第5話

 今日は店じまいだな、と言ってカンナさんはカードショップを閉店にした。

 そして近くの公園に場所を移すと、お互いにバトルユニットを構えた。VRビジョンも起動しカードバトルの準備は整った。ホムラもワクワクした様子で私の周りを浮いている。


「じゃあ先行、後攻を決めるじゃんけんを……」

「そんなチンタラやってられっかよ!アタシのターン!ドロー!」


 おい。じゃんけんしろよ。

 たとえ大会だろうと先行は言ったもん勝ちなのおかしいだろ。

 大人げない元ヤンをジト目で見るが、ガンを飛ばされたので目をそらす。


「アタシは手札から【KY・後輪走行のウィル】を召喚だ!」

『なにあれ!?暴走族!?』


 カンナさんがカードを出すと、VRビジョンにイカついバイクに乗ったリーゼントのヤンキー男があらわれた。エンジン音を威勢よく鳴らしながら、ぐるぐるとその場でウィリー走行をしている。中々騒々しいアタッカーだ。


「こいつは自分の場のKYアタッカー1体につきAPが300ポイントアップするぜ」

『てことはAP900!?これじゃあ私しか突破できないよぉ!?ほら!早く私を特別召喚しなきゃ!』

「はぁ?」


 手札にいないじゃん。

 ホムラは活躍のチャンスとばかりにちらちらと私を見てくる。何やら嬉しそうだが、残念ながらあのくらいのアタッカーを突破するのは容易だ。このスペルはまだ使わないしお前の出番はないよ。


「アタシはスペルを1枚伏せてターンエンドだ」

「私のターン。山札からカードをドローしてメインシーンに移行。手札からアタッカー【JKガールズ・水麗のシズク】を召喚」

『うげぇ!?シズク!』


 私がバトルユニットにカードをセットすると、VRビジョン上に青髪ロングの魔法少女が登場した。その立ち姿は背筋を伸ばし美しくもどこか勇ましい、凛とした佇まいだ。才色兼備な美少女だが、人によっては冷徹な印象を与えるかもしれない。ただ、私に気づいたシズクは微笑むと小さく手を振ってくれた。かわいい。


『うぅ~なんであいつを出すのさ~!私のライバルなんだよ!?』

「知らんわ。私は武装カード【呪いのアンデッド・ソード】を【JKガールズ・水麗のシズク】に装着する」

「ちぃっ!これでアイツのAPは1200か!」


 突如、咆哮が鳴り響き黒煙が場に漂い始めた。いつの間にかシズクの手には血走った目玉のついた長剣が握られている。不快な金切り声をあげ振動するアンデッド・ソードを見たシズクの表情はひきつっていた。よく見ると剣には血管が浮き出ており、生きた人間のように脈動しているようだ。

 でも、こんなに強そうなエフェクトなのにAPは400ポイントしか上がらないんだよなぁ。


『あはは!シズクの奴ってばキモイ剣を装備させられてやんの!ざまぁ!』

「……ファイトシーンに移行。私は【JKガールズ・水麗のシズク】で【KY・後輪走行のウィル】を攻撃」

「くそっ!この瞬間、カウンタースペル【ヤンキーならず者の絆】を発動だぁ!ELを500ポイント減らすことでアタシは山札から破壊されたアタッカーよりもAPが低い【KY】アタッカー1体を特別召喚できる!出てきな!【KY・出前走行のヤス】!」

『AP300の雑魚アタッカーじゃん!こんな奴ワンパンだよ!』

「こいつは場に出たとき、山札から【ヤンキー】と名の付くスペル1枚を手札に持ってこれるぜ!さらに、こいつは自分の場の【KY】アタッカー1体につきAPが100ポイントアップする!」

「厄介な……。私はスペルを1枚伏せてターンエンド」


 一応、ELを3300ポイントに削れたけども、これでカンナさんの手札は次のターン6枚になってしまう。しかも場には生贄素材が1体。何らかのスペルも手札に加えているし、ハイグレードアタッカーくらいは確実に出てくるだろう。


