第7話

 手紙には父のサインがありました。

 父は、過去に罪を犯したのでしょうか。

 そして、それは繰り返されるというのです。

 またそれは、祖父が引き起こしたともありました。


 悲劇は繰り返すと言いますが、母の元へ行くという来世観とは対照的な前文に疑問を感じながらも、生活に追われていた私は、次第に手紙の存在を忘れていました。

 実際に身に起こるまで放置した自体、もはや宿命の糸に操られていたのかもしれません。


 そして、今も忘れ得ぬ女性、みどりと出会ったのは、九月下旬の浄土ヶ浜でした。

 そう、この場所です。

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