第7話 階段

こうして重い扉を開け、神父の所までやってきた僕はさっきの黒い姿をしたもう一人の僕がどうやって鏡の中から出てきたのかというのを考えながら気が付いた時には目の前に神父の姿が見えていた。


「さっきの背筋が凍り付いて身動きできなくなるほどの殺気はなんだ?ぼk...わたしでも予想がつかないような力をあなたが持っているということなのですか?」


と神父がぼくに対し質問をしたから僕は誤解のないように神父に説明をした。


「えーと...どこから説明をすればいいのかわからないけどとりあえず言えることはあれは僕じゃなく鏡の中から勝手に出てきた少しヤンデレが入っているけど無口な僕なんですけど...伝わっているかなぁ?」


自信なさげに話すとその神父は僕の質問に対しこう答えた。


「鏡?そんな鏡うちにあったかなぁ?」


「あの鏡って館のものじゃないの?そうしたらこの鏡は...?」


「...一回その鏡を見せに部屋に入ってもいいですか?」


「大丈夫ですけど...?神父はその鏡をどうするの?」


「ちょっとその鏡を叩き割るからあなたはヒルダ様の所でお世話にしてて欲しいんだ」


と言いながら急いでこの部屋を後にして完全に僕一人になってしまった。目の前にヒルダ様と言われるある意味この騒動の元凶がいる部屋があるので僕は思い切ってその扉を開け再び対面した。


「...?あらあら もうあなたと戦うのかしら? それにさっきのただならないさっきは何ですの?」


「...それは置いておいて僕はあなたにお仕置きするために来たんだ 詳しいことはあとで話すからとりあえず僕と戦って欲しいよ」


「面白い 来るなら全力で来るといいですわ!」


と言うとまるで冷気が襲い掛かってくるように空気が違った。僕はこの人からあふれ出てくるカリスマ性に魅了されてきた。確かにあの神父が魅了されるのも無理はないかもしれない。などと思いながら僕はAI搭載の弓と取り出して戦う備えをした。


「その弓は...なるほどそういうことかしら?大体わかりましたわ」


果たして僕はこの人に通用するのかと疑問に思っていたらよく見たら弓にふたみたいなのが付いている。開けてみるとイヤホンみたいなのが付いていた。恐る恐るつけてみると突然音声が聞こえてきて何のことか分からずに混乱しながら相手が攻撃してきた。するとイヤホンからザーと言う砂嵐と共に音声が突然アドバイスをしてきた。


「...この攻撃は まず左に避けてから しばらくしゃがんで下さい」


何のことなのか分からず、とりあえず指示に従ってまず左に避けてからその場でしゃがんでみた。すると攻撃してきた相手が勢い余って壁にぶつかり絵の額縁が落ちてきて相手の頭にぶつかり痛がる表情をしながらさらに僕のことを攻撃してきた。すると今度は逆に避けずにそのまま棒立ちになってくださいと指示が出たからそのままもう一回AIのことを聞いて避けずにいた。相手は室内なのに飴を降らせていたが偶然なのか全て素通りになり運よく当たらずに済んだ。まるで運命に操られているみたいに次々と攻撃をかわし、逆に僕は弓で攻撃をしようとした瞬間、相手の攻撃が逆に収まり石像のように全く動かない。僕はその威圧感で一回攻撃を止め、少し相手の方に動こうとした時に僕は謎の違和感を覚えた。なぜ棒立ちなのかそしてどうして攻撃をしてこないのか...もしかして僕のこの弓の能力に気が付いたのかと大分焦り出したせいなのか僕は勢いよく相手の方に目掛けて飛び出した。するとさっきまで僕の目の前にいた相手が何故か急に消えた。どこにいるのか検討がつかなかったがふと後ろから優しく僕の背中を手でなぞり僕はびっくりして後ろを振り返ってもいない。更に周りを見渡すと今度は僕の上の方から声がしたから上を見るとまたいなくなっている。どうしてなのかをたくさん考えたけど全く思いつかない。なんでだろうと疑問に感じながら少し目線を下げてみるとそこに居たのは間違いなくヒルダの姿だ。そして反撃を許してしまい攻撃が当たってしまった。幸い攻撃はかろうじて軽く済んだが、次は本気で来るつもりだろうと思い、色々考えていたがこんな状況の中ではなかなか思いつかない。必死に攻撃をかわしながら逃げていたらAIがとても奇妙で凄い変なことを行ってきた。本当に奇妙すぎで読み解くのに少し時間が掛かったくらいだ。


「あなたがやることはただ一つ、天国への階段(ステアウェイ・トゥ・ヘブン)を見つけるだけです」


「え?それってどういう意味なの?AIが言っていることが分かりづらいよ...」


「その精神を今からあなたが探すのです もちろん私もある程度は手伝いますけどこれはあなた自身が覚悟を決めて変化しないといけないのです」


どうやらAIが言うには天国への階段と言う精神を覚悟し僕の意志を変身させる...と言う内容のようだ。本当に僕がそんなこと出来るのだろうか?と不安になり少し呼吸が乱れていたけど僕は逆に集中力を高め次に相手が何に来るのかを予想し弓で矢を射る体制をしながら相手の攻撃に合わせて狙撃をし始めた。


「...」


辺りしん...とした静かな雰囲気によりさらに緊張感のある空気の中、相手の方から僕に目掛けて超スピードで攻撃をしてきた。その時、ほんの小さい声が聞こえた。


「私の数秒の時間を加速について来られるのかしらね?」


僕はすかさず隙を逃さずまるで空飛ぶフクロウのように無音に弓を引き抜いた。すると相手の服にかすり仕留めることはできなかったがどうやら相手は僕の射撃を認めたらしく満足しながら急にこの場から消えた。僕はどこに消えたんだろうと思い下の階に行くと静夏お姉ちゃんがすでに起き上がっていて、何やら神父から説明を受けていた。そして僕の方はナカラヴァから何故相手の体が急に消えたのかということについて説明を受けた。


「どうしてヒルダが消えたのか教えてほしいのだけどどこまで答えられる?」


するとナカラヴァが説明しようとした瞬間、突然姿忌さんの声が聞こえて説明を割り込んできた。


「急に割り込んでごめんなのです でもあなた方にもしかしてと思いここに説明をしに来たのです」


「あれ?姿忌様?どうしてここに?」


と神父が疑問な顔をしながら姿忌さんの所に行った。


「あなた達に説明しなければならないことは二つあるのです まずなんてヒルダが消えたのか それは幼い心の魂が満足し 元の所へ戻ったからなのです でもそれはあまり重要ではないのです あの鏡に付いて疑問に思っているのです」


「え?あの鏡ってここの館のものじゃないの?」


「そうなのです だから私はこの鏡について色々調べていたのです」


「それじゃあ僕が二人になったのはもうわかっているの?」


「いやそこまでは分かっていないのです 力になれなくてごめんなのです」


と言うとこのまま姿忌さんの姿がいなくなった。一体僕はどんな敵を倒そうとしているのか見当もつかなかったけど後々になって、まさか結構大変なことになるとは思わなかったんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る