第5話◇チートスキルを試してみる◇
エロ同人というスキルには幾つかデフォルトの機能が備わっているらしい。
それは昨日俺が意識を取り戻した瞬間から自覚しており、転生を直ぐに受け入れることができた理由でもある。
「らっ君が
「ん~、二年前くらいじゃね?」
「いまお茶煎れてきますね。適当にくつろいでてください。あ、下着とか漁っちゃダメですよー」
「いやぁ、
「むきーっ、
なんてやりとりをしながら部屋の扉を出ていく姿を見送り、改めて部屋の中を見回す。
ここは舞佳の自室の中だ。ゲームでは背景として描写されているが、実際に見るとそこかしこに見覚えのあるものが沢山ある。
可愛いものが好きでぬいぐるみが飾ってあったり、机の上には写真立てが伏せられている。
あれは主人公と幼馴染み達で行った小旅行の写真を、主人公の部分だけ引き伸ばしたものが填め込まれているのだ。
この部屋に入った瞬間に慌てて写真立てを倒して見えないように隠したのを見逃さなかった。
「お待たせしました。らっ君グレープのジュース好きでしたよね?」
「お、サンキュー」
ここからは主人公として動かなければならない。
だが大丈夫だ。
まずは一つ目。【認識改変】
今の
「隣、座っていいか?」
「う、うん……」
二つ目。【警戒心解除】
長い事疎遠だった俺が
幼馴染みとはいえ、同い年の男を部屋に入れて、あまつさえいきなり隣に座るなんて言いだしても受け入れてしまう。
「らっ君…」
「
三つ目。【催淫】
俺の半径数メートルにエロい気分になるフィールドを貼ることができるっぽい。
「なあ
「ふぇっ♡ う、うそっ、でも
「なんて、じゃないよ。
モジモジと太ももをすり合わせ始める。どうやらかなりエッチな気分が盛り上がっているようだな。
だがまだ慌ててはいけない。
「う、うそっ、うそですよっ。だって
「
俺は
本当な女の子がやるようなシチュエーションだが、ロマンチストな
「は、はうぅ、らっ君…」
まだだ。まだ慌ててエッチな行為をするべきじゃない。
じっくり見つめて、じっくりと距離を詰めるんだ。
好きと伝えたその場で覆い被さろうもんなら、速攻で正気に戻って蹴りが飛んでくるだろう。
格闘少女である
「はぁ、はぁ、らっ、くん……ぁあ、らっくん♡」
そろそろ攻め始めるか。俺は慎重に頬に手を添え、真っ直ぐに
(うおっ……これは)
俺が
なんと
(なるほど、分かりやすいな)
「
「ほふぇぇ?」
「
「はう、はうぅ……変じゃ、ないれす……らっ君……」
頬に添えた手をゆっくりと後頭部に回していく。
牛歩の如く少しずつ距離を詰め、なおかつ逃げられないように体を前に倒していく。
「
「嫌いじゃ、ないれす……」
「じゃあ、好き?」
「好き……♡ 好き、好き好き、♡ 好き好き好きィ、♡ らっ、くんっ、らっ君好きれすぅ♡」
「じゃあ、キスしていい?」
「はう……ん」
そうしてゆっくりと
俺はゆっくりと、そっと触れるようなキスをした。
「ん……♡ ふわぁ……らっ君と、キスしてる……らっ君、好きです……ずっとずっと好きでしたぁ」
「俺もだよ
俺は主人公ではない。しかし
まあ、普通の好きとは種類が違うかもしれんがな。
(よし、そろそろいいだろう)
「なあ
「ほぇ?」
トロンとした
「んはぁ……ら、らっ君……したい、の?」
「
「嫌じゃ、ないでしゅ……らっ君……と、したい」
「何を?」
「あぅ……意地悪」
「言わせたい。言って、
「らっ君……と、エッチ、したいです。
俺は密かにほくそ笑む。愛してやまないヒロインの一人である
152㎝という小さな体。胸の膨らみは控え目だが、格闘少女だけあってしっかりとした引き締まった体をしている。
キュッと締まったくびれは制服の上からでもちゃんと分かるくらい線が細く、スカートの下に伸びるニーソックスから覗く太ももはちゃんと柔らかい。
興奮が最高潮に盛り上がり、俺の股間は早くも高熱を含んだ隆起をし始めていた。
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