「ならアタシのターンだな!ドロー!いよっし!アタシは場の【KY・出前走行のヤス】を生贄に、ハイグレードアタッカー【KY・爆音走行のハオ】を召喚だぜ!」


 蕎麦屋が使う出前用の原付バイクに乗った舎弟風の少年が消えると、カンナさんの場にはサングラスをかけたアフロの暴走族が出てきた。三段シートに大きなラジカセを置いており、ヒップホップのような音楽が爆音で流れている。


『うへぇ~何あのヤンキー!うるさすぎて力が出ないよ~!』

「こいつが場にいる限り、お前のアタッカーのAPは200ポイントダウンするぜ!さらに、こいつは場にいる【KY】アタッカー1体につきAPが100ポイントアップだ!」

「まずい。シズクのAPが1000ポイントに下がってしまった」

「まだまだぁ!【KY】アタッカーの召喚に成功したことで、アタシはスペル【ヤンキー合流】を発動できる!これでアタシは手札にあるAP800ポイント以下の【KY】アタッカーを特別召喚だ!来いよ!【KY・蛇行走行のジャン】だぜ!」


 これで【KY・爆音走行のハオ】のAPは1400ポイントに上がる。

 また【KY・蛇行走行のジャン】も【KY】アタッカー1体ごとにAPが100ポイント上昇するようだ。


『やばいよマスター!このままだとAP1000ポイントの直接攻撃がっ!』

「いくぜお前ら!まず【KY・爆音走行のハオ】で【JKガールズ・水麗のシズク】を攻撃だぁ!爆音タックル!」


 猛スピードでアフロなヤンキー男の乗ったバイクがシズクに向かって突進してきた。ラジカセから流れる大ボリュームの音楽に気をとられ、逃げ損なったシズクの腹部にアフロヤンキーのバイクがめり込む。苦悶の表情を浮かべ、吐しゃ物をまき散らしながら宙を舞った青髪の魔法少女は、そのまま光となり消滅した。


「【JKガールズ・水麗のシズク】の効果発動。場に存在するこのカードが墓地に送られたとき、山札の上からカードを1枚ドローし、相手ELを500ポイント減らす」

「ぐおっ!?タダじゃやられねぇってことか……イイ女じゃねぇか!」

「でしょ?さらに、墓地に送られた武装カード【呪いのアンデッド・ソード】の効果も発動する。私はEL500ポイントを失うけど、山札の上からカードを1枚ドローできる」

「だが、これでお前を守るアタッカーはいないぜ!【KY・蛇行走行のジャン】で直接攻撃だ!」

『大丈夫!?マスター!』

「くっ……問題ない!カウンタースペル【ガールズ・エマージェンシーコール】を発動!これで私はデッキからAP500以下の【JKガールズ】アタッカーを特別召喚する!あらわれろ【JKガールズ・闇夜のマナ】!」

「なるほどな。アタシはスペルを1枚伏せてターンエンドだぜ」


 ELは2100ポイントにまで下がってしまったが、幸い場には【JKガールズ・闇夜のマナ】がいる。


「私のターン。山札からカードをドローしてメインシーンに移行」

「手札6枚か……。どうだ?盤面ひっくり返すイイカードは引けたか?」

「問題ない。騒々しいだけのカスは私の敵じゃない」

『そうだそうだ~!おやすみの時間に騒音たてて暴走する社会のゴミなんて、私のマスターにかかればボッコボコなんだからな~!』

「おい。テメェ今なんつった?アタシのダチをなめてんじゃねーぞ」


 私の言葉にドスをきいた声を出したカンナさんは相当な殺気を込めて睨みつけてきた。それに怯えたホムラは『ひぇっ!』とこぼすと私の背に隠れた。

 相手はいくつもの修羅場を潜り抜けて来たであろう百戦錬磨のスケバンだ。正直、私も足が震えてしまいそうなくらいに怖い。かと言ってカードバトル中に弱みは見せられない。私はぐっと恐怖をこらえて必死に虚勢を張る。


