龍牙とお姫サマ

第7話

あれから2年が経過した。


そんな出来事を忘れた私は今や高校2年生。



毎日つまらない生活を送っている。








「おい。立てよ。何しゃがみこんでんだよ。」


「ちょっと数回蹴っただけじゃん。そんなんでよく龍牙の姫でいられるね〜」



数人の女達が囲むようにして、1人の子をいじめていた。




わー。怖いね〜。

女って生き物は。




ここは体育館の裏。人目につかない。いじめにはうってつけの場所。



私、高島瑞穂は放課後、時間潰しのために日向ぼっこしてた所、その光景を目撃しただけ。




女達の声が目障りであるが、特に興味がない私は横になり、目を閉じた。






しばらくすると声が聞こえなくなり、見てみると女が1人倒れているだけ。


ピクリとも動く様子がないその子に、なんとなくだが近づいてみる。




さすがにあれを見ちゃうと素通りは出来ない…かも?



まぁ、だからと言って、庇うとか先生にチクるとかしないけどね。




だって、相手は龍牙のお姫サマだもん。



この辺の地区では有名らしい暴走族グループ。

だって、私ここの地区じゃないし。

この学校に入って初めて知ったし。

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