職業進化

 ダンジョンの第5層は、やたらと水場が多い湖沼ステージだった。さすがに水中戦闘はないものの、くるぶし辺りまで水に浸かっていたり、ぬかるんだ地面が広がっていたりと戦士職には厳しい環境だ。


「――おっと」


 杖を持った大猿【ウィザードエイプ】の一撃を、俺は身を沈めて回避する。やたらと多彩な魔法を使えるモンスターなのだが、なぜか魔力が低いためダメージはほとんどない。

 その膂力は凄まじく、むしろ素殴りこそが最大の脅威なのだが……これは設定ミスなのか故意なのか、大いに悩むところだった。


「ジュン、当たらないでね! 聖光柱!」


 と、そんな声とともに地面から白い光が立ち昇る。敵の足下で発動するということと、攻撃範囲がそこそこ広いことから、命中率が高い中級聖魔法だ。

 敵の足下に白い魔法陣が見えた次の瞬間には、聖属性の光が敵を襲う。そして――。


「グォ」


 ウィザードエイプは余裕綽々で攻撃範囲から逃れた。もはや名物となった光景に、常連を始めとしたリスナーがコメントを連打する。


『待ってたww』


『今日も飯が上手い』


『わざとじゃないとこが好き。もし演技なら騙しとおしてほしい』


 もはや浮遊カメラの読み上げ機能は追い付かない。アーカイブ配信のために編集しようとして、はじめてコメントの全貌を知る状態だった。


『リリックちゃんのクソエイムを見てると、なんか癒されるようになってきた』


『分かる。愉悦』


『¥3,000』


 ついにはスパチャまで飛んでくる始末で、彼女の人気ぶりが窺えた。当人はそれなりに憤慨しているのだが、変に媚びないところがいいらしい。好みって人それぞれだな。


「ちょっと、その流れでスパチャ入れるなー! どうせなら当たった時にしてよ! でもありがと!」


 勢いよくそう告げた直後、藤野さんの手元に赤い輝きが集まった。


「――からの不意打ち火炎弾っ!」


「グァ?」


 そうして、またも当然のように藤野さんの魔法を避けたウィザードエイプだったが、今回はそれで終わらなかった。俺が剣を構えて待ち受けていたからだ。


「紅蓮撃!」


 炎属性のダメージを乗せた斬撃が、大猿を深く斬り裂く。大きな傷口からは煙がもうもうと立ち昇り……致命傷を受けたウィザードエイプの亡骸は光となって霧散していった。


「よし、倒せたな」


 なかなかの強敵だった大猿が光と消えたことで、ようやく一息つく。そうして周囲を確認すると、なぜか拗ねたように頬を膨らませた藤野さんが立っていた。


「リリック、もしかして拗ねてる?」


 配信を始めた頃なら、こんなに軽く話しかけることはできなかっただろう。彼女を怒らせてしまったのかとハラハラしていたはずだ。


「別にー。気のせいじゃない?」


『ジュン、気にするな。自分の魔法を囮に使われて拗ねただけだ』


『モンスターが魔法を避けることを前提で、ジュンが位置取りしてたからな』


「ああ、そういうことか」


 リスナーたちの説明に納得していると、藤野さんが気まずそうにそっぽを向いた。


「もう、どうして言うかなぁ」


 そう文句を言うものの、本気で怒ったり拗ねたりしているわけではない。それが分かるようになった俺は、少しだけ成長したのかもしれない。


「まあまあ。リリックの支援魔法バフがあったからこそ、こうして上手く倒せたわけだし」


「そうかもだけどさー。やっぱり自分で当てたいじゃん?」


 そんなやり取りをしていると、聞き慣れたレベルアップ音が二つ聞こえてきた。


「あ、レベルアップした!」


「ウィザードエイプってけっこう経験値持ってたんだな」


 お互いを祝福しながら、同時にステータス画面を開く。新しいスキルを覚えたわけではないようだが――。


『おめ』


『20だっけ?』


 そんなコメントの通り、俺たちのレベルは20に上がっていた。ステータスの『職業クラス』欄に★マークが付いていることを確認すると、俺は小さくガッツポーズを取った。なぜなら……。


