第17話

「………っ」



ハブられ状態ならまだマシだけど、いじめはさすがに嫌だな。てか、





「話し相手になったら、それはどうしてくれるんですか?」



「もちろん、こちらがカバーします。今回の美優の件もありますからね。」



つまり、それでも断ったら、あとは自分でどうにかしろってことか。



逃げ道を塞いだねこいつら。







どっと溜め息を吐き、降参したような口調で、




「わかりました。でも本当に話し相手するだけですので」



「えぇ、もちろん」



にっこりと微笑むメガネの男は、




「では、改めまして、俺は明地海。海と書いて、カイです。龍牙では副総長をやってます」



「龍牙のトップの山内昴。」



メガネ男もとい明地海に続けて、目の前の男が山内昴。そして…、





「光?いつまで睨んでるの?」



明地海は嗜めるように言う隣の男は、さっきからずっと私を睨んでいる。私なんかしたっけ?





「彼は相田光。少々異性を毛嫌いしているので、気にしないで下さい。來と一緒に幹部をやってます」



「チッ。」



いやいや。少々どころか、めちゃくちゃ嫌いじゃん。舌打ちされたし。









「ただいまー!もう、來ったら、コンビニに行かないと売ってないジュースが飲みたいって言うんだもん。遅くなっちゃったー」



「だって、飲みたい気分だったんだもーん」



このタイミングで戻ってきた2人。ってことは、安達來も分かってて、仕掛けたのか。

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