「カードに無意味な愛着を持つなんてカンナさんも随分センチメンタルだね。所詮はカードなのに」

「……はぁ~。あのさ。前々から言おうと思ってたんだけどよ。お前、いい加減に周りを見下すのやめろ」

「は?」

『わかる!!マスターって普段イキり散らかしてるし当然のごとく他人とか私たちカードを見下すよね!まるでゲームの画面上のNPCキャラクターを相手するみたいに!』

「うるさい……」

「いいや。今日こそは言わせてもらう。お前には対戦相手やカードに対するリスペクトがねぇんだ。だから、いっつも無表情でつまんなそうにカードバトルしてんだろ?」

「リスペクト?」

「自分が一番だと思って周り見下してるだろ?雑魚しかいねぇってな。だがカードバトルってのは、相手がいねぇと成り立たねぇんだ。だからどんなヤツが、どんなカードを使っていようと、ちゃんと敬意をもってカードバトルしねぇとダメなんだよ」


 は?なんだそれ。リスペクト?反吐が出る。

 それなら今までの私の対戦相手たちはどうなんだ。グロテスクなカードを使っただけで気味悪がって、人を悪魔や外道呼ばわりして、腫れ物に触るように扱う。VRビジョンでカードバトルをするようになってから、私の周りにはほぼ誰も残らなかった。みんな私のことを恐れるか不気味がるのだ。

 結局、私を受け入れてくれたのは、パパとママと幼馴染のスズだけ。いつしか私は周囲に失望していた。大したプレイイングスキルがないから負けたくせに、私のことをまるで化け物のように罵って避ける弱いプレイヤーなんか、それこそ社会のゴミだ。リスペクトなんて冗談じゃない。

 前世での私はごっこ遊び的にTCGを楽しんでいたにわかプレイヤーだ。アニメで登場した面白いテーマや魅力的なカードを使って、エンジョイ勢と自由気ままな対戦をする。キャラクターたちのデッキを想像して作り、大袈裟な前口上を述べながらカードを使いバトルする。そんな毎日が私はたまらなく好きだった。

 でも、この世界ではそれもできない。いくらカードパックを開けても、出てくるのはロクでもない汎用カードばかり。使えそうなレアカードも時折引くが、それは【JKガールズ】関連かグロテスクなカードだけ。私だって本当はかわいい動物やカッコいいロボット、強そうなドラゴンなど色々なデッキを使って自由に遊びたい。それを許してくれないのがこのホビアニ世界じゃないか。

 私は自分に許されたカードプールで最大限の努力をしている。それを周りに否定されて、失望していたらリスペクトがないだと?そんなの許せない。


「……リスペクトか。ならカンナさんは私を受け入れてくれる?今から残酷なコンボを繰り出す外道なプレイイングをする私を?」

「あんだと?」

「私の場にアタッカー【JKガールズ・闇夜のマナ】が存在するとき、手札からアタッカー【JKガールズ・雷撃のヒカリ】を特別召喚できる」


 エンジンをふかす暴走族に怯えていたマナを庇うように、ヒカリが登場し立ちはだかった。ただ、AP1000以上の威圧感あるヤンキーたちを前にして、ロッドを持つ手は少し震えている。それでもヒカリはマナの方を振り返ると屈託のない笑顔を向けた。大切な幼馴染を心配させないために、恐怖心を抑えながら懸命にいつものように振る舞う。そんな健気なヒカリを見て、マナは目尻に涙を浮かべながら抱きしめた。

 もう大丈夫だから。一緒に戦おう。そんな幻聴が聴こえてきそうな雰囲気で、2人は見つめ合っている。なんて感動的なカップルなんだろうか。死が二人を分かつまで一緒といわんばかりの愛に満ちた世界が広がっている。でも、本当の愛というのは、死後もなお一緒にいて成り立つものだ。だから、私が手助けしてあげよう。


