第21話 栗雛霧谷は魔王様に質問をするようです。

[栗雛霧谷side]

「……?」


 遺書という言葉に栗雛は良くわからない表情になる。


(どういうこと?)


 周りを見ると生徒も良くわからない様子でざわつき始める。


『遺書を書く理由は……』


 霊歌は周りの生徒がわからない様子を見てゆっくりと言葉にする。


『あたくしのサシの面談処刑、拷問来る時は命を失う覚悟で来てねという意味も込めて、万が一もあるから遺書を用意して欲しいのよね』


 霊歌は優しい声で言う。


(おいおい)


 霊歌の説明を聞いて栗雛は理由を聞いて冷や汗がだらだらと出始める。


「……」


 栗雛は周りを見ると生徒は顔色を青くして残りの約9割の生徒が下を向いていた。


『安心して人は簡単には壊れないから大丈夫だよ』


 霊歌は楽しそうな声で言う。


(安心出来ないな)


 栗雛は霊歌の表情を観察する。


『あたくしの機嫌を損ねない限りは

「!?」


 霊歌の言葉に重みが増つて空気が変わる。


(裏を返せば霧島霊歌は簡単に人を壊せる)


 栗雛は霊歌を見ていると気づいたら汗がぼたぼたと床に落ちていた。


『それでは、以上であたくし理事長代理、霧島霊歌のお知らせと挨拶になります』


 教壇にいた霊歌はゆっくりと挨拶をする。


『後、面談時に用意する物を忘れたら、その時点でクリエイター学園から出て行って貰います』


 霊歌は無表情で言う。


(さあて、どうするかな)


 栗雛は座って考え始める。


『明日の面談は覚悟を決めた人だけで良いからね』

「?」


 栗雛は霊歌の言葉を聞いて?が浮かぶ。


『生徒も多いし、どうせ今の周りの様子を見る限り100%近くの人はあたくしに壊されて廃人になるだろうからね』


 笑顔で霊歌は言う。


(確かに今の状況で霊歌と面談したら100%全員壊されて廃人にされてそうだな)


 栗雛は霊歌の言葉を聞いて手で汗を拭う。


『時に絶対的に乗り越えられない困難はあることがあるからね』


 霊歌はゆっくりと優しい声で言葉にする。


「……」


 栗雛も霊歌の言葉を聞く。


『あたくし、霧島霊歌との面談拷問、処刑を逃げて回避する人生を過ごすのも1つの選択だからね』


 霊歌は優しい声で語る。


「……」


『明日の面談を受けなくてもクリエイター学園には入られるから安心して大丈夫だからね』


 霊歌は優しい声と笑顔で言う。


『さあてとそれでは、覚悟を決めた人だけ面談処刑、拷問に来るように』


 霊歌はゆっくりと礼をする。


「……」


 栗雛はゆっくりと呼吸を整える。


(まあ、誰も面談なんて受けないだろうな……)


 栗雛は霊歌の様子を観察する。



[霧島霊歌side]

(クスクス、可愛らしく若々しい人を見ているとついつい悪い癖でいじめたくなるな)


 霊歌はステージ、教壇から周りの生徒を見る。


(案の定、明日は誰も来ないでしょうね)


 霊歌は周りの空気感を見て思う。


(まあ、退屈しのぎにはなったかな)


 霊歌は無表情でマイクに近づく。


『それでは、生徒の皆さんから何か質問ある人はいるかしら?』


 霊歌はゆっくりと優しい声で言う。


 生徒から反応がなく、シーンと静けさに包まれる。


(まあ、こんなものかしら)


『それでは以上で理事長代理の挨拶を?』


 1人だけ手を上げている者がいた。


(あらあら、勇気がある生徒もいるものだね)


 先生方が1人の生徒にマイクを持って行き、周りから事情を聞く。


「理事長代理、この生徒は声を失っているので近くに行って紙を使って質問していいかと言ってます」


 男の先生は震えながら言う。


『良いよ』


 霊歌は了承したら、ステージ教壇近くにメガネをかけた陰キャそうな人が来た。


(陰キャ系のオタクかな?たくちゃんと同じ感じがするな)


 霊歌は生徒の様子を観察する。


『声を出せなくても、あたくしなら口をパクパクするだけでわかるから大丈夫だよ』


 霊歌は生徒に近づき目線を会わせる。


「それじゃあ、質問を教えて」


 優しい声で霊歌は言う。














「[若作りしてる感じがするんですが何歳ですか?]」


 栗雛は口をパクパクして言う。


「……」


 周りの空気が凍りつき気温が一気に下がり始める。




 



 


 


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