無能力の俺が封印された力を隠して能力至上主義の学園に通う!?

@dandyitakeneko

第1話「ガラスのハート」

この世界は能力で溢れていた。


今から10年前とある組織が全米を震わせた。

革命軍「零」

零の構成員はとても強力な能力を有しており、その構成員によって世界中の能力者が次々に殺され、最終的に能力者人口の9割が彼らによって淘汰された。


彼らの信念は「能力者の救済」


世界政府はイカれたこの集団を危険度フィフスと断定し世界協定を結び、世界各地の強者を集め徐々に零を鎮圧して言った。


「れいな、俺のために死んでくれ」


「分かった。死は救済...だよね?」


「あぁ」


世界政府情報管理課に電報が届く。

零の幹部を全員抹殺した、と


10年後


ある日この世界にとんでもない学園が設立された。


卒業すれば100億円が貰えるという噂があった。


卒業すれば地位や名誉、なんだって手に入るという噂があった。


そんな卒業さえしてしまえば人生の勝ち組になることが出来る場所


噂はさらなる噂を呼び、次第にその学園を卒業出来ればどんな願いも叶えることが出来る...と


だが、その学園に入ってしまえば生きて帰って来れる保証はない、命を賭けた学園生活。


とんでもない学園だ、この世界にあっちゃいけない、


すぐに廃止されるようなそんな学園だ。


ただ、この世界は普通の世界じゃない。


能力至上主義の世界だ、世界のルールも、規則も、何もかも。


この学園どころか世界が普通じゃないのだ、


そうして俺はそんな学園に足を踏み入れる。


その目的を持って門をくぐる。


能力至上主義のこの学園に能力を持たない俺が、


この学園はとある島に存在する。その島がどこにあるのかは世界政府しか知らない。


だが、この島には学園だけじゃなく街のようにカラオケなどの娯楽施設や飲食施設があったりする。


そして俺は自分の教室に入り席に着く。


「はぁ、」


俺が席に座ると隣の席から大きなため息が聞こえた。


「なぁんであなたなんかと隣の席になってるのかしらね」


はて、この銀髪の少女とは初対面のはずなんだが、


「なんで俺の事を知った口ぶりをしているんだ?もしかして...」


「俺のファン!!!!!????」


「能力じゃなくて脳みそもないのかしら?」


うん?なぜ俺が無能力なことをしっているんだ??


「なぜそれを知っている?やはり俺のストーカー...」


俺がそう言うと彼女は無視をして話し始める。


「この学園は能力至上主義つまり、在学している人は少なからず能力を有している。だからあなただけなのよ無能力は...ある意味有名って訳ね...」


「なるほどそう言うことか、でも別に能力がないと入学しちゃいけないっていう決まりはないだろう?なら問題ない!なぜなら俺は最強だから!!」


俺がそう言うと彼女はまたしてもため息をついた。


「 分かってるの?この学園は命を保証していない、つまり殺されることだってあるかもしれないのよ?無能力の貴方が最強な訳ないし、1ヶ月...いや1週間後貴方はきっと生きてないわ」


「いや、俺は1ヶ月後も半年後も生きている。」


「あなたが1ヶ月後も生きていたら私はあなたを本気で尊敬するわ」


「そしたら俺を最強だと認めてくれるか?」


彼女がまたため息をついた。本日三度目である。


「それとこれとは話が別。無能力が最強なんて有り得ない。弱い能力者はさておき、強い能力者は人知を超越しているわ。生身の人間が勝てるわけない。」


「無能力が俺だけってことはお前も何か能力を持っているのか?」


「えぇ、持ってるわよ」


「教えてくれよ」


「はぁ?卒業争いをするかもしれない敵になんで能力を教えないといけないの??あなたもしかしてバカ?」


「む、?俺は馬鹿じゃない!最強だ!」


彼女は席を立ってどこかへ行ってしまった...


「1日目から友達ができたぞ!!やった!」


俺は無邪気にそう笑うのだった

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