第103話 水晶宮
シファーに聞きたいことは山ほどあるが、全て解決してからにしよう
気になる思いを押し込んだ
「とりあえず、すぐに出発しよう
馬車では目立つ馬で行こう」
思い当たる全ての方法を考えてハイネとアリッサ、ヨハン、リリアーヌを水晶宮へと連れていった
8年ぶりにきた水晶宮庭は相変わらず荒れ果てていたもののそれぞれ魔法を駆使してあっという間に美しくなり見違えるほどとなった
最後には「パスレペー(隠す)」
水晶宮を魔法で隠し結界を強固なものにした
「師匠、申し訳ございませんがしばらく念のためここに滞在していただけませんか」
「ああ、私は最初からそのつもりだったから大丈夫だ、それでお前たちは今からどこに行くのだ」
「一度カリオス王国にティコは戻り、私はシファーとともに少し気になる事があるので黒龍ハックロンのところに参ります」
ずっと気になっていたことがあるあの時、
それともイーリスの策略の中にドラゴンの卵が入っていたのであろうか
カリオス師匠、ユキ、ハナあとは頼む
「リル俺もいるぞ」とヨハンが笑うが、
「お前はリハビリ中だろ
その間に師匠にしごいてもらえ」
「え!」
ヨハンがそういうと師匠がヨハンの肩をポンポンと叩いた
「リル様、イーリスが私を狙っているというならば私も一緒に連れて行ってくれませんか
そうすればイーリスが現れるかもしれません!」
「ハイネ!囮になるというのか!
だめだ! そんな危険なことさせられない! 」
「大丈夫です!
コーンもいつも一緒にいますしいざとなればコーンが転移してくれます」
「だめだ!ここで待っていてくれ!
そんなことを言わないでくれ
それに君が考えているほど甘いものではない」
ハイネは時々突拍子のないことを言い出す
「それではこれを持っていってくださいお守りです
必ずつけていてくださいね」
とハイネが緑色の石のついたネックレスを俺に渡した
「ああ、ありがとう、わかった絶対離さないよ」
「マシロも連れて行くのか」
あの時空を超えて戻ってきてからマシロはずっと眠りから醒めない
それでも俺はいつもフードのある服を着てマシロはずっとフードの中に寝たままだ
「ああ、いつ起きるかわからないしな
マシロは俺のそばにいないといけないんだ」
「リル様、ティモシー様 シファー様くれぐれもお気をつけて」
ハイネは、心配そうにしながらも笑顔で見送ってくれた
ティコと別れハックロンの元へ出発だ
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