第14話
「まぁ、立ってるのもあれだから座って?」
この状態に戸惑っていると、黒髪のメガネをかけた男が、そう促す。
優しそうな声色だが、笑みを浮かべるその表情は作り顔。
とりあえず、私は空いている1人掛けのソファーに座った。
お向かいがトップってのが、超気まずい。
「さて、高島さん。昨日は美優を保健室まで付き添ってくれたそうで、ありがとうございます。」
黒髪のメガネがそう切り出してきたので、仕方なく口を開いた。
「別に大した事はしてません。それで、用は何ですか?」
そっけなく言い放つと、今度は安達來が、
「手っ取り早く言えば、うちんところの美優と仲良くなってってこと。」
………はいぃ?
「それは佐倉さんにも言われましたが、無理です。」
「なんで?」
「…それは、「君が学校からハブられているから?」
………へぇ、知ってんだ。
どうせ、佐倉さんが話して、そのあと調べた感じなんだろうけど。
「…高島さん、私がみんなに話したの。勝手に言ったりして、ごめんなさい」
ポツリと言うと佐倉さんは頭を下げた。
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