第21話
「バー?」
こいつら何言ってんの?と白けた視線をお見舞いしてやる。
「はい。そうです」
「もしかして、高島ちゃん行ったことない感じ〜?」
にこやかに笑う明地海に、緩い口調の安達來。私の視線なんてもろともせず砕け散った。つか、なんかバカにされた?
放課後、第2音楽室で過ごし始めてから、数日が経過した。
この2人に言われたのは、今日の夜、バーに行くから私も来いとのこと。
もちろん…、
「行きたくないです」
「えー、ここにいる限り来てもらわないとー」
「嫌です。」
私と安達來の攻防を続けていると、
「高島さんも行こう?楽しいよ?」
なんて言ったのは、ここのお姫サマ。
あなた高校生でしょう。バカ?
「お前に拒否権はないからな。」
そう言ったのは、佐倉さんの隣に座るここのトップ。
わざとらしく溜め息を吐き、今日がバイトなら良かった…と思うのであった。
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