「よし! これで職業進化クラスアップできる」


 そう。次の階層では、職業クラスを進化させることができるらしい。そして、その条件というのが、レベルを20に上げることだった。


「ホントだ! 次の層で職業進化クラスアップできるね! 楽しみー」


 藤野さんもはしゃいでいるようで、その様子を見ているこっちまで頬が緩む。クソエイムが目立ちがちな彼女だが、素直に感情を出しながら、明るく探索を楽しむ姿勢こそが人気の理由なのだろう。


 そうして、俺たちは意気揚々と次の階層へと向かう。すでにフロアボスは倒された後であるため、職業進化クラスアップはすぐそこだった。俺たちは湖を船で渡り、沼を越えてゲートへと近づいていく


「あの~」


 傍から声をかけられたのはそんな時だった。声がしたほうへ顔を向けると、俺たちと同年代くらいの男女四人組が立っている。


「ん? あたし達のこと?」


 俺が返す言葉を選んでいるうちに、藤野さんが素早く反応する。戦闘はともかく、こういう時の反応速度は俺では遠く及ばない。


「はい! あの、『うぃずダンジョン』のリリックさんですよね? 握手してもらっていいですか?」


 弾む声でそう告げたのは、魔術師らしき女の子だった。おずおずと差し出された手を、藤野さんは両手で掴んで元気よく上下に振る。


『リリックちゃん人気だな』


『対応にすっかり慣れてる』


『最初の頃の、いちいち照れていた純真なリリックちゃんはもういない』


 リスナーの皆も慣れた様子で、少しコメントのペースが上がるが大盛り上がりというほどではない。彼らが言うとおり、この展開はそう珍しいことではないからだ。


 現在のチャンネル登録者数は約8000人。ダンジョン配信者としては中の上に位置しており、単一のダンジョンだけを探索する配信者としては上位と言っていいだろう。


 そのため、その舞台となっている三影ダンジョンについても、配信効果で探索に挑む人が増えていたのだ。もともと「このダンジョンを皆に知ってほしい」と願って配信を始めた藤野さんはご満悦で、後進たちを見ては一人でニコニコしているくらいだ。


「……あ。そこ、あたし達のカメラに映っちゃってるけど大丈夫?」


「もちろんです! その代わりと言ってはなんですけど、よかったら私たちのカメラにも映ってもらえませんか?」


「はーい。こっち向きでいい?」


「ありがとうございます! 私たち、リリックさんの配信を見てこのダンジョンに来てみようって思ったんです」


「めっちゃいい子じゃん……!」


 眼前ではそんな会話が繰り広げられていて、彼女たちのコミュ力の高さを思い知る。俺には眩しすぎるぜ……。そんな思いから、俺はコメント欄へと意識を向けた。


『盛り上がってんな』


『リリックちゃんは三影ダンジョンの広告塔みたいなもんだし』


『それに引き換えジュンは……お嬢の護衛いつもありがとうございます』


「いや褒めるのかよ! ありがとな!」


 思わず声を上げるが、こんなやり取りももはや日常だ。ダンジョンという非日常と、もはや馴染みのリスナーたちのおかげで、こんな俺でもそれなりにやり取りをすることはできた。


『けどまあ、ジュンが意外といい仕事してるのは事実』


『これでリリックちゃんに鼻の下を伸ばしてなければ……』


「いやいや、いつ鼻の下を伸ばしたよ!」


『それでもリリックちゃんと一緒にいられるんだから大したモンだ』


『よっ! 非モテ界の希望の星!』


「聞いてないし、褒めるフリして心を抉るなぁぁぁ!」


 そんな俺とリスナーのやり取りは、藤野さんたちが解散するまで延々と続いたのだった。




 ◆◆◆




「ここが第6層……見事な町並みだな」


「うわぁ……! 直で見るとテンション上がるね!」


 第5層のゲートを抜けた先にあったのは、異国情緒のある巨大な町だった。その規模を考えるともはや都市と言っていいだろう。そして何より驚くのは、この町が第6層そのものだということだ。


