き過ぎて、料理音痴で料理系の常識が乏しかったりする」

「冷徹な性格なんて良く言われるけど実は家族、友達思いで家族や友達の事なら泣けるぐらい情にあつい。人を良くイジったりするけど自分自身はイジられ慣れてなくてちょとびっくりしたりするところが可愛いとこがある。俺にちょと意地悪するけど実はそれは愛情の裏返しだって知ってるし、それに俺は蘭に甘やかされるのが1番好きだし?俺はそんな蘭の事が大好きだよ笑」


「ドキッ、、、、!(、、、、何やねん、ホンマにこの人誑し!!俺がどんだけお前の事好きやと思ってんねん!!殺す気か!!?我慢死させたいつもりか!!)」


「って、家族としてね!!家族として!!」


あっぶね!!危うく告白みたいな事になりそうだった!!

想いを全てぶつけて、改めて蘭の顔を見ようと蘭に目線をやると、蘭の顔は真っ赤になっていた。


「、、、、ら、蘭???」


「////////////////// ほんま、無自覚でそれやってんの??ドキドキ」


「??無自覚」


「そうやって、俺を褒め殺して、ドキドキさせてそれでいて人誑しオーラを撒き散らして自分の顔が凶器やって自覚してんの??」


「それだけは蘭にだけは言われたくない」


「そんな顔も俺は好きやな。そんなキョトン顔も、、、、はぁ、ホンマに」


そう言って、右手を俺の口元に近づけて、俺の口元に付いていたクリームを取って舐めとったかと思えば、


ペロッ


「ピッ /////////」


「俺の理性を試そうとせんでや。理性が壊れたら、いつ襲うかも分からんやろ??俺の片思い歴舐めんなや??」


そんな色気満々な顔で言う蘭に俺は一瞬で顔を真っ赤にして、両手で顔を覆い、一言


「自分の顔が凶器やって事忘れんといて」


そう言ってからの後の記憶は俺にはなかった。ただ1つ分かる事は、あった。それは、この男、自覚ありありで甘やかしたり溺愛する事は良いんだけど。だけど無自覚に溺愛すんのだけは辞めろ。心臓に本当に悪いから。





「蘭〜、お風呂上がったぁ〜」


そう言ってリビングに入って来る結の手元にはドライヤーがあった。俺は先に風呂に入ってアイスを食べ終わったばかり。


「俺に乾かせと?」


「うん」


「フハッ笑 しゃーないなぁ。ここ座り」


そう言うと俺の脚と脚の間にちょこんと座る結。口調からして眠いな、なんて思いながらドライヤーの挿すところをコンセントに挿して電源入れて結のふわふわ髪を乾かす。


「ふぁぁ、、、、蘭、好き〜」


「、、、、俺もやで、って言っても家族としてやろ?」


「うん、、、、でも好き〜」


そう目を瞑って可愛い顔をして言う結人。一瞬ドキッってしてしまった。意地悪心が動いて、ドライヤーの電源を落として、床に置いて結の頭を掴んでグイッと上に向かせて、


「早く俺の事、恋愛的に好きになってなぁ。やないと、俺何するか、分からんやろ?」


そう言って結にキスをする。


チュッ

「こんな事したりするかもやし??」


「、、、、、、、、」


「???結?」


いつもなら何か言って顔を真っ赤にする結が黙っているので、結をマジマジと良く見たら、


「スゥ スゥ スゥ」


「寝てる。はぁ、ホンマ危機感持てや」


「、、、、ムニャムニャ 蘭しゅき〜」


「!!!!!!」


寝言でそう可愛らしい顔で言う結。俺は一瞬の出来事だったか少し戸惑ってしまい、硬直してしまった。


「/////////ホンマ、ええ加減にせーよ。寝てる時でも無自覚に俺を照れ殺しする気かよ笑」


そう言いながら、結人の首元に口を近づけて、キスをして、キスマを数箇所付ける。


「、、、、少しは俺を意識しろって話やな笑」

「これで、意識すればええねんけどな笑」


何て言いながら、結人にお姫様抱っこをして結人の部屋に入ってベットに寝かせて寝顔をパシャリと写真を撮る。


まだまだ俺を家族として見てる結人。これからもっともっと、意識して貰う為の言動していくから、覚悟していてな。何で思いながら俺も自室に戻る。
















ピコンッ 【湊斗みなとさん:明日の放課後、いつもの部屋に集合!!】










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