第6話 お茶会への招待
家から持ち帰ってきたものを自分の机の引き出しに直して鍵をかけてから公爵様の執務室に向かった
「おじ様、お家綺麗に管理していただきありがとうございます」
「ああ、これからいつでも行くといいが、行く前に必ずカールかエレンに伝えるように」
「はい、わかりました」
そういうやりとりをしていると執務室の扉がノックされアイリーンが部屋に入ってきた
「ああ、二人ともとりあえずかけなさい」
そう促されアイリーンと並びソファに腰掛けた
「実は、王宮より第一王子との茶会の招待状が二人に届いてる」
そう言いながらアイリーンと私宛それぞれの招待状を差し出した
「返事をする前に、二人にも確認したいと思った」
「私は、出席いたします」
話を聞いた後、ひと呼吸あけアイリーンが答えた
「おじ様、私は行きたくないです
これからもそのような場には、行きたくないです」
「そうなのか」
「今まで、お姉様と同じ教育を受けさせて頂いたことも感謝してますが、
これからは私とお姉様は、違う道を歩んでいくことになりますし、これまでとは違ったことを勉強したり、
私は、あまり社交界には参加せず両親の想いをひきついで薬学の知識を重ねて私なりに公爵家のお役にたちたいです」
「アリス、まだ10歳なのにもうそこまで考えていたのか」
ぎゃ!しまった!王宮にいきたくないばかりに必死になりすぎた言い訳だったかな子供らしくなさすぎかな?
心の中で、めちゃくちゃ焦って思わず俯いてしまった。
でも、薬学を学びたいのも本当の気持ちだ
「私は、できるだけ静かにいたいんです」
「でも、アリスこれからも私と今までどおり仲良くしてくれるでしょ?一緒にお勉強する事もあるわよね」
とアイリーンが悲しそうな顔でみつめてくる
「もちろん、これからも沢山お姉様に色々教えてほしいし、お茶をしたりハイキングもしたいわ」
そう返すとアイリーンは、ホッとした表情になった。
この5年間今世ではお姉様と仲良くしますと、頑張った私の努力は、無駄じゃなかったとアイリーンの顔みて思わずこっそりガッツポーズしてしまった。
まあ、とにかくおじ様が適当な理由をつけてくださり
私は、お茶会を欠席できる事となった。
できる限りというか絶対王家とは、かかわらない、かかわりたくない!
その為にはひっそりと存在を隠していなきゃね
でも、これでここまでうまくいっていると思っている私は、まだまだ甘かったのだと、のちのち思い知らされることになるのであった
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