「気を付けてくれ。先行パーティーの情報だと、この町は至る所に戦闘エリアがあるらしいから」


「えー、大丈夫だって。そういうのはちゃんと分かりやすくなってるもん。クエスト?的なやつばっかだよ」


 俺の注意喚起をよそに、藤野さんは観光気分全開で町を見て回る。これまでのダンジョンには見られなかったNPCもいて、本当に旅行に来ている気分だ。俺たちと同じ探索者もちらほらと見かけるが、リラックスして羽を伸ばしている印象を受ける。


「みんな嬉しそうだな。戦闘もいいけど、たまにこういうエリアがあるとメリハリがつく」


「そう? ……くふっ」


 ダンジョンが褒められて嬉しかったのか、藤野さんから変な笑い声がもれた。


「この6層の光景が配信されてから、ダンジョンへ潜る人の数が増えた気がするしな」


「あ、やっぱり? あたしもそんな気がしてた」


「ベヒモス戦の時はガチ勢仕様のダンジョンだと思ってたけど、変わるもんだな」


 俺たちは同時に周りを見渡す。初のフロアボスだった『ベヒモス』はゲームバランスを崩壊させる強さだったが、第2層からはそんなこともなく、ほどよい強さに設定されていた。

 そのおかげもあって、今ではむしろゲームバランスがいいダンジョンとして人気が出ているくらいだ。


 ちなみに、フロアボスは定期的に復活するのだが、復活したベヒモスにはちゃんと弱体化ギミックが用意されていた。あんな露骨な石碑ギミック、俺の時には絶対なかったはずだけどな……。


 そんな物思いに耽りながら、職業進化クラスアップできる施設へと向かう。ダンジョン攻略に熱意を持った先行パーティーのおかげで、大体の道は分かっていた。


『お、ついに職業進化クラスアップするのか』


『はたしてリリックちゃんは巫女以外の可能性を見出せるのか』


『とりあえず【弓術士】だけはやめとけ』


「うーん……【弓術士】のスキルのおかげで当たるようになったら、それはそれで悔しいかも」


『なんでそういうとこはストイックなのかw』


 リスナーたちとやり取りをしていた俺たちは、やがて足を止めた。目的地である荘厳な神殿に到着したからだ。パルテノン神殿みたいな柱が見えるからギリシャ様式だろうか。小さな学校くらいはありそうなサイズ感だ。


「おおおお……!」


 建物を前にして思わず声を上げる。前情報で多少は知っていたのだが、実物は想像を上回っていた。しばらく外観を堪能した俺たちは、ようやく神殿の内部へと進む。


「内部の造りも凝ってるなぁ」


 天井は高く、広々とした廊下や壁は重厚な彫刻や装飾で彩られている。神の一柱くらいは、うっかり降臨してもおかしくない。


『神殿の内部ってこんな感じなのか』


『ここの神様はギリシャ系なのかね』


 そんなコメントを適度に拾いながら歩いていると、やがて神殿の中心部へ辿り着いた。通称『転職の間』だ。

 基本的にダンジョンの下調べは欠かさない俺だが、リスナーと気持ちを共有するため、職業進化クラスアップの情報は見ていない。そのためだろうか、不思議な緊張感が胸に湧き上がる。


