第20話

と、ここで、



「もういい?俺、彼女と2人が良いんだけど」


「は、はぁ?」


「もういいだろ?お前も良い男がいるんならそっち行けよ。もう俺に関わらなくて良いから。早く行ってくれ。…あぁ、鍵は置いて行ってくれよ?」


「もうっ!なんなのよ!」


「………」


「こっち見てんじゃないわよ!」



女は私を睨みながら鍵を乱暴にテーブルに置き、またもや大きな音を立てて扉を閉め、出て行った。



「ごめんな、なんか…」


「ううん。大丈夫。ありがとう」


「いや。いいよ。…お風呂入っておいで?」


「うん」



眉を下げた男は、本当に申し訳なさそうに思っているようた。

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