第19話 真紅の理事長は魔王様?

 栗雛霧谷side

(遠くにいるのに禍々しいオーラが伝わるな)


 栗雛は真紅のドレスを着たサングラスの女性を見る。


『ふふふ』

「!?」


 真紅のドレスを着た女性はちらっと一瞬目があった感じがして反射的にびくっと身体が震えた。


『皆さん、始めまして、あたくしは霧島霊歌きりしまれいかです』


 綺麗な声で笑顔で霊歌は教壇のマイクから自己紹介をする。


「……」


 周りの一部の生徒は名前を聞いた瞬間にざわつき出す。


(霧島霊歌?)

「霧島霊歌は1です」


 マヤが後ろから小さい声で栗雛の耳元で言う。


(資産家?)

「はい」


 マヤは栗雛の耳元で小さい声で言う。


(あれ?確か世界の資産家ランキングには載ってなかった気が)


 栗雛は疑問な表情になる。


「霧島霊歌はです」

(?)


 栗雛は気になる言葉に引っ掛かりを覚える。


「霧島霊歌は世界の企業を裏で買収したりかなりの資産を持っている方です」


 マヤは栗雛の耳元で小声で言う。


「情報が出て来ないのは霧島霊歌が操作しているからです」


 マヤは小声で言う。


(操作?)

「霊歌はネット、SNS検索しても一切情報が出て来ないようにしているんです」

「!?」


 栗雛は驚いた表情を見せる。


(そんなこと出来るの?)


 マヤは栗雛の耳元で即答で言う。


「?」


 マヤの声に違和感を栗雛は覚える。


「霧島霊歌は世界界隈で魔王と称されているんです」

「!?」


 魔王という言葉を聞いて栗雛は遠くの霊歌を見る。


「霧島霊歌が本気を出せば世界支配すら余裕で出来るぐらいという噂があるぐらいですからね……」

(現実的にありえないでしょ)


 栗雛は心の中で突っ込む。


「「!!」」


 霧島霊歌は作り笑顔で冷たい声で言うと栗雛、マヤは心臓を跳び跳ねるほどの恐怖に鷲掴みされる。


「……」


 周りを見ると一部の生徒の何人か失神して倒れたり震えたりしている。


(ヤバい)

「……栗雛様、私は離れます」


 マヤは震えた声で栗雛に言う。


(どうしたの?)

「霧島霊歌は


 マヤは栗雛に小声で言う。


(マヤちゃん気配や認識をうまく消すのが上手いのに)


 栗雛は驚いた表情になる。


(了解)

「栗雛様も霧島霊歌に踏み込み過ぎないように」


 マヤは栗雛の耳元で震えながら小さい声で言う。


『あらあら、脆いわね』


 霊歌は笑顔で言う。


「……」


 一部の倒れている生徒を先生が来て対応している。


『それでは皆さん生徒には改めて今日の入学式を終わって明日の予定を発表するね』


 霊歌は笑顔で言う。


(なんだろう)


 栗雛と生徒は霊歌は言葉を待つ。












『あたくし、霧島霊歌魔王とサシで面談拷問、処刑するのでよろしくね』


 殺意の籠った声で霊歌は言う。





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