第6話

季節外れの寒さに、スーツの上にコートを羽織る。



目の前で、恵冬も眠たそうにあくびをしながらコートを羽織った。




「朝型までやってるたい焼き屋があるんです!行きましょう!皆さん!」




先頭に居た幸太が振り返りそんな事を言い出す。



は?甘いの嫌いだし。とでも言いたいような表情で眉間にシワを寄せている恵冬が煙草に火をつけた。



……それに家では伊智華ちゃんが1人で待ってるしね?と俺のは密かに微笑む。




「お腹減りましたね。さ、行きましょ!」




半ば強引に幸太に連れられ、俺たち四人は帰り道とは違う方向に歩き出した。

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