第29話 3人の苦悩と一方、栗雛霧谷は……

「「「……」」」


 リカ、ミナ、シアは暗い表情で下を向いていた。


「……これからの恋愛いになりますので下りるなら今のうちですよ」


 マヤはリカ、ミナ、シアに言いその場を去って行った。


「「「……」」」


 リカ、ミナ、シアは何も言葉に出来ずに立っていた。


「3人ともだらしないよ」

「……愛美」


 リカは覇気のない声で反応する。


「久しぶりだね」


 愛美は笑顔でリカ、ミナ、シアを見る。


「ああ、久しぶりだな」


 リカは元気のない様子で愛美を見る。


「腑抜けた姿を見せるんじゃないよ雑魚が!!」

「「「!!」」」


 愛美は回りの生徒が聞こえるぐらいの大きい声を出してリカ、ミナ、シアに言う。


「……愛美、ステージ袖で見ていたが霧島霊歌魔王プレッシャーが凄くて何も出来ないし怖かった」


 リカは震えた様子で素直に愛美に言う。


「俺は霧谷をRTAinNTR配信するのを諦めるしかないのか!!」


悔しそうな表情でリカは言葉にする


「「……」 」


 ミナ、シアも悔しそうな表情で言う。


「あたしは諦めないし、明日の霧島霊歌魔王の面談を受けるよ」


 愛美は真剣な表情で言う。


「やめたほうが」

「雑魚が口を出さないで!」


 愛美は強い口調でリカの瞳を見る。


「それじゃあ、あたしも明日に向けて準備するから行くね」


 愛美はリカ、ミナ、シアの元から離れて行く。


「……」


 リカは回りを見ると先生が声掛け誘導を行い。入学式が強制的に終わり生徒が解散していた。


「「会長!!」」


 ミナ、シアが声を掛ける。


「……ミナ、シア」


 リカは小さなこえで言葉にする。


「戦いましょう!!」


 ミナは声を出して言う。


「……ミナ」


 リカの表情が和らぐ。


「わたくしも負けたくないから戦う」


 シアも真剣な声で言う。


「シア」


 リカも真剣な表情になる。


「「「3人で戦いましょう!!!」」」


 3人は声を出しあう。


「良し!片付けが終わり次第、明日の面談に向けて準備をするぞ」


 リカは大きい声を出す。


「「はい!!」」


 ミナ、シアも掛け声を出して片付けを始める。



栗雛霧谷side

(入学式は強制的に終わって、これから指定の部屋に泊まるみたいだな)


 霧谷は入学式を終えて歩いていた。


(ここかな)


 地図のところに行くとタワーマンションと思われる場所に着いた。


(ここでいいのかな)

「ここで大丈夫ですよ」

「?」


 後ろから声が聞こえて振り向く。


(マヤちゃん)

「ただいまです」

「[お帰りマヤちゃん]」


 栗雛は口をパクパクする。


(マヤちゃんもこのタワーマンションに泊まるの?)

「ええ、泊まりますよ」


(後は、マヤちゃんと部屋が近ければいいなあ)


 知り合いがいるのに栗雛はほっとした表情になる。













「ああ、ちなみに栗雛様は私と一緒の部屋ですよ」


 マヤは笑顔で言う。

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