第24話 魔王様と雑談

霧島霊歌side

「…… 」


 霊歌は無表情で栗雛の瞳を奥底を見る。


(ただ、ただ、命知らずな純粋さんなのかな)


「?」


 栗雛は落ち着いた表情で霊歌の瞳を見ている。


(珍しいわね。あたくし霧島霊歌という存在を魔王という恐怖の象徴で見ていないなんてね)


「……」


 栗雛は無言で霊歌の言葉を待つ。


「きりちゃん」

「?」


 霊歌はゆっくりと栗雛に近付き耳元で小さい声で年齢を言う。


「あたくし霧島霊歌の年齢を聞いた感想は?」


 霊歌は優しい声と上機嫌な様子で栗雛の瞳を見る。


「[全然そんな年齢に見えないし若々しいですね]」


 栗雛は口をパクパクして言う。


「あらあら、良い反応だね」


 霊歌はご機嫌そうに栗雛を見る。


「あたくしのことは、声を出せませんがれいかちゃんと呼んでくれたら嬉しいな」


 霊歌は優しい声と笑顔で言う。


「……」


 栗雛は無言で頷く。


「後、れいかちゃんからのアドバイスだよ」

「?」


 栗雛はなんだろうという表情で言葉を待つ。


「きりちゃんは好奇心があり過ぎも良くないかな」

「?」


 栗雛は良くわからない表情をする。


「きりちゃん、一歩、間違えればあたくしに殺されるところだったんだから、言葉選びと質問はしっかりした方が良いわよ」

「?」


 霊歌は笑顔で栗雛の頭を撫でながら説明をする。


「[]」


 栗雛は口をパクパクする。


(あたくしに殺される可能性がある選択をするなんて、きりちゃんはやっぱり命知らずなのかな)


 霊歌は栗雛の瞳を見る。


「きりちゃんはあたくしに殺されると思わなかったのかしら?」


 霊歌はゆっくりと栗雛の瞳を見る。


「[れいかちゃんとは純粋に話したかったので一番気になることを聞いたんです]」


 栗雛は口をパクパクする。


「……」


 霊歌は笑顔で無言で頷く。


「[僕は殺されないと思って純粋に質問しました]」


 栗雛は一生懸命にワクワクした表情で言う。


(きりちゃんの中で◯ぬという選択肢はなかったのね)


 霊歌は栗雛の瞳を覗き込む。


「きりちゃんは他に何か聞きたいことはあるのかな?」


 霊歌は上機嫌な様子で栗雛に聞く。


「[]」


 栗雛は霊歌の瞳を見て口をパクパクする。


「あら、そうなんだ」


 霊歌は意外な様子で栗雛を見る。


「[れいかちゃんと対面でお会いして話ができたので満足です]」


 栗雛は笑顔で霊歌を見る。


(あたくしとしては、1日完全拘束して話したいぐらいだけどね)


 霊歌は栗雛の瞳を覗き込む。


(きりちゃんは純粋に何かを知りたいという為に動いてるのかな)


 霊歌の栗雛の様子を観察する。


「ねえねえ、きりちゃん」

「?」


 霊歌は栗雛に近づき瞳を覗き込む。
















「きりちゃんに興味好感が湧いたから、あたくしの話し相手になって欲しいな」


 霊歌は生徒に聞こえるように言った。




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