自分のスタイルを確立させることで、見える光
星咲 紗和(ほしざき さわ)
本編
「発信したい」という気持ちはあっても、その想いだけでは前には進めないと、私は感じています。発信する手段、表現するスタイルを明確にすることが、何よりも大切です。その手段が自分に合っているか、自分の本当の思いを伝えられるか、見極めるプロセスが必要です。私も様々な表現方法を試してきましたが、その結果、ようやく自分に最もフィットする「発信の形」を見つけました。
自分が表現したいことをどう形にするかを考えると、世の中には選択肢がたくさんあります。文章を書くこと、絵を描くこと、音楽を奏でること、映像を作ること、写真を撮ること…。私も創作活動が好きで、これまでいろんな方法を試してきました。絵を描いたり、音楽に触れたり、創作の楽しみは尽きないものです。けれど、あれこれ手を出しすぎると、逆に「何をしたいのか」がぼやけてしまうことにも気づきました。特に創作の欲求が多いと、すべてを一度にやりたいと思ってしまい、結果的にどれも中途半端に終わってしまうリスクがあるのです。
私の場合、最終的に「執筆」という形での表現が一番しっくりきました。絵や音楽も楽しいのですが、発信手段としては私の心を全て表現しきれないと感じたのです。絵や音楽は、私にとっては「楽しみ」や「息抜き」としての存在であり、発信のための手段としては少し違う。例えば、カラオケに行って歌を楽しんだり、生成AIを使って歌を作ったりするのも、私にとってはあくまで「遊び」の範囲であり、それを通して何かを伝えるという感覚にはなりません。いくつかの選択肢を試してみることで、最終的に「書くこと」が自分の発信に一番近いと確信しました。
ここまでたどり着くのには時間がかかりました。やはり発信をするからには、伝えたいことが明確であることが大切です。私の場合、「書きたい」という欲求を解放し、少しずつじっくりと構想を練り、自分のペースで発信することが最も自分に合っていると感じます。SNSでの発信も一つの手段かもしれませんが、私はそこに頼ることなく、自分の内側から湧き上がる気持ちを、文章を通して伝えたいと強く思っています。SNSは瞬時に反応が得られたり、多くの人に広がりやすいという利点がありますが、そこに依存することは私の求める発信スタイルではありません。SNSの反応を気にすることなく、純粋に「自分の言葉」で「自分のリズム」で伝えることができる執筆が、自分の表現として最適だと確信しました。
この確立したスタイルを持つことにより、ようやく一筋の光が見えてきました。今までは模索することにエネルギーを使っていましたが、方向性が定まった今、目の前の道が少しずつ明るく照らされるように感じます。執筆という手段で、自分の思いや考え、感じたことを丁寧に紡ぎ、発信していくことで、自分の軸が見えてきたのです。
もちろん、完璧に定まったわけではありません。これからも新しい発見や気づきがあるでしょうし、さらに深めていく過程が続くでしょう。でも、少なくとも今の私は「書くこと」という軸を持って前に進むことができています。様々な手段を試した上での選択だからこそ、これが「私の発信」だと胸を張って言えます。そして、これからもこの道を少しずつ歩んでいきたいと思います。
時には試行錯誤が必要で、遠回りに感じることもあるかもしれませんが、それもまた重要なプロセスです。多くの選択肢の中から自分に最も合うものを見つけることができたからこそ、私は今、確立したスタイルを持って発信できるのです。この道を見つけるまでの過程は決して無駄ではなく、むしろその全てが今の私を作り上げた大切なピースだと感じます。
これからも自分らしく、伝えたいことを一つ一つ丁寧に書き続けていくこと。それが、私のこれからの発信スタイルです。このスタイルを確立することで、ようやく見えてきた光を大切に、今日もペンを走らせたいと思います。
自分のスタイルを確立させることで、見える光 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92
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