第12話

「なんで、お姫サマがここにいるの?」


「もう!お姫サマじゃなくて、佐倉美優って言うの!」



お姫サマ…もとい佐倉さんは、プクッと頬を膨らませる。




「それで佐倉さんは私に何の用があるの?」


「あ、そうそう!あのね、やっぱり私ーー」





友達になりたいの!






そう笑顔で言われたが、



「却下。」


「えっ!?な、なんで」



「昨日も言ったのに、また言わないといけないの?」



バカか。とぼそりと嫌味を言うと、ギュッと唇を噛む彼女。








「はいストップー。これ以上、うちの姫さまをいじめないでくれる?」



突然、金髪の男が私たちの間に入った。


それも佐倉さんを庇うようにして。



周りは女達の悲鳴でうるさい。






は……?



「あんた誰?」



そう言う私に、金髪の男は一瞬目を見開くが、すぐ笑みを浮かべ、




「龍牙の幹部をやってます安達來です。よろしくー」



そう言ったあと、安達來は、




「俺らのトップが呼んでるから、今から一緒について来て、もちろん」



拒否権はないよ?高島瑞穂ちゃん。






これは嫌な予感しかない。

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