第5話 燐海マヤの覚悟と告白

 [燐海マヤside]

「……クスクス寝ましたね」


 マヤは優しい笑みを浮かべて眠りに落ちた栗雛を見る。


「……」


 マヤは栗雛の目隠しを取る。


「栗雛様の寝顔を近くで見れるのは最高ですな」


 マヤは栗雛の寝顔を見て惚けた笑みを浮かべる。


(フフフ、お嬢様達には動画上で私と栗雛様の至福の時を見せつけて上げないとね)


 マヤは栗雛の頭をゆっくりと撫でながら優しい笑みを浮かべる。


「……私の独り言になりますが」


 マヤは頭を撫でながら言葉にする。


「私は栗雛様と10年間一緒にいてすっかり変わりましたね」


 マヤは笑顔で言う。


「栗雛様と出会ってから良い意味でも悪い意味でも」


 マヤは疲れた表情を見せる。









「退屈もないし楽しいですね」


 マヤは笑顔を見せて栗雛を見る。


「栗雛様は私を仕事のパートナーか家族見たいな関係性であり……」


 マヤは寂しげな表情を見せる。


「栗雛様は私を異性や恋愛対象としては見てはいないですからね……」


 マヤは笑顔で栗雛の頭を撫でる。


「……」


 栗雛は気持ち良さそうに寝息を立てる。


「さあてとお嬢様達は動画を見てるからはっきりと伝えないと行けませんね」


 マヤは真剣な表情で動画配信しているカメラを覗き込む。


「シア様、ミナ様、リカ様」


 マヤは静かな声でカメラの前でゆっくりと声を出す。


「私はこの場でお気持ち表明をさせていただきます」


 覚悟を決めた表情でカメラにマヤは言う。



「私、燐海マヤは栗島霧谷を誰よりも一番愛しているし大好きです」


 マヤは真剣な表情で力強い声で言葉にする。


「「……」」


 ヘリコプターを操縦している者と助手席に座っている者も無言で燐海マヤの告白を聞いていた。


「今回、本音を言えばお嬢様達の計画には反対したかったんですが……」


 マヤは複雑な表情を浮かべてカメラから視線をそらす。


「栗雛様との関係性を変えるために計画には乗らせて貰いました」


 マヤは真剣な表情でカメラを見る。


「私は正々堂々とシア様、ミナ様、リカ様から栗雛霧谷をいただきますのでよろしくお願いします」


 マヤは力強い声で言う。


「以上、私、燐海マヤのメッセージです」


 マヤはカメラに向かって座りながらゆっくりとお辞儀をした。



[お嬢様side]

「「「……」」」


 3人は燐海マヤの覚悟と気迫を見て怒りが消えていた。


「マヤの覚悟を見た以上負けられないですね」


 赤髪の少女は真剣な表情で動画を見る。


「あそこまで堂々としたマヤちゃんの姿を見たら負けられませんね」


 金髪の少女は作り笑顔で動画を見る。


「あらあら」


 青髪の少女は笑顔で動画を見る。


「「「受けてたちましょう」」」


 3人も同時に言葉にした。

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