第7話:生パンツでパワーチャージ。
「そんなに私のパンツ見たいの?」
「少しだけでもパワーチャージしないと・・・晩ご飯食べてないのと同じだからね」
「やっぱりダメ・・・パンツ見せるなんて恥ずかしいもん」
「それよりもういい?・・・私今日、疲れちゃった・・・先に寝ていい?」
「どうぞ・・・」
そ言うと向日葵は狭い部屋のシングルベッドにうつ伏せにダイブした。
ダイブしたら、スカートがめくれてパンツが丸見えになった。
「見せてもらえなくても、パンツ見えてんじゃん・・・」
「あ、そう言うことね、自分でスカートめくるの恥ずかしいから・・・」
「寝るってことを理由に、わざと見せてくれたんだ」
「向日葵ちゃん大好きだよ」
「見るなら今のうちだよ」
「ごちそうさま」
「お〜いいわ・・・尻に食い込んでる・・・ホカホカで臭ってきそう」
「どこ見てるの?スケベ」
「パワーチャージね・・・そのまま動かないでくれる、すぐだから」
「もう、少しだけだからね」
「パワーチャージでもなんでもいいから早くして、恥ずかしいから」
「うん・・・いいぞ〜パワーレベル上がって来る、ううううう」
「あのさ、アルのそのパワーってマックスになることあるの?」
「そうだね、向日葵ちゃんのパンツ顔に被ったらマックスまでいっちゃうかも
・・・試したことないから分かんないけど」
「パンツ被るの?・・・変態仮面みたい・・・あれってもしかしたらアル?」
「な訳ない!!」
「そうだよね・・・もういい?・・・私、寝たいから」
「ありがとう・・・ちょっとチャージしすぎたかな・・・興奮しちゃって
寝れそうにないかも・・・」
「セックスしない?向日葵ちゃん」
「ダメだよ・・・シャワーしてないし・・・」
「あ、そういう問題じゃないからね・・・シャワーしててもダメ」
「性欲なんて自分で調整しなさいよ・・・もう寝るよ」
そう言うと向日葵はスカートでパンツを隠した。
まじで疲れれたのか向日葵はその夜、爆睡した。
スケベでど変態な死神がいるのに以外と無防備な向日葵だった。
朝になったらアルはいなくなっていた。
朝からどこに行っちゃったんだろ?
アルのおかげで、とりあえず死ぬことはとどまっちゃったね、私。
少し元気出てるかな・・・あんな調子のいい死神がいたら、そうなるよね。
高架橋からダイブしようって思ったのはきっと魔が差したんだね・・・いくら
好きな人のためとは言え私が死のうって思うなんて・・・。
もう涼介のことは忘れよう。
今日からまた、前に向かって生きていかなきゃ・・・。
アルに会えないまま向日葵は気を取り直して学校へ・・・電車に乗るといつもの
変わらない風景が流れていく。
涼介のことを吹っ切った向日葵は清々しい気持ちだった。
一昨日のことがまるで嘘のように・・・。
もしかしたら今日、私はニュースになってたかもしれないのに?
なんとなくだけど、今日から私も私の周りも変わってく予感がする。
それは予感じゃなくて、たしかに変わったのだ。
死神と関わったことで・・・。
死神のアルが向日葵の魂を奪わない限り向日葵の人生はこの先も続く。
アルは人間の目には見えない心には感じない力で向日葵を守っているから・・・。
だけど人間の向日葵にはそんなこと分かるはずもないことだった。
学校が引けてアパートに帰ると部屋に電気が付いていてアルが向日葵の帰りを
待っていてくれた。
「おかえり、向日葵ちゃん」
「ただいま、アル・・・今日どこに行ってたの?」
「朝起きたらいないんだもん」
「心配してくれたの?」
アルにそう言われた向日葵は彼に抱きついた。
「お〜っと、どうしたの?・・・いきなり」
「アルがいないと、やっぱり寂しいから・・・」
つづく。
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