第1編 出会い4
41
地球は青かった、と言うけれど、こうしてみると本当に青い。こんなにも不自然なほどに青いのはどうして?
42
月の地面に指をそっと差し入れて、ウサギを落書きしてみると、砂粒ウサギ、書いたそばから飛び跳ねる。
43
赤い砂漠に陽が沈む。青い夕焼け眺めていると体が芯から凍えそう。
44
星から星へと続く道、小惑星を潜り抜け、変わることない星空をひたすら眺めて夢を見る。
45
分厚い氷の下の海。もしかしたらそこに命が宿ってる。好奇心を押さえてる。アダムとイブにはなりたくない。
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写真で見ていた深い青、それが嘘だと思い知る。淡い青が瞳の中に飛び込んで、未知なる世界に胸馳せる。
47
ふと思い出す傷心に慰めてくれる人なし。くそ野郎、と叫びながら紙飛行機を投げ込んで浮かれたマークに釘をさす。
48
もしかしたらと目を凝らしても会えない幻の星。きっと箱の中で丸くなって寝ているのだろう。
49
いけないと分かっていてもつい手を伸ばしてみてしまう。金に輝く円盤は一人で抱えられないほど重い。
50
顔を上げるとそこは教室。日はまだ東の空にある。叶わないからこその夢、泡沫に散って頭を泳ぐ。
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