第1話 翔太の場合

【人物相関図】


西

上枝翔太かみえだしょうた(仮名)主人公

鈴島(仮名) 翔太の親友

滝本(仮名) 翔太の同級生でわからずや。翔太をいじめる。

井島(仮名) 2人の1年時代の先生


「翔太さん。宿題を出してください」

 教室に井島先生の声が飛んだ。ここは(前略)春闘小学校。このお話には春宵しゅんしょうとして出現する。本当に作者の野郎、初めから略さないといけない名前を付ける癖がひどい。

「はい! すみません!」

 翔太は急ぐとこうなる。急ぎすぎて逆に遅れる少年、名もなき翔太の代名詞だ。

 

 帰り路。

「ぼく~、おまえの今日のミスみたもんね!」 

 滝本が笑う。ちっこい滝本は同級生だ。いったいこやつどこから情報を仕入れてきた?

「みたの……?」

 滝本が煽る。翔太はこらえきれなくなって逃げだす。翔太のほうが足が遅い。すぐに追いつき、隣の家の塀に突き飛ばされる。強い力。

「やーい、よわむしー」

 それで悔しくなってつかみかかる。

 滝本が路に唾を吐く。

「あっ、だめ……!」

「翔太のー、う〇こったらう〇こー」

 滝本が煽る。悔しくて、翔太は走って家に帰った。

 こんな日数、小学校前半だけで、集めれば半年にのぼる。

 もう嫌だ、逃げ出したい。翔太は小3のある日、引きこもりはじめた。

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等身大の冒険――THE SCHOOL 沼津平成 @Numadu-StickmanNovel

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