第19話
俺の瞳を奥を覗き込むようにじっと見つめたまま、唇を振るわせた彼女。
その唇から紡がれた言葉は
「・・・・・・・・・・・は、、い。多分。」
妊婦さんのお腹の中で宿る命を傍で見守るはずの産科医師のくせに、そうであって欲しくなかった俺のココロの中に一筋の影を落とした。
それでも守らなければいけない
傷ついた彼女を
でも彼女を守るのは
『お腹の子供の父親には連絡とれるか?切迫流産してるかもしれないから、、、、』
俺なんかじゃないかもしれない
彼女のためには、そのほうがいい筈だ
ようやく見つけ出したけれども、今のこの状況ならば・・・
けれども、彼女の立場を考えた俺に聴こえてきた返答は
「父親は、、、いません」
あまりにも寂しくて、
あまりにも、切なかった。
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