『ね、ねぇマスター。どうしてそのカードに触れているの?まさか使わないよね?』

「なぜ?」

『だって!マナちゃんとヒカリちゃんってあんなに仲良しなんだよ!?しかも幼馴染のために頑張るヒカリちゃんにそんなもの使うなんて!それこそ私たちカードへのリスペクトが足りないよ!?』

「そう。貴女は私の相棒を名乗っているのに、私への理解が圧倒的に足りない」

『え?私がマスターを理解してない?聞き捨てならないな~?なになに?なんなのさ!』

「私からしたリスペクトなんてクソくらえ。カードに人権はないっていつも言ってるでしょ!手札から武装カード【悪魔的美食!絶望ハンバーグ】の効果を発動!」

『うわぁぁぁ!?やっぱり使ったぁぁあ!?ヒカリちゃん逃げてぇぇええ!』


 私の宣言とともに場に、瘴気をまとった巨大なミートプロセッサがあらわれる。ただし、工場で使われるような通常のミートプロセッサとは違い禍々しい刃が所狭しと並び、回転している。刹那、機械から飛び出した大量の鎖がヒカリを拘束し、生き地獄へと誘った。

 悲鳴を上げて機械へと取り込まれるヒカリ。泣きながら必死に手をのばしヒカリを取り戻そうとするマナ。年端もゆかぬ少女たちに悲劇が訪れる。もしこれが勇気と力のある魔法少女ならば乗り越えられたかもしれない。だが、現実にいるのは非力で弱虫な少女だ。守られてばかりいるマナに現実を打開する力など端からなかった。お互いにのばした手は触れることさえかなわず、残酷にも空をきる。

 ヒカリという新鮮な肉を取り込むとミートプロセッサは歓喜を上げるかのごとく轟音をあげて動き出した。ギャリギャリと金属製の刃物が回転する音とともに、ヒカリの悲痛な叫び声が響き渡る。機械の周りに勢いよく飛び散る大量の血液、吐き出される骨や皮など不要物の残骸。泣きわめき発狂するマナのことなど意に介さず、無数の刃が哀れな魔法少女を痛めつけ命を刈り取る。その間、アフロヤンキーのバイクから鳴らされる音楽以上の大音量で、ヒカリが苦しみ絶命する声が場にとどろいた。

 いつしか少女の絶叫が聞こえなくなると、金属音もおさまりミートプロセッサは停止した。すると、機械の下部からチーンと間抜けなオーブントースターのような音が鳴った。泣き崩れるマナの目の前のドアが開き、ふわっと熱風が吹く。どこか懐かしい香りをのせて。

 マナが見上げた先には、美味しそうなハンバーグがあった。刹那、マナは直感的にすべてを理解し蹲ると激しく嘔吐した。【悪魔的美食!絶望ハンバーグ】、その原材料は先ほどまで笑いあい抱きしめ合っていた愛する幼馴染のヒカリなのだと。


「【悪魔的美食!絶望ハンバーグ】は場のアタッカー1体を墓地に送ることで、他のアタッカーに装着できる。このカードを装着したアタッカーはAPが1000ポイント上昇する」

「お前は鬼かっ!?あんだけ信頼し合っていた仲間を引き裂いてAP上昇の糧にするとか正気じゃねぇだろ!?」

「ほら。やっぱりカンナさんも私のプレイイングを否定する。なにがリスペクトだよ」

『マスターのはカードへのリスペクトが圧倒的に不足しているの!!鬼!悪魔!スルメ!』


 だからカードに人権はないんだっての。

 それにまだ私のターンは終わっていない。


「まず【JKガールズ・雷撃のヒカリ】の効果発動。場に存在するこのカードが墓地に送られたとき、相手の場のアタッカーを1枚を墓地に送り、相手ELを500ポイント減らす」

「うそだろ……なんで冷静に効果処理できんだよ……」


 私が効果を発動すると、呆然としていた【KY・爆音走行のハオ】に光の矢が降り注いだ。愛する幼馴染を守らんとした魔法攻撃を受けたアフロヤンキーのバイクは勢いよく横転。ゴロゴロとヤンキーは地面を転がると、塵となり消滅した。

