Day5「フリル? ただの布切れじゃないか」
中心部に当たる
乗下船用の桟橋も設置されていて、その周囲には「ボードウォーク」と呼ばれる遊歩道や、
高価な飛行艇のチケットが買える超々富裕層や、コア・エリアの住民などの金持ちが闊歩する区域で、そんな場所で働くなど、ビネットとしては本来願い下げなのである。しかも大嫌いな
しかし実のところ、彼女は甘い物が大好きだった。金持ち向けのケーキとやらには強い興味がある。
それに、別にピンクと白が嫌なわけではない。いつもカーキ色のワークコートの裾をひるがえして歩いているのは、それが一番丈夫で安上がりの服だからに過ぎない。
フリル? ただの布切れじゃないか。制服を支給されるならありがたいことだ。
高層ビルの399階で壁面を清掃する仕事をした昨年の降誕祭に比べれば、天国のような仕事ではないか。
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