第13話

あの騒がしい教室から抜け出し、2人について行く私。



変に注目を浴びてしまい、正直教室に戻りたくない。てか、クラスメイトだけでなく、他の生徒も野次馬のごとく覗いてきたから、もはや登校拒否をしたい気分。



これも佐倉さんと安達來のせいだ。



バレない程度に睨みつける。






「着いたよー」



と安達來の緩い声にイラッとしながら、顔を上げると、そこは使われていない第2音楽室の前。





なんか嫌な予感…。





こっそり逃げようかなって思ったが、ドアを開けられてしまい、



「高島さん連れてきたよー」



タイミングを逃した。





2人とも当たり前に入っていくので、仕方なく私も中に入る。





そこには男3人がソファーに座っていた。


中にいた内、2人は長めのソファーに、テーブルを挟んで、同じ形のソファーに佐倉さんと安達來が腰掛ける。




そして、中央の1人掛けソファーで、一際威圧感を醸し出しながら、こちらを流し目で見てくるこの男は、たぶん…。





「昴。この子が高島瑞穂ちゃんだよ。」





コウ。



この人が龍牙のトップ。

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