第9話 表の顔は清楚系アイドル、裏の顔は……
栗雛霧谷side
「……」
愛美は栗雛の首を甘く噛まれているのを何とかして引き剥がして離れようとする。
「あたしから離れたらきりちゃんの首を噛み砕いて引きちぎるよ」
「!?」
甘噛みを止め冷たく小さい声で言われてびくっと反応して栗雛はおとなしくなる。
「きりちゃん、おとなしくしていて偉いね」
「……」
愛美は再びカプカプと首の後ろ側を甘噛みをする。
「よしよし」
「?」
愛美は満足した様子で栗雛から離れた。
「……」
改めて愛美を正面から見る。
愛美は、目が大きく、ロングの黒髪で長身である。
胸が大きく、運動体型である。
(運動、成績優秀で日本では清楚系のアイドルでテレビで活動している)
愛美の目を見る。
(ただ、本質は違って、裏側では[アマゾネスエミ]チャンネルで海外遠征して配信をしている)
(清楚系アイドルを見ていると窮屈そうなのか、ストレス発散の為に海外でサバイバル配信をしたりしてる見たいだね)
愛美の様子をまじまじと観察する。
「……まじまじと見つめられると恥ずかしいからあんまり見ないで欲しいな」
愛美は照れた様子で言う。
「(ところで何で首を甘噛みしたの?)」
愛美は手話で聞く。
「あたし、
「?」
栗雛は意味がわからない表情になる。
「まあ、
愛美は笑顔で言う。
(色々な害虫対策あるんだな)
栗雛は間に受けて納得した。
雛風愛美side
ああー素直なきりちゃんが愛おしい
愛美は心の中で呆けていた。
それにしてもビッチメイドも抜け駆けしやがって
あたしがヘリからパラシュートできりちゃんが飛び降りた瞬間を見た時に、首にキスマークをあったので間違いなくマヤちゃんがマーキングしたのはすぐわかった。
そしてきりちゃんを抱きついた瞬間にビッチメイドの匂いが付着していたので、あたしもマーキングして上書きをした。
あたしは呆けた様子を隠して栗雛を見ていた。
ちなみに首元を甘噛みするのは
アマゾネスエミ配信ではあたし独自のルールを決めている。
あたしは幼馴染みとして絶対にきりちゃんだけは誰にも渡したくない。
何故なら、あたしを救ってくれたからだ。
「……」
愛美は真剣な表情で栗雛の瞳を見る。
「!?」
栗雛は愛美に瞳を見られて戸惑った様子になる。
「きりちゃん、改めてよろしくね」
近づき手を出す。
「……」
栗雛も手を出し握手しようとする。
「あらあら、害虫ちゃん何をしているのかな」
近くから聞き覚えのある声が聞こえた。
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