 ていうか、よく見たら私の場のマナはまだ【悪魔的美食!絶望ハンバーグ】を装着していないようだ。

 早く食えよ。貴女がそれを食べないとファイトシーンに移行できないじゃないか。

 だがマナは大泣きしながら食事を拒否し、一向にハンバーグを口にしようとしない。親鳥がヒナを守るかのようにハンバーグを皿ごと抱きしめて守っている。

 なんでだよ。食べれば大好きな幼馴染といつまでもずっと一緒にいられていいだろ。お残しは許されないぞ。

 まぁ効果処理は絶対なのだけどね。

 見えない何かの力によって、マナは強引にフォークとナイフを握らされる。猛烈に首を振っているが無駄な足掻きだ。ヒカリだったハンバーグは嫌がるマナの口へと運ばれていく。無様にむせび泣き、えずきながらも懸命に咀嚼するマナ。ここで吐いてしまったら大切な幼馴染の残骸は、土に還ってしまう。そうなるくらいならば、せめて自分が食べなければヒカリも浮かばれない。チンタラと食事をしていたマナがようやくハンバーグを完食すると、APが1500ポイントに上昇した。眼は虚ろでブツブツと独り言を繰り返しているが、まぁいいだろう。

 ……ところで、このハンバーグって美味しいのだろうか?悪魔的美食と言うぐらいなのだから、さぞかし美味なのだろう。


「ねぇ、美味しかった?ヒカリのハンバーグ」

『はぁ!?マスター!?』

『ヒカリちゃん……ヒカリちゃん……ヒカリちゃん……ヒカリちゃん……』

「おい。返事は?美味しかったの?それとも不味かったの?」

『うぐっ……うぷっ、おえぇ。……おいしかったです』

「よろしい」

『うわぁ……最悪だよマジで……』


 蚊の鳴くようなか細い声で返事してきた。流石は最新鋭のVRビジョンだ。こんなところまで作り込まれているなんて。ぐすぐす泣いている姿もあわせて、とってもリアルだ。

 それにしても美味しいのか。まぁ、そりゃあそうか。だって幼馴染が原材料だもんね。ヒカリが食物として昇華され血肉となったことで二人は永遠に一緒だ。よかったじゃんね。


「ファイトシーンに移行。【JKガールズ・闇夜のマナ】で【KY・蛇行走行のジャン】を攻撃」


 唖然としている暴走族に対して、泣き腫らし充血した目を向けたマナは意志を失った人形のような動きでロッドを操った。すると突然、彼女の足元からおどろおどろしい瘴気があふれ出て、暴走族に襲い掛かった。迫りくる闇の瘴気に気づいた角刈りのヤンキー男は、バイクを急発進すると猛スピードの蛇行運転で逃げ出す。だが、怨嗟に満ちた闇は彼を決して逃しはしない。いつの間にか闇に飲まれた暴走族は人知れず絶命した。

 ジャン単体ならAP900ポイントなので、カンナさんのELは600ポイント減少する。


「ぐおおおおっ!だが、アタシはカウンタースペル【魂のバトンタッチ】を発動だ!これでアタシは戦闘で破壊されたアタッカーよりもAPが低いアタッカーを手札から特別召喚できる!きてくれ!【KY・直線走行のテツ】!」

「なるほど。ではスペルを1枚伏せてターンエンド」

「このサイコ女!こうなったらアタシがお前を正気に戻してやるぜ!」

『うおー!頑張れヤンキーのお姉さん!マスターを更生させて!』


 は?正気だが?更生の必要とかまったくないだろうが。

 まぁいいや。これでカンナさんのELは1600ポイント。対する私のELは2100ポイントだ。

 しかも私の場にはAPが1500ポイント上昇した【JKガールズ・闇夜のマナ】がいるし、手札も3枚ある。対してカンナさんの手札はわずか1枚。場にはAP600ポイントの雑魚アタッカー。

 さて、次のターン。ドローしたカードとあわせて何をしてくるのやら。

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