第30話 魔王様は裏でも手を回してます。
栗雛霧谷side
「?」
栗雛はなんでマヤと一緒の部屋か不思議な表情を見せる。
「付き人なんですから栗雛様とは当然、一緒の部屋に決まってるでしょう」
テンション高めにマヤは言う。
(普通、別々の部屋なはずだけどな)
「前に住んでた時も一緒だったでしょ」
マヤは上機嫌に栗雛に言う。
(それはそうだが)
「栗雛様も私がいたほうが生活の負担もなく楽で良いでしょ」
(確かにマヤちゃんと10年ぐらい一緒に生活しているがそんなに
「……」
マヤが無言で栗雛を見る。
(そういえばタブレットPCとかないから編集が……)
「栗雛様のタブレットPCは持って来ました」
マヤは栗雛の瞳を見て言う。
「[ありがとうマヤ]」
栗雛は口をパクパクしてマヤに頭を下げる。
「どういたしまして」
上機嫌にマヤは栗雛に言う。
栗雛、マヤは1階ロビーに行くと若そうな眼鏡をかけた男がアクビをして眠たそうな様子で座っていた。
(ロビーの男の人の見た目は僕と同い年くらいかな)
栗雛はロビーの人を見る。
「すいません、これから学園に通う栗雛様ですが」
マヤはロビーの眼鏡を掛けた男に声を掛ける。
「あ、栗雛様ですか?」
ロビーの男は反応する。
「はい、私の隣の人が栗雛様です」
マヤは栗雛を紹介する。
「……」
栗雛は無言で挨拶する。
「鍵をお渡ししますのでお待ち下さい」
ロビーの男はタブレットPCで調べ始める。
「すいません、お待たせしました栗雛様」
男は確認が済んだようで栗雛に声を掛ける。
「……」
栗雛も無言で頷く。
「確認の為、栗雛様の身分証明書かIDを確認したいんですが?」
「?」
栗雛は身分証明書ないことに気付きマヤを見る。
「クリエイター学園の身分証明書やIDは、まだ届いてないですね」
マヤは栗雛に言う。
「すいませんがまだ身分証明書やIDは届いてませんが」
マヤはロビーの男に言う。
「それでしたら鍵をお渡し出来ませんね」
ロビーの男の人はマヤに言う。
(どうしようかな)
栗雛は困った表情になる。
「燐海マヤ経由で登録してますので私の
ロビーの男にマヤは言う。
「確認します」
ロビーの男はタブレットPCで確認する。
「お待たせしました。燐海マヤ様、個室の鍵になります」
ロビーの男がマヤに鍵を渡す。
「……栗雛様と一緒の部屋のはずですが」
ロビーの男にマヤは言う。
「確認しましたがマヤ様は個室になります」
ロビーの男はタブレットPCで再度確認して伝える。
「それでしたら、私の部屋に栗雛様を」
「すいません身分証明書、IDない人は入れたら駄目な規則です」
ロビーの男はマヤに伝える。
「……はあ!?」
マヤはイラついた表情でロビーの男に言う。
「……栗雛様でしたら本日なにかをお渡しされてませんか?」
ロビーの男は栗雛を見て言う。
(渡されたのは確か、れいかちゃんの金ピカの名刺があったな)
栗雛は財布から名刺を出してロビーの人に見せる。
「……ご確認しました」
ロビーの男は名刺と一緒にカードを渡される。
「栗雛様は、れいかちゃんからVIPルームの個室に案内するように伝えられています」
「!?」
マヤは驚く。
「後、自分の自己紹介をさせていただきます」
「始めまして自分は
ロビーの男は無表情でマヤ、栗雛に挨拶をする。
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