第19話
「…だったらなんですか?」
「は…?あんたまで強がんの?」
「そう思いたいなら好きにしてください。…というか、あなたこそ可哀想ですよね?」
「はぁ?…私のこと馬鹿にしてる?」
「馬鹿にしているのではありません。事実を述べようとしているんです」
「事実ですって?」
「あなたこそ,晃から離れて後悔してるんですよね?…まぁ、もう遅いですけど」
「そんなわけないじゃないっ」
「“そんなわけない”と言うなら…ここへなにしに来たんですか?」
「それは…あれよ!」
「あれ?」
「あれよっ!」
「あれとは…?」
「だからっ!」
惨めな女は言葉を永遠と探しているようだ。
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