第4話 夢の中
運よく夜更けに誰にも気づかれずに逃げ出すと、二人で森の中へ逃げることにした。
森の中を突き進み、私たちはある場所についた。
「ここが……私の故郷です……。」
彼女の村は荒れ果てていた。
「村人は……誰もいなくなったのでしょうね……。私は……もう……戻りたくない場所でした……。でも遠くに行く前にもう一度だけ見ておきたかった。」
ここは仲間たちと一緒に私が襲った村でもある。そのときは、その村の住人の彼女と一緒にここに戻ってくるとは思わなかった。
サラが村の中心である広場まで来ると言った。
「ここに私の家はあったのです。」
その家の残骸は、他の家より一回り大きかった。その家の中にある「あるもの」を探しにきたと彼女は言う。
私は外で見張りをしたので、それが何のかはわからなかった。ただ、片手の中に治るほどの大きさの何かだった。
それから私たちは、村を出た。サラの村を後にして、私は隣国に向かうことを決めた。彼女の村はもう滅んでしまった。故郷はもうないのだ。
だから、私たちは新しい故郷を探さねばならないのだと思った。
夜の森の中を盗賊の追手と野生の獣を警戒しながら進んだ。追手を恐れ明かりは使わなかった。そのため私たちは手を繋ぎ、暗い中でお互いの存在を手の温もりを感じ取っていた。
しばらく進むと私たちは木立の間にある小川にたどり着いた。小川を川縁に沿って下っていくと、小さな洞窟を見つけた。
私たちはそこに隠れて夜を越すことにした。
サラは言う。
「あなたはどうして一緒に来てくれたのですか?」
「なぜって、お前と一緒にいたいからに決まっている。」
「……ありがとう……。本当に嬉しいわ……。」
私たちは身を寄せ合って横になった。
「ねぇ。私たちは名前を変えた方がいいわ」
「名前? なぜ?」
「盗賊団の生き残りが追ってくる。私がいる限り、いつまでも追われると思うわ。」
「......」
「だから名前を変えるのよ」
私はしばらく考えてから答えた。
「俺は、これからはオリスと名乗るよ。」
これはどこかで聞いた遠い昔にあった戦争の英雄の名前だった。
「オリス...。いい名前ね」
彼女はそう言って私の頭を抱き抱えた。
「では、私はユリアね」
私は、彼女の温かい体温と髪の毛のいい匂いに包まれていた。
彼女の体に触り、今までの思いをぶつけるように彼女にキスをした。
彼女は私のキスを受け入れた。
「オリス……。」
「ユリア……。」
そして私たちは互いの体を求め合い、愛し合ったのだった……。
彼女の体は柔らかくすべすべと心地が良かった。
胸は大きく、美しい顔が私のすぐ近くで喘いでいた。
彼女の体に私は自分を重ね、ゆっくりと彼女の中に入っていった。
それは初めての素晴らしい体験だった。
彼女の肌は白くて美しく輝いていた。
やがて二人とも契りの心地よさに包まれながら、幸せを感じ眠りに落ちていった。
私は、夢を見た。それは私の未来だったのだと思う。
私は裕福だった。多くの物を持ち、多くの人が仕えていた。
私の夢の中には、私が愛したユリアの姿があった……。
私は幸せな気持ちでいっぱいだった……。
だが、次に見た光景は幸せとは大きく異なっていた……。
そこには、血で赤く染まった世界があった……。
私は自分が王となったあとに起きた出来事の夢を夢で見たのだった……。
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