第31話 自分は霧島拓也、れいかちゃんの息子です。趣味はゲームです。

燐海マヤside

(霧島霊歌魔王の息子?)


 マヤは驚く。


(霧島霊歌に息子がいるなんて)


マヤは拓也の様子を見る。


「……自分はれいかちゃんの養子です」

「?」


 マヤの考えている事を拓也は答える。


「自己紹介をした時にれいかちゃんに息子がいることに驚かれたり気になるだろうと思い先に答えました」


 拓也は無表情でマヤに答える。


(それより)


 マヤはイラっとした表情になる。


「そういえばこのマンションの管理人さんは?」


 マヤは苛立った様子で拓也に聞く。


「れいかちゃんが[マンションの無能でセクハラ管理人は使えないから首にして、人体実験モルモットにするって言ってたよ]」


 拓也は無表情で言う。


「!?」


 ぞわっとマヤは寒気を感じる。


(っく、無能でセクハラ管理人だからこそ買収してルール違反の交渉をしたのに無駄になったじゃないの)


 マヤは悔しそうな表情になる。


「れいかちゃんからマヤ様に伝言があります」

「?」


 拓也はタブレットPCを見ながらマヤを見る。


「[マヤちゃんずるやルール違反はしたら駄目だよ]」

「……」


 拓也は霊歌の伝言を伝える。


「[マヤちゃんの動きも手にとるようにわかっていたから、マンションの部屋の手配も直しておいたし人員整理もして、]」


 拓也は霊歌の言葉を無表情でマヤに言う。


「[ルール違反はあたくしは許さないので、次したら霧島霊歌魔王しますのでよろしく]とのこと」


 拓也はタブレットPCに書かれたメッセージを伝え終える。


「……」


 マヤは悔しそうな表情で拓也の瞳を見て睨む。


「自分を睨んでも部屋を変えることは出来ませんよ」


 拓也は無表情でマヤに言う。


「おい!栗雛様と一緒にしろ」 


 マヤは殺意を込めた瞳で拓也の目を見る。


「駄目です。規則ルールですので」


 拓也は無表情でマヤに言う。


「栗雛様は私がいないと駄目なんです!!」


 マヤは強い口調で拓也に言う。


「……男女一緒は規則ルールで駄目です」


 拓也は表情を変えずにマヤに言う。


「私は保護者です!!」


 マヤは強い口調で拓也の瞳を見る。


「駄々こねるなら、れいかちゃんに報告しますよ」

「っく」


 拓也は霊歌の名前を出すとマヤは渋い表情を見せる。


「……わかりました」


 納得してない様子でマヤは答える。


(それなら栗雛様の部屋に侵入作戦を)


「れいかちゃんから[きりちゃんの部屋は侵入不可能だからよろしくね]とのこと」


 拓也はタブレットPCを見ながらマヤを見て言う。


(侵入不可能な部屋なんてあるわけ)

「れいかちゃんから[マヤちゃんの部屋を今から個室から3人部屋に変更になったからよろしく]とのこと」

「!?」
















「往生際悪いと嫌われるぞ」


 高身長で眼鏡をかけたピンクの髪の女性がマヤの右肩を押さえる。


「!!?」


「三十路の女が駄々こねるのはみっともないよ」


 高身長でベレー帽をかぶった紫髪の女性がマヤの左肩を押さえる。


「!!!?」


 マヤは2人の女性に両肩を押さえ込まれ動けなくなる。

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