第50話 火の精霊

 日の光が眩しい う…… 体痛い… 最悪な気分で目が覚めた


 ふと、自分の手を見るとサラマンダーの魔石を持っていたはずが赤い大きな鍵になっていた。


「! ! ! ! ! 」


 えっと、この後の展開が怖いからとりあえずヒール(治癒魔法)かけよう


「ヒール」自分自身に治癒魔法をかけた

 この鍵は多分、火の精霊の扉の鍵なのか? 魔石が鍵に変わったが大丈夫なのか?

 では扉を見つけたらこの鍵で扉を開けて精霊を解放すれば認証されるという事か

 ?

 ハックロンの話と少し違っていて混乱しつつも進むことにした岩場の先に滝があり滝の流れ落ちた川に沿って広大な渓谷がある

 あちらこちらにドラゴンがいる


「おーい、ヘイロン あのドラゴンはどういうドラゴンなんだい?」


「お母さんドラゴン達だよ 

 ここはドラゴンが卵を産んだり温めたり、孵った子供たちを育てる場所なんだよ

 俺のお母さんも今卵温めているんだ」


「そ、そうなんだ(なんだか入っちゃいけないような… )

 お母さんたちに迷惑かけないようにしないといけないな」


「大丈夫だよ 子育て中のお母さんドラゴンは最強に強いから」


 本当に邪魔にならないように扉を探そう・・・・・・


 山頂から降りようと一歩踏み出すと何かバリアのようなもので塞がれ出られない

 手を添えるとやはりバリアのようなものがあるのか手にピトッとした感触がある


「パラディティス(現れろ)」と指を鳴らす

 鍵から赤い光が放たれ、大きな赤い光の中から、扉が現れた

 扉に鍵を差し込むと赤い光が眩く光り、カチャンという音が響く


 扉の持ちてを引くと ギギギギギ という音を立てながら重い扉が開いた


 大きな円状のホールの真ん中に大きな鳥籠があり厳重に鎖を掛けられ大きな南京錠がかけられていて、中には小鳥が入っていた


 ことり? 火の精霊はどこにいるんだ 

 声に出さず思っていただけなのに


「バカもん!ここにいるだろう!早く解放してくれ」


「どこですか?俺が魔力を解放されるのでなく解放するんですか」


「バカめ、さっきから申しておるだろう、目の前の鳥籠!」


 本当にバカ、バカって…… 「わかりましたよ」と鳥籠の前に立つ


「アトリボット(解放)」と指を鳴らす

 すると鳥籠が鎖や南京錠とともに光のつぶになりパァーンという音とともに弾け消えた瞬間大きな炎の渦が巻き上がった


 中から小鳥ではなく炎を纏ったフェニックスが現れた


「ふー!ご苦労 やっと解放されたわい サラマンダーの奴め

 サタームスとか申す人間と契約しよってポラーリスが亡き後わしをこんなところに閉じ込めおって…… 」


「私の父をご存知なのですか?」


「勿論だ、私の契約者だったからな

 ただあいつに魔力がなくなるとともに私も消滅したがお前の小さな炎からまた‘生‘ を受けたのだが、所詮小鳥の姿じゃサラマンダーに容易く閉じ込められておったわ」


「私のせいですよね、申し訳ございません 」


「いや、お前のせいなどではないぞ 

 そう思ってしまうとはまだまだ子供よの

 しかし、そういいながらも器もかなり成長したな

  魔弾も上手く使っておったし」


「ご存知だったのですか? 」


「お前の事は全てわかっておる 

 さて、全ての解放はできぬがお前の火の魔力を解放しなければならんな 

 そこの、黒豹お前もこちらに来い」

 そう言ってフェニックスは、ホクトをよびつけた


 フェニックスは、呪文を唱えながら火の渦を巻き起こしながら高くとびあがる

 火の渦が俺とホクトを包みながら、最後にシュンと俺たちの体に入っていった


「リアイアルよ お前の炎から生まれた我は、いつでも共にある

 必要とならばすぐに傍にまいるから呼ぶがよい

 我が名は、「ムージバ」よいな」


 そう言ってムージバは、飛ばさり消えた


 ムージバ、まだ聞きたい事あったのですが・・・・まあいいか


「ありがとうございます」

 ムージバが飛び去った方角に向かって リルは、礼をした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る