「今回はどうする?」


 扉の前でそう尋ねると、藤野さんは不思議そうに目を瞬かせた。


「どうするって、何を?」


「一人ずつ入るか、一緒に入るかってこと」


 始まりの町で職業クラスを得た時は、狭い『転職の間』に無理やり二人で入ったからな。藤野さんも思い出したようで、考え込むように視線を宙へ向ける。


「一緒でよくない? ジュンの反応、めっちゃ楽しみだし」


「俺の?」


 むしろ藤野さんの職業クラスの行く末を気にしているリスナーのほうが多い気もするが……まあ、俺も藤野さんの反応は気になるしな。


『リリックちゃんのお誘い……だと……?』


『狭い密室で二人きり……ジュンそこ代われ』


『いいからもげろ』


「カメラも一緒に入るのに、何が起きると思ってるんだ」


 やがて、俺たちは一緒に転職の間に入る。やはり一人用のサイズのようで、二人で入るとぎゅうぎゅう詰めだった。色々と密着したことに加えて、ふわりと漂う甘い香りに雑念が湧き上がるが……そこは理性を総動員して平常を装うしかない。


「それじゃ、俺から始めるぞ」


『ジュンの声が裏返ってるw 緊張しすぎww』


 ……平常を装うことには失敗したらしい。コメントは無情だ。ただ、職業進化クラスアップに対する緊張だと勘違いされているようなので、それに乗っかろう。


「だって職業進化クラスアップだぞ? これに心躍らない奴なんているのか?」


『それは分かる』


『今回ばかりは完全に同意』


『お前らこういう時は仲いいなw』


 よし。コメントの流れが平和なことを確認すると、俺は今度こそ胸の高さに浮かんでいるオーブに手を触れた。そして……。


「うおおおおおっ――!?」


 次の瞬間、俺は歓喜の声を上げていた。理由は単純で、驚くほど大量の職業クラスが提示されたからだ。ざっと見た感じ20種以上あるだろうか。


『雄叫びを上げたww』


『なんだなんだ』


『見えない俺たちに解説よろ』


 そんなコメントが読み上げられたことで、俺ははっと我に返った。危ない危ない。配信のことを忘れて新しい職業クラスの説明に見入ってしまった。

 そう反省していると、腕のあたりをトントンと叩かれる。藤野さんだ。


「ねえねえ、どうだった!?」


 そう尋ねてくる彼女はとても楽しそうで……そして顔が近かった。――と、通常の俺なら照れてしまうところだが、今の俺は一味違う。テンションが振り切れているからだ。


「すごい数の職業クラスがあったぞ! 20種以上だ! 【戦士】の上位職だけでも【剣闘士】、【軽戦士】、【重戦士】、【聖騎士】、【魔法剣士】、【守護騎士】、【精霊騎士】、【狂戦士】、【暗黒騎士】、【侍】――」


 周囲に記載されている職業クラスを一つ一つ、テンション高く読み上げていく。ついでに言えば【弓術士】や【斥候】、【魔術師】といった初期職業クラスも表示されているため、選択肢は山のようにあった。


 どれに職業進化クラスアップしようか。いやいや、まずは藤野さんの職業クラスを確認してからだ。逸る気持ちを堪えて隣を見れば、そこにはニコニコと俺を見つめている藤野さんの顔があった。


「うわっ!?」


 驚いて声を上げると、藤野さんの顔が分かりやすく拗ねた。


「うわっ、って乙女の顔を見てそれはひどくない?」


「いや、そうじゃなくて、なんというか……」


 女の子にニコニコと見つめられている、なんてシチュエーションがあり得なさすぎて驚いたのだ。……などと白状するのはさすがに悲しい。だが、幸いなことに藤野さんは自分で話題を変えた。


「ま、いっか。それよりどうだった? 嬉しかった?」


「もちろん嬉しい。今後の人生で、何度もこの瞬間を思い返す自信がある……!」


 少し変な質問にも思えたが、俺は全力で首を縦に振った。目の前にブワッと職業クラス表示が広がった瞬間の感動は筆舌に尽くしがたい。


『次はリリックちゃんの番だな』


『巫女の運命から逃れられるか』


『ユニーク職っぽいからどうかな。三影ダンジョン、何人かユニーク持ちがいるよね』


「それじゃ、どうぞ」


 そんなコメントの流れもあって、俺は藤野さんに場所を譲った。と言っても動けないほどに狭いため、オーブから手を離しただけだが。


「……じゃあ、いくよ」


 さすがに緊張するのだろう。藤野さんは真剣な顔でオーブに手をかざした。俺には見えないが、彼女の周囲には職業クラスの説明が表示されているのだろう。


「どうだった?」


 彼女の視線がほぼ動いていないように思えて、ハラハラしながら尋ねる。まさかまた【巫女】しか出ていないのだろうか。


「えっとねー、普通のやつは出てきたかも。【戦士】とか【弓術士】とか」


 おお、それはよかった。今から戦士職に鞍替えするとは言わないだろうが、選択肢が増えたことは素直に喜べる。


「ちなみに、初期の職業クラス以外は?」


 そう尋ねると、藤野さんはなんとも言えない表情を浮かべた。苦笑と気まずさをブレンドしたような顔でぽつりと告げる。


「【上級巫女】だって」


 彼女がそう告げた瞬間、コメントが滝のような勢いで流れ始めた。もはや祭り状態だ。


『やっぱり巫女ww』


『もう宿命というか呪いというか……』


『一人だけ職業クラスツリーが迷子すぎるww』


『クソエイム巫女はまだ続くのか。助かる』


「巫女だっていーじゃん! しかも上級だよ? もう伝説の魔法使いみたいなもんだって」


 そんな怒涛のコメントを拾い続けて10分近く経っただろうか。ようやく落ち着いてきたコメント欄を横目に見つつ、俺は藤野さんに話しかける。


「おめでとう。……リリックは【上級巫女】に職業進化クラスアップするんだろ?」


 そして断言する。彼女が【巫女】に愛着を持っていることは見れば分かる。他の職業クラスを選び直すとは思えなかった。


「さっすがジュン、分かってるぅ!」


 わざとらしい口調とともに、藤野さんは俺の背中をバンと叩いた。やはり正解だったらしい。密かにテンションが上がっているのか、その後も何かと俺の背中を叩いた後で、彼女は【上級巫女】への職業進化クラスアップを選択する。


「それじゃ、次はジュンの番だね。何にするの?」


 オーブにかざしていた手をひっこめて、藤野さんが尋ねてくる。


「そうだな……【上級巫女】の解説を教えてもらえるか?」


 悩みながら言葉を返す。おそらく【巫女】の上位互換なのだろうが……。


「えっとね。『天上ならざる神に仕える存在。奇跡の因子を持ち、時には神の意志を代弁することもある』だって。習得しやすいスキルは【補助魔法強化】と【接続】。習得しやすい魔法は中級魔法全般と一部の上級魔法、みたい」


「なるほど、ありがとう」


 やはり【巫女】の上位互換のようだ。藤野さんのクソエイ――控えめな命中率が目立って気付きにくいが、【巫女】は魔法全般に適性がある万能魔法職だ。突き抜けた適性はないかもしれないが、こと魔法については不自由しないだろう。


「……俺は【暗黒騎士】にしようと思う」


 しばらく考えた末、俺はそう結論付けた。【暗黒騎士】は攻撃力に特化した職業クラスで、【聖騎士】のように豊富な魔法を使うことはできない。だが、仲間に万能魔法職の【上級巫女】がいて、なおかつ彼女は攻撃力が(命中率的に)皆無だ。


 ……そう、これは合理的な選択なのだ。たとえコメントが爆速で流れようとも、俺が考えを翻すことはない。


『ここに来てジュンが覚醒したww』


『厨二病乙ww』


『途中で【聖騎士】になるんだな。知ってる』


『【暗黒騎士】と【上級巫女】の二人旅とか、どう見てもワケありなやつ』


「俺は……間違ってない……!」


 襲い来るコメントに向かって、俺は一人で気炎を上げた。


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