ネット恋愛の攻略本はありませんか

分目涼汰

Episode1-1 マッチングアプリ

今は馴染みあるネット恋愛。

昔は結婚相談所、お見合い、社内恋愛が普通だと考えられていただろう。

現在では、マッチングアプリ、ゲーム、相席屋、合コン、街コンなど、様々な出会い方が存在する。

そんな中で、マッチングアプリで起きた出来事。


「初めてマッチングアプリ使ってみたけど、いいねがちょくちょくくるなぁ。え、もしかしてモテ期来ました?w」

そんな浮ついた考えをしている私。男と遊んだことはあるが、女として見られたことがない。そう、緊張して男気に走っちゃうせいで、友達としてしか見られないでいる。

もうすぐ25歳。そろそろ彼氏を作って30までに結婚がしたいお年頃なのだが、職場で出会いが無いためこうして始めてみたのだ。

「27歳…顔良し、プロフィール…普通よし!陽キャ感無いしいいね!っと。初めてマッチングしたぁ〜!向こうからのいいねだし、返事待っておこう。その間に他の人も見るか!」

中々出だしは順調だ。だが、中には凄い人もいるなと感じる。

「4…3、43歳!?いやぁ、25の若者に40代のおじさんはちょっと…w年が近いおなごにいいねしてくださいっと。はぁ、流石に私も若い男がいいっての!!」

ちょくちょくくる40代のおじ様からのいいね。嬉しいのやらなんなのやら、複雑だ。

「さて、だいぶいいねして、マッチングしたし、連絡待つかぁ〜。って言ってる間に一人きた!26の人だ!」

少し時間を開けてアプリを開いて確認をした。

「初めまして!マッチングありがとうございます!よろしくお願いします」

固定文だな、うん。でもまぁでだしはそうか。

私も同じ文返そう。

「初めまして!こちらこそマッチングありがとうございます☺よろしくお願いします!」

決まったな。この調子で返事を返していこう。


仕事をしながら色んな人と連絡を取るのはとても大変だ。でもそれは相手も一緒。寧ろ男性はお金を払っているからより負担が大きい。

だが、お金を出しているにも関わらずおかしなことを言う人もいる。


「良かったらご飯食べに行かない?」

このお誘いは普通だ。これだけだとね。

だが、連絡して1日どころか半日の女にかける言葉か?展開が早すぎる!

「え!ご飯ですか?急展開ですね😅」

流石に怪しすぎるし、レスぽんが早いとはいえ、全然怖いのでブロックしますよね、というかします、はい。



「って言うのが先週ありまして、マッチングアプリ怖くない?」

「やばない?そんな奴おるんや…。やっぱりマッチングアプリはやらない方がいいよ(汗)」

友達に近況報告と愚痴大会を始める週末。

私はこれが楽しみなのだ。

「まぁ、まだ会う前でよかったね…?そんなやばい男と会ってたら何に遭うかわからないもん」

「会っていたらそのままお持ち帰りですか?w」

「きゃー!!やだー!!きもーい!!w」

手を叩き大爆笑する二人。

「でもまだ始めたばかりだから、良い人に出会うぞー!」

「頑張れー!応援するよ!!」

友達に応援と励ましをもらい、今日も今日とてマッチングアプリで素敵な旦那を探すのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ネット恋愛の攻略本はありませんか 分目涼汰 